キララちゃんだった。
「明日ママがいない」というTVドラマは、児童が変なあだなで呼ばれているし、施設の園長が養子縁組のお試しに行く児童に「ペットの犬でも愛想よくしていないと誰が欲しがるか!」という感じの暴言を吐くので、実際に施設を運営している人々が苦情を申し立てていろいろ話題になった。
ドラマでは、施設の子供たちは養子縁組で新しい親にどんどん引き取られていく。本当は、そんなに養子の話は出てこないはず。日本では、養子をもらうという習慣は無いと言ってよい。子供がいなくても、養子はもらわないのが「普通」だ。アメリカでは、裕福な人は自分の子がたくさんいても、どんどん外国から養子をもらって育て上げるのだそうだ。たしかに、アメリカの俳優たちは、養子や幼女をもらっている。特にアンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットは自分の子らが産まれる前からかなりの数の養子をもらっていた。
最初から、変わった設定のドラマでどうなることかと思ったが、施設の園長はだんだんいい人だとわかってきたし、芦田真菜ちゃんが演じるポストもよく周りに気が付き人助けをするいい子なのだった。
ポストは、自分を死んだ娘だと勘違いしている学校の先生の奥様を好きになってしまい、その家族の子になろうとするのだけど、頭がおかしくなっている奥様は時々、本当の娘のことを思い出すようになり、ポストのことを自分の娘ではないと疑うようになってきていた。ポストは、不安を抱えながらも、その奥様の娘になり変わろうとするのだけど、その様子が非常に痛々しい。
それを見た園長は、ポストの養子縁組の話を壊してしまう。
「子供が壊れるより、大人が壊れろ!」と叫んでいるのが印象的だった。
ポストは、奥様にほおずりされたり、抱きしめられたりして初めて母親という存在を疑似体験できて嬉しかったんだと思った。
生まれた時から赤ちゃんポストに入れられて親を知らずに育ったので、寂しいとか悲しいとか思ったことはないと普段から言っている子供だったけれど、学校の先生の奥様を好きになったとき、そしていつか、本当の娘ではないと奥様が気が付いたとき、捨てられると不安になって泣いている姿はかわいそうで泣けた。
芦田真菜は別に好きでもなかったけど、今回好きになってしまった。
愛が心に芽生えているのに、受け入れられていない予感で苦しんでいるポストの姿は、あまりにももろくて不安定でかわいそう過ぎた。
でも、ポストを本当に愛していたのは、実は園長だった。園長とポストは心が通じ合っていて、ポストが無茶をしても園長はいつも「チッ、、、。」と舌を鳴らしつつも自由にさせていたのだった。ここぞという時に素直になれる人はいいね~。
園長は、ポストに「お前はオレの娘だ!!」と伝えてぎゅっとポストを抱きしめた。2人は遊園地に行き、プリクラで写真を撮ったのだが、写真には「パパ」という文字と「キララ」という文字が書かれていた。
「キララちゃん」だったんだ。2人ともいい笑顔でうつっていた。あっさりと静かに終わったTVドラマだった。
みんながみんな、完全に幸せになったとはいかないけど、
それでも、幸せになることを求めて傷つきながらもがきながら生きていく子供たちと大人たちの話だったような気がする。
芦田真菜ちゃんが小さな胸を痛めて涙している可憐な様子にやられてしまいました。
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明日ママ 最後のメッセージは「みんなで考える」だった
デイリースポーツ 3月12日(水)23時9分配信
日本テレビ系ドラマ「明日、ママがいない」(水曜後10・00)の最終回となる第9話が12日、放送された。ラストで示されたドラマのメッセージは、親に手放された子どものつらさを考えなければならないし、子どもを手放した親は後悔して生きなくてはならない、そして、みんなでこの問題を考えていかなければいけない、という問題提起だった。
クライマックスは、「魔王」と呼ばれ子どもたちから恐れられている佐々木(三上博史)が、ポスト(芦田愛菜)に向かい、涙ながらにコガモに引き留めた理由を説明。「寂しいんだ。お前はオレの娘だ。娘だ」とポストとともに涙で抱き合う場面だった。
