★悪化する日ロ関係
★悪化する日ロ関係
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
欧米に追随し、日本は4月28日、ロシアへの追加制裁を決めました。
↓
<ウクライナ>露政府関係者のビザ発給停止…日本が追加制裁
毎日新聞 4月29日(火)20時32分配信
岸田文雄外相は29日、ウクライナ情勢を巡るロシアへの追加制
裁として、ロシア政府関係者ら23人に対して日本への査証(ビザ)
発給を当分の間停止するとの談話を発表した。
制裁の理由は「ウクライナの主権と領土の一体性の侵害に関与し
た」ためとしている。
ロシアへの制裁実施は、3月のビザ緩和協議の凍結などに続き2
回目。
先進7カ国(G7)は26日の首脳声明で、ロシアへの追加制裁を決
定し、米国と欧州連合(EU)は28日にロシア政府関係者の資産
凍結拡大などの追加制裁を発表した。
日本も足並みをそろえた格好だ。>
そして、ロシアも「対抗措置をとる!」としています。
↓
<日本の追加制裁にロシア「失望、対抗措置も」
読売新聞 4月29日(火)22時16分配信
【モスクワ=緒方賢一】ロシア外務省は29日、日本がロシアへの
追加制裁を発表したことについて、「日本政府の決定を失望ととも
に受け止めている。対抗措置なしには済まないだろう」と非難する
声明を発表した。>
しかし、プーチンは日欧米の追加制裁について、「対抗措置をとら
ない」旨の発言をしており、実際どうなるかまだわかりません。
いずれにしても、アメリカが「プーチン封じ込め」を決意し、
着々と「孤立させている」ことは間違いありません。
日ロ関係はどうなっていくのでしょうか?
ちなみに今回の話、基礎知識がなければ理解が難しい
かもしれません。
まず、こちらを読み、基礎をばっちり身につけてから、先に
進みましょう
↓
●ウクライナで内戦が始まる
欧米vsロシア“代理戦争”の行方
(ダイアモンド・オンライン0214年4月15日)
↓
http://diamond.jp/articles/-/51671
▼日本の態度の変化
私は、まだクリミア併合前の3月14日(併合は3月18日)、
「日本はロシアにどういう態度をとればいいか?」についてメルマガ
を書きました。
まとめはこうなっています。
↓
<まとめます。
1、日本の最重要問題は、「武力を使っても尖閣を奪う」と宣言して
いる中国である。
何かを考える際、ここからはじめる必要がある。
2、なんやかんやいっても、アメリカとの関係を良好に保つことは
(対中国という観点から)大事である。
3、しかし、中ロが一体化するのも困るので、ロシアとの関係を重
視し、制裁に積極的でない安倍総理の判断は正しい
4、とはいえ、そのことで日米関係は悪化するので、日米関係を
改善するための努力もしなければならない
5、「歴史修正を求めている」と誤解される言動を封印し、集団的
自衛権行使にむけて前進することで、日米関係を修復すべきで
ある >
(3月14日号から)
その後、ウクライナ情勢はどんどん悪化していきました。
3月18日、ロシアはクリミアを併合。
これを見た、ウクライナ東部のロシア人たちは、「俺もロシアに入れて
くれ!」と、親欧米新政権に反逆をはじめます。
そして、ドネツク州、ハリコフ州は4月7日、クリミアを真似て「独立宣言」。
親欧米新政権は、これを阻止すべく、軍隊を送りました。
その後、実質「内戦状態」がつづいています。
欧米は、「東部親ロ勢力のバックにロシアがいる!」として、制裁をつ
よめていきました。
日本もあいまいな立場でいることを許されず、追随し今に至っていま
す。
▼日ロ関係はずっと前から悪化していた
とはいえ、実をいうと日ロ関係は、ひと月以上前から悪化していた
のです。
こちらをごらんください。
↓
<ロシア軍TU95爆撃機編隊(コードネーム「熊」)6機が日本
列島に接近、空自戦闘機が緊急発進!
