台湾が中国と調印した「サービス貿易協定」の承認に反対する学生ら強制排除 | 日本のお姉さん

台湾が中国と調印した「サービス貿易協定」の承認に反対する学生ら強制排除

<台湾>学生、今度は行政院も占拠 警察は強制排除を準備
毎日新聞 3月23日(日)23時31分配信
台湾・台北市の立法院周辺に集まった人たち=2014年3月23日、AP
【台北・鈴木玲子】台湾が中国と調印した「サービス貿易協定」の承認に反対する学生らが台北市の立法院(国会)議場を占拠して6日目の23日夜、学生らのうち約1000人が立法院から数百メートル北にある行政院(内閣)庁舎に、バリケードと警官隊の警戒網を破り突入。行政院長(首相)執務室などに侵入した模様だ。台湾メディアは双方に複数の負傷者が出たほか、逮捕者も出たと報じた。当局は警官隊を突入させ、同院からの強制排除に乗り出す構えだ。
【学生らの要求に関して記者会見を開いた馬英九総統】
これに先立ち、馬英九総統は23日に総統府で記者会見を開いた。議場占拠後、初めて自らの立場を表明した馬総統は、占拠は違法だと批判し、学生に議場からの退去と秩序回復を呼びかけた。馬総統が直接対話に応じる姿勢を見せなかったことから、一部学生が強硬姿勢を強めた。
馬総統は、協定発効による台湾経済への利点を挙げ、協定が承認されなければ「台湾の国際的な信用を傷つけ、台湾が目指している環太平洋パートナーシップ協定(TPP)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)への加入に影響し、台湾が国際的にさらに孤立する」と強い懸念を示した。学生側は立法院占拠を継続し、与野党に各界代表らを加えた広範な会議の開催などを新たに求めた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140323-00000068-mai-cn
<台湾>警官隊、行政院から学生を強制排除
毎日新聞 3月24日(月)11時12分配信
行政院庁舎に突入後、警察に強制排除される学生ら=台北市で24日、AP
【台北・鈴木玲子】台湾が中国と調印した「サービス貿易協定」の承認に反対する学生らが台北市の立法院(国会)議場を占拠していた問題で、一部学生ら約1000人が23日夜、立法院から数百メートル北にある行政院(内閣)庁舎に突入。24日未明、警官隊が行政院から学生を強制排除した。議場占拠に伴う問題で警察による強制排除は初めて。
議場を占拠している学生側は24日、馬英九政権の対応に抗議し、新たに学生に授業ボイコット、民衆にストライキを呼びかけた。台湾大学など各地の学生団体がボイコットに呼応する動きをみせている。周辺に押し寄せた群衆数千人も放水車などで排除された。大半の学生らは立法院に戻ったが、その後も一部が警官隊と衝突するなど混乱が続いている。対応の遅れから抗議行動の拡大を招いた馬政権の危機管理能力が問われそうだ。
強制排除は江宜樺院長(首相)の指示で行われた。警察当局などによると、侵入した学生ら20人以上が逮捕された。台湾メディアは警官隊と群衆の衝突で約100人が負傷したと報じた。議場占拠が6日目に入り、抗議手法を巡って学生内部で分裂し、強硬姿勢を主張する学生らが行政院に突入したとみられる。野党・民進党の蘇貞昌主席らは現場に赴き警察の強制排除を命じた馬政権を非難した。
当局は総統府などの警戒レベルを引き上げた。総統府を含め政府庁舎は鉄条網などバリケードで囲まれ、交通規制されている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140324-00000026-mai-cn
台湾警察、政府庁舎占拠のデモ隊を排除 対中協定めぐる対立激化
AFP=時事 3月24日(月)10時47分配信
台湾・台北の行政院(内閣)庁舎で、デモに参加した学生らを排除する警官ら(上、2014年3月24日撮影)。
【AFP=時事】台湾・台北(Taipei)で23日、台湾が中国と締結した「サービス貿易協定」に反対するデモ隊と警官隊が衝突し、数十人が身柄を拘束された。これに先立ち馬英九(Ma Ying-jeou)総統は、協定は破棄し
ないとの声明を発表していた。
【写真24枚】負傷したデモ参加者など
数百人からなるデモ隊は、警官隊のバリケードを突破し、行政院(内閣)の建物内に突入したが、日付が変わって間もなく警官隊に排除された。
台湾のテレビ局TVBSは、協定反対派の人々が行政院の周囲に張り巡らされていた鉄条網を突破し、建物内に侵入する様子を放映。中には、はしごを使って建物の2階から室内に入る人々もいた。また、負傷して地面に横たわり手当てを受ける男性や、顔から血を流す男性の姿も放映された。
TVBSは病院関係者の話として、17人以上が負傷し、50人以上が事情聴取のため身柄を拘束されたと報じた。
混乱は18日、学生を中心とした約200人が警察の警備網を破って立法院(国会)を占拠したことから始まった。
馬総統は23日、学生らによる議場占拠を「違法行為」と非難する声明を発表。貿易に依存している台湾は、中国と貿易関係を結ばなければ、新興諸経済が台頭するアジア地域で取り残されてしまうとして、サービス貿易協定の必要性を訴えた。
協定は、1949年の断絶以来、初めて中国と台湾の間でサービス分野における交易への道を開くもの。だが反対派は、台湾経済に打撃となるうえ中国から政治的な圧力を受けると懸念を示している。【翻訳編集】 AFPBB News
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140324-00000012-jij_afp-int