その後、本当の親子のように心と心を通わせたポストと佐々木が遊園地で遊ぶ場面が流れ、ポストが「手放された子どもはつらいよね」と語りかけると、佐々木が「手放した親も後悔して生きなくちゃならない」とし、「どうしたらいいのかな」という問いに「それを考える。ずっと考える」(佐々木)、「私も考える」(ポスト)「みんなで考えるんだ」(佐々木)と繰り返す場面でエンディングを迎えた。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140312-00000082-dal-ent&pos=1
「明日ママ」最終回…日テレ、放送上の“公開謝罪”なし
スポニチアネックス 3月12日(水)22時58分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140312-00000133-spnannex-ent
日本テレビ系連続ドラマ「明日、ママがいない」主演の芦田愛菜
物語の舞台になった児童養護施設の描写などをめぐり、放送開始直後から賛否両論が巻き起こった日本テレビの連続ドラマ「明日、ママがいない」(水曜後10・00)が12日、最終回(第9話)を迎えた。
内容改善を求めた全国児童養護施設協議会が公の場における謝罪を要請したことについて、同局の大久保好男社長は先月24日の定例会見で「(同4日に)文書で関係団体に示した見解でご理解いただきたい。当面、それ以上の対応は考えていない」と表明。
その通り、最終回でもテロップなどによるオンエア上の“公開謝罪”はなかった。
また、番組スポンサーのCM見合わせについては「できるだけ早く従来の状態に戻っていただきたいと誠意を込めてお願いしている」としていたが、最終回も“企業CM”はなし。
この夜、エンドロールまでに流れたのはACジャパン(旧公共広告機構)の公共CM4本、同局の番組宣伝6本、民放キー局とNHKのビデオ・オンデマンド・サービス「もっとTV」のCM1本だった。
提供CMのみならず、いわゆる「スポットCM」(スポンサー以外の企業CM)も消えたのは第4話(2月5日)から。最終回まで6週連続して状況が変わることはなかった。
施設の子どもたちはドンキ=真希、ボンビ=優衣子、ピア美=直美と名前が呼ばれたが、ポスト(芦田愛菜)は明らかにされず。最後は「おまえがいなくなると、オレが寂しいんだ」と施設長(三上博史)に“引き取られる形”に。
遊園地に2人をバックにエンドロール。「手放された子どもはつらいよね」「手放した親も後悔していきなくちゃならない」「どうしたらいいのかな?」「それを考える。ずっーと考える」「私も考える」「みんなで考えるんだ」とメッセージが語られた。
カメラは再び施設に戻り、2人が撮った「パパ」「キララ」と書かれたプリクラを映したカットがラストシーンになった。
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18歳まで養護施設で生活…立川明日香さん「明日ママ悪くない」
養護施設で育った経験を話した立川明日香さん
Photo By スポニチ
日本テレビのドラマ「明日、ママがいない」が全国児童養護施設協議会などから抗議を受け問題化している騒動について、元タレントで埼玉県新座市の市議だった立川明日香さん(28)が6日、自身が養護施設で育ったことを明らかにした上で「私は施設でドラマよりもひどい目に遭った。施設の現実を知ってもらう入り口としては悪くないドラマだ」と強調した。
3~18歳まで東京都杉並区の養護施設で生活。ドラマに関し「芦田愛菜ちゃんのようにかわいい服を着た子はいなかったし、髪もみんな一律短く切られた。全くのフィクションだと思って笑ってしまった」と感想。ドラマよりひどい目に遭った体験として、「私はバカです」と書かれた紙をおなかに貼って立たされた、段ボール箱の中で一晩中正座、耳鳴りがするほどの往復ビンタなどを挙げた。
日テレにドラマの内容の変更とともに公開謝罪を要求している協議会の姿勢には「あなた方はそんなに偉いの?事実、虐待が起きている施設があるじゃないですか。ドラマに文句を言っている暇があったら施設の改善をすべき」と主張した。
[ 2014年2月7日 06:40 ]
http://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/02/07/kiji/K20140207007535850.html