2014年04月15日
防衛省は15日、ロシア軍のTU95爆撃機(Bear)6機が日本列島周
辺を飛行し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したと
発表した。
領空侵犯はなかった。爆撃機6機が飛来し、緊急発進するのは異例。
ロシア軍は3月下旬以降、日本海周辺での飛行を活発化させており、
同省が警戒を強化している。
同省によると、15日午前から午後の数時間、2機のTU95が山口県
沖の日本海から東シナ海に抜け、沖縄本島を越えて太平洋を回り北
海道の北まで飛行。
別の同型機4機も北海道周辺の日本海などを飛んだ。>
<【今年になってからのロシア軍機の侵入】
2015.4.16 IL-20電子偵察機(Coot)×2機
2015.4.15 TU-95爆撃機(Bear)×6機
2014.4.14 IL-20電子偵察機(Coot)×2機
TU-95爆撃機(Bear)×2機
2014.4.13 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.4.11 IL-20電子偵察機(Coot)×2機
2014.4.10 IL-20電子偵察機(Coot)×2機
2014.4.07 TU-142哨戒機(Bear)×2機
2014.4.06 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.4.05 IL-38哨戒機(May)×2機
2014.4.04 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.4.02 TU-142哨戒機(Bear)×2機
2014.3.31 IL-38哨戒機(May)×2機
2014.3.29 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.3.27 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.3.26 IL-20電子偵察機(Coot)×1機 >
3月26日以降、ロシア空軍の動きが活発化しています。
これは、一体なんでしょう?
3月25日、こんなことがありました。
↓
<日露>外交見直し必至 首相「アジアにも影響」批判
毎日新聞 3月25日(火)23時30分配信
【ハーグ高山祐】政府は25日、主要7カ国(G7)緊急首脳会議で
G8からロシアを当面排除することが決まったことを受け、4月に予
定された岸田文雄外相の訪露を取りやめる方針を固めた。
ロシアはウクライナ南部クリミアの編入を撤回しない構えで、G7と
共同歩調を取る安倍政権は、外交政策の見直しを迫られそうだ。
「ロシアによるクリミア併合は明らかな国際法違反だ。もはやヨ
ーロッパという一地域にとどまらず、アジアにも影響を及ぼすグロ
ーバルな問題だ」。
安倍晋三首相は25日午後(日本時間同日夜)の記者会見でこう
語り、ロシアの一連の行動を強く非難した。>
↑
G8からロシアが排除された。
岸田さんが訪ロを取りやめた。
安倍さんが、ロシアを強く非難した。
この日あたりから、日ロ関係は、悪化しつづけていきます。
そして4月18日、ロシア国防省は、こんな発表をしました。
産経新聞から。
↓
<ロシア国防軍、2016年まで択捉・国後に軍事施設増強
2014.4.18 23:45
ロシア国防省は18日、露極東やシベリア地域を管轄する露軍
東部軍管区の再軍備計画の一環として、北方領土の択捉島と
国後島に2016年末までに、兵士用の居住施設などの軍施設
を増設することを発表した。
インタファクス通信が報じた。サハリンとクリール諸島(北方領
土と千島列島)に駐留している軍部隊には今年も新型の戦闘
機や対空ミサイルなどを配備、軍装備を増強するという。>
そして、今回。
↓
<ウクライナ>露政府関係者のビザ発給停止…日本が追加制裁
毎日新聞 4月29日(火)20時32分配信
岸田文雄外相は29日、ウクライナ情勢を巡るロシアへの追加制
裁として、ロシア政府関係者ら23人に対して日本への査証(ビザ)
発給を当分の間停止するとの談話を発表した。
制裁の理由は「ウクライナの主権と領土の一体性の侵害に関与し
た」ためとしている。
ロシアへの制裁実施は、3月のビザ緩和協議の凍結などに続き2
回目。
先進7カ国(G7)は26日の首脳声明で、ロシアへの追加制裁を決
定し、米国と欧州連合(EU)は28日にロシア政府関係者の資産
凍結拡大などの追加制裁を発表した。
日本も足並みをそろえた格好だ。>
そして、ロシアも。
↓
<日本の追加制裁にロシア「失望、対抗措置も」
読売新聞 4月29日(火)22時16分配信
【モスクワ=緒方賢一】ロシア外務省は29日、日本がロシアへの
追加制裁を発表したことについて、「日本政府の決定を失望ととも
に受け止めている。対抗措置なしには済まないだろう」と非難する
声明を発表した。>
▼日本の立場は特殊ではない
というわけで、日ロ関係は、流されて悪化しつづけています。
(一方で、日本と欧米の関係は好転している。)
安倍総理は、「対中国」云々よりも、「俺の任期中に北方領土返還
を実現する!」ということで、ロシアとの関係を損ないたくないので
しょう。
しかし、そんな総理の意志にかかわらず、日欧米とロシアの関係
は悪化していく。
日本は、消極的に「反ロシア」なのですが、実をいうとこれは「特
殊」ではありません。
ドイツを中心とする欧州も、本音ではロシアとの関係を悪化させ
たくない。
理由は簡単で、欧州は、ロシアに石油・ガスを依存しているから
です。
というわけで、日ロ関係は悪化しつづけている。
こんな傾向は、ウクライナ問題が一服するまでつづくことでしょう。
では、いつウクライナ問題は収束するのか?
アメリカは、ウクライナ東部の親ロシア派を武力討伐し、キエフ
の傀儡政権を盤石なものにしたい。
(参考)↓
★C●A長官、ウクライナ大統領に「武力討伐指令」!(ロシア国営テレビ)
↓
http://archive.mag2.com/0000012950/20140422152331000.html
一方ロシアは、ウクライナが反ロシア軍事ブロックNATOに入ったら
困る。
だから、ガスを値上げしたり、ウクライナ東部の「連邦制主義者」た
ちを支持する。
というわけで、いまのところ「落とし所」が見えず、だらだらと長期化
しそうな感じです。
(最悪なのは、ウクライナ東部でロシア系住民が大量に殺され、
プーチンが軍事介入を決意すること。)
アメリカは、じわじわと対ロ制裁を強化し、ロシアを孤立させ、
日本もそれにつきあうことになる。
残念ながら日ロ関係に明るい展望は見えないのです。
それにしても、世界は「戦国時代」。
こんな争乱の時代に、日本は自立することができるのでしょうか?
もちろんできます。
方法は、全部ここに書いておきました。
↓
【北野の新刊でました!】
(☆アマゾン政治部門 1位!外交・国際関係部門 1位!)
●日本自立のためのプーチン最強講義
~ もし、あの絶対リーダーが日本の首相になったら
(詳細は→ http://tinyurl.com/nkam4c9 )
●【夕刊フジ】超カリスマ記者久保木さんの書評はこちら。
↓
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131126/dms1311261209012-n1.htm
●【日経ビジネス】の書評はこちら。
↓
http://rpejournal.weblike.jp/nikkei_business_20140203.pdf
◎ロシア政治経済ジャーナル
のバックナンバーはこちら
⇒ http://archive.mag2.com/0000012950/index.html
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
欧米に追随し、日本は4月28日、ロシアへの追加制裁を決めました。
↓
<ウクライナ>露政府関係者のビザ発給停止…日本が追加制裁
毎日新聞 4月29日(火)20時32分配信
岸田文雄外相は29日、ウクライナ情勢を巡るロシアへの追加制
裁として、ロシア政府関係者ら23人に対して日本への査証(ビザ)
発給を当分の間停止するとの談話を発表した。
制裁の理由は「ウクライナの主権と領土の一体性の侵害に関与し
た」ためとしている。
ロシアへの制裁実施は、3月のビザ緩和協議の凍結などに続き2
回目。
先進7カ国(G7)は26日の首脳声明で、ロシアへの追加制裁を決
定し、米国と欧州連合(EU)は28日にロシア政府関係者の資産
凍結拡大などの追加制裁を発表した。
日本も足並みをそろえた格好だ。>
そして、ロシアも「対抗措置をとる!」としています。
↓
<日本の追加制裁にロシア「失望、対抗措置も」
読売新聞 4月29日(火)22時16分配信
【モスクワ=緒方賢一】ロシア外務省は29日、日本がロシアへの
追加制裁を発表したことについて、「日本政府の決定を失望ととも
に受け止めている。対抗措置なしには済まないだろう」と非難する
声明を発表した。>
しかし、プーチンは日欧米の追加制裁について、「対抗措置をとら
ない」旨の発言をしており、実際どうなるかまだわかりません。
いずれにしても、アメリカが「プーチン封じ込め」を決意し、
着々と「孤立させている」ことは間違いありません。
日ロ関係はどうなっていくのでしょうか?
ちなみに今回の話、基礎知識がなければ理解が難しい
かもしれません。
まず、こちらを読み、基礎をばっちり身につけてから、先に
進みましょう
↓
●ウクライナで内戦が始まる
欧米vsロシア“代理戦争”の行方
(ダイアモンド・オンライン0214年4月15日)
↓
http://diamond.jp/articles/-/51671
▼日本の態度の変化
私は、まだクリミア併合前の3月14日(併合は3月18日)、
「日本はロシアにどういう態度をとればいいか?」についてメルマガ
を書きました。
まとめはこうなっています。
↓
<まとめます。
1、日本の最重要問題は、「武力を使っても尖閣を奪う」と宣言して
いる中国である。
何かを考える際、ここからはじめる必要がある。
2、なんやかんやいっても、アメリカとの関係を良好に保つことは
(対中国という観点から)大事である。
3、しかし、中ロが一体化するのも困るので、ロシアとの関係を重
視し、制裁に積極的でない安倍総理の判断は正しい
4、とはいえ、そのことで日米関係は悪化するので、日米関係を
改善するための努力もしなければならない
5、「歴史修正を求めている」と誤解される言動を封印し、集団的
自衛権行使にむけて前進することで、日米関係を修復すべきで
ある >
(3月14日号から)
その後、ウクライナ情勢はどんどん悪化していきました。
3月18日、ロシアはクリミアを併合。
これを見た、ウクライナ東部のロシア人たちは、「俺もロシアに入れて
くれ!」と、親欧米新政権に反逆をはじめます。
そして、ドネツク州、ハリコフ州は4月7日、クリミアを真似て「独立宣言」。
親欧米新政権は、これを阻止すべく、軍隊を送りました。
その後、実質「内戦状態」がつづいています。
欧米は、「東部親ロ勢力のバックにロシアがいる!」として、制裁をつ
よめていきました。
日本もあいまいな立場でいることを許されず、追随し今に至っていま
す。
▼日ロ関係はずっと前から悪化していた
とはいえ、実をいうと日ロ関係は、ひと月以上前から悪化していた
のです。
こちらをごらんください。
↓
<ロシア軍TU95爆撃機編隊(コードネーム「熊」)6機が日本
列島に接近、空自戦闘機が緊急発進!
2014年04月15日
防衛省は15日、ロシア軍のTU95爆撃機(Bear)6機が日本列島周
辺を飛行し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)したと
発表した。
領空侵犯はなかった。爆撃機6機が飛来し、緊急発進するのは異例。
ロシア軍は3月下旬以降、日本海周辺での飛行を活発化させており、
同省が警戒を強化している。
同省によると、15日午前から午後の数時間、2機のTU95が山口県
沖の日本海から東シナ海に抜け、沖縄本島を越えて太平洋を回り北
海道の北まで飛行。
別の同型機4機も北海道周辺の日本海などを飛んだ。>
<【今年になってからのロシア軍機の侵入】
2015.4.16 IL-20電子偵察機(Coot)×2機
2015.4.15 TU-95爆撃機(Bear)×6機
2014.4.14 IL-20電子偵察機(Coot)×2機
TU-95爆撃機(Bear)×2機
2014.4.13 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.4.11 IL-20電子偵察機(Coot)×2機
2014.4.10 IL-20電子偵察機(Coot)×2機
2014.4.07 TU-142哨戒機(Bear)×2機
2014.4.06 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.4.05 IL-38哨戒機(May)×2機
2014.4.04 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.4.02 TU-142哨戒機(Bear)×2機
2014.3.31 IL-38哨戒機(May)×2機
2014.3.29 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.3.27 IL-20電子偵察機(Coot)×1機
2014.3.26 IL-20電子偵察機(Coot)×1機 >
3月26日以降、ロシア空軍の動きが活発化しています。
これは、一体なんでしょう?
3月25日、こんなことがありました。
↓
<日露>外交見直し必至 首相「アジアにも影響」批判
毎日新聞 3月25日(火)23時30分配信
【ハーグ高山祐】政府は25日、主要7カ国(G7)緊急首脳会議で
G8からロシアを当面排除することが決まったことを受け、4月に予
定された岸田文雄外相の訪露を取りやめる方針を固めた。
ロシアはウクライナ南部クリミアの編入を撤回しない構えで、G7と
共同歩調を取る安倍政権は、外交政策の見直しを迫られそうだ。
「ロシアによるクリミア併合は明らかな国際法違反だ。もはやヨ
ーロッパという一地域にとどまらず、アジアにも影響を及ぼすグロ
ーバルな問題だ」。
安倍晋三首相は25日午後(日本時間同日夜)の記者会見でこう
語り、ロシアの一連の行動を強く非難した。>
↑
G8からロシアが排除された。
岸田さんが訪ロを取りやめた。
安倍さんが、ロシアを強く非難した。
この日あたりから、日ロ関係は、悪化しつづけていきます。
そして4月18日、ロシア国防省は、こんな発表をしました。
産経新聞から。
↓
<ロシア国防軍、2016年まで択捉・国後に軍事施設増強
2014.4.18 23:45
ロシア国防省は18日、露極東やシベリア地域を管轄する露軍
東部軍管区の再軍備計画の一環として、北方領土の択捉島と
国後島に2016年末までに、兵士用の居住施設などの軍施設
を増設することを発表した。
インタファクス通信が報じた。サハリンとクリール諸島(北方領
土と千島列島)に駐留している軍部隊には今年も新型の戦闘
機や対空ミサイルなどを配備、軍装備を増強するという。>
そして、今回。
↓
<ウクライナ>露政府関係者のビザ発給停止…日本が追加制裁
毎日新聞 4月29日(火)20時32分配信
岸田文雄外相は29日、ウクライナ情勢を巡るロシアへの追加制
裁として、ロシア政府関係者ら23人に対して日本への査証(ビザ)
発給を当分の間停止するとの談話を発表した。
制裁の理由は「ウクライナの主権と領土の一体性の侵害に関与し
た」ためとしている。
ロシアへの制裁実施は、3月のビザ緩和協議の凍結などに続き2
回目。
先進7カ国(G7)は26日の首脳声明で、ロシアへの追加制裁を決
定し、米国と欧州連合(EU)は28日にロシア政府関係者の資産
凍結拡大などの追加制裁を発表した。
日本も足並みをそろえた格好だ。>
そして、ロシアも。
↓
<日本の追加制裁にロシア「失望、対抗措置も」
読売新聞 4月29日(火)22時16分配信
【モスクワ=緒方賢一】ロシア外務省は29日、日本がロシアへの
追加制裁を発表したことについて、「日本政府の決定を失望ととも
に受け止めている。対抗措置なしには済まないだろう」と非難する
声明を発表した。>
▼日本の立場は特殊ではない
というわけで、日ロ関係は、流されて悪化しつづけています。
(一方で、日本と欧米の関係は好転している。)
安倍総理は、「対中国」云々よりも、「俺の任期中に北方領土返還
を実現する!」ということで、ロシアとの関係を損ないたくないので
しょう。
しかし、そんな総理の意志にかかわらず、日欧米とロシアの関係
は悪化していく。
日本は、消極的に「反ロシア」なのですが、実をいうとこれは「特
殊」ではありません。
ドイツを中心とする欧州も、本音ではロシアとの関係を悪化させ
たくない。
理由は簡単で、欧州は、ロシアに石油・ガスを依存しているから
です。
というわけで、日ロ関係は悪化しつづけている。
こんな傾向は、ウクライナ問題が一服するまでつづくことでしょう。
では、いつウクライナ問題は収束するのか?
アメリカは、ウクライナ東部の親ロシア派を武力討伐し、キエフ
の傀儡政権を盤石なものにしたい。
(参考)↓
★C●A長官、ウクライナ大統領に「武力討伐指令」!(ロシア国営テレビ)
↓
http://archive.mag2.com/0000012950/20140422152331000.html
一方ロシアは、ウクライナが反ロシア軍事ブロックNATOに入ったら
困る。
だから、ガスを値上げしたり、ウクライナ東部の「連邦制主義者」た
ちを支持する。
というわけで、いまのところ「落とし所」が見えず、だらだらと長期化
しそうな感じです。
(最悪なのは、ウクライナ東部でロシア系住民が大量に殺され、
プーチンが軍事介入を決意すること。)
アメリカは、じわじわと対ロ制裁を強化し、ロシアを孤立させ、
日本もそれにつきあうことになる。
残念ながら日ロ関係に明るい展望は見えないのです。
それにしても、世界は「戦国時代」。
こんな争乱の時代に、日本は自立することができるのでしょうか?
もちろんできます。
方法は、全部ここに書いておきました。
↓
【北野の新刊でました!】
(☆アマゾン政治部門 1位!外交・国際関係部門 1位!)
●日本自立のためのプーチン最強講義
~ もし、あの絶対リーダーが日本の首相になったら
(詳細は→ http://tinyurl.com/nkam4c9 )
●【夕刊フジ】超カリスマ記者久保木さんの書評はこちら。
↓
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20131126/dms1311261209012-n1.htm
●【日経ビジネス】の書評はこちら。
↓
http://rpejournal.weblike.jp/nikkei_business_20140203.pdf
◎ロシア政治経済ジャーナル
のバックナンバーはこちら
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