「防空圏」真の目的を見抜けなかった米
「防空圏」真の目的を見抜けなかった米
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国際アナリスト EX
習近平国家主席と会談した翌日、北京市内のホテルで講演するジョゼフ・バイデン米副大統領。
中国の防空識別圏設定に関して「率直に米国の確固とした立場と深い憂慮を習氏に伝えた」と強調したが、日本政府が主張する防空圏の「撤回」という言葉は使わなかった=5日(ロイター)
習近平国家主席と会談した翌日、北京市内のホテルで講演するジョゼフ・バイデン米副大統領。
中国の防空識別圏設定に関して「率直に米国の確固とした立場と深い憂慮を習氏に伝えた」と強調したが、日本政府が主張する防空圏の「撤回」という言葉は使わなかった=5日(ロイター)
中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を含む東シナ海上空に防空識別圏(ADIZ)を設定したことへの米国の対応が怪しい。
11月23日に中国が防空圏の設定を発表した後、米国は日本とともに中国を批判。
25日(日本時間26日)には、中国側に事前通報しないまま米軍B52爆撃機を尖閣諸島上空に飛行させた。
中国の防空圏設定に対する挑戦的な米側の行動に、日本は安(あん)堵(ど)したに違いなかった。
ところが、米政府は29日(日本時間30日)、米航空各社に対し、防空圏を米民間航空機が通過する際、飛行計画の事前提出など中国側の要求に従うよう促した。
日本政府が、日本の航空各社に逆の要請をしていただけに、たちまち日米のちぐはぐな対応が露見したといえる。
副大統領、撤回求めず
12月5日付の米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、4日のジョゼフ・バイデン米副大統領(71)の訪中に関する社説の中で、米国は中国に強い対応を取るべきだと訴える。
WSJは「バイデン氏も、オバマ政権の他の閣僚も、米国は防衛義務を持つ日本の領土上空に中国が設置した防空識別圏を容認できないということを明言していない」と指摘する。
その上で、むしろ米国の中国に対するシグナルは、日本との衝突の可能性を最小限にするようなやり方での防空圏設定を望んでいるというもので、こうした対応が「米国と日本の隙間を生じさせる危険性があり、それを中国が日米間の弱点だと解釈する可能性がある」と解説する。
日本の軍国主義の復活…中国がその復活の条件を整えている
恐らく、中国は日米の“歩調の乱れ”をすでに察知しているだろう。
中国の習近平国家主席(60)は、バイデン氏との会談で、防空圏の撤回を口にすることはなかった。
もっとも、バイデン氏も防空圏設置を非難こそすれ、撤回は求めていないから言及するはずもない。
6日付のWSJは、バイデン氏訪中に関する記事の中で、「米中が対立姿勢を弱める兆しがうかがえる。
両国は、地域の安全を脅かしたり航空機の操縦士や乗客の生命を危険にさらしたりするような手段での対応はしないとの了解に向かっている」と報じている。
はしご外される日本
日本ははしごを外されつつあるようだ。
これでは、中国に圧力はかからない。
こうした米国のちぐはぐな動きを、5日付の英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)の論評は、「日本は中国の圧力を、危険で差し迫った挑戦とみているが、米国にとっては、やや遠く離れた懸念材料であり、地政学的なチェスボード上の1コマなのだ」と解説する。
FTは、中国は自国の力量を過信するが海上自衛隊の能力には及ばないため、「簡単に尖閣諸島の支配を確立することはできない」と断言。
また、支配したとしても尖閣諸島に戦略的価値はなく、逆に他のアジア地域の日本への信頼を高めることになりかねないと見通す。
むしろ「可能性の高い結末」として、日米同盟の強化、または核兵器保有の可能性を含む日本の防衛力強化を挙げる。
そして、「中国が絶えず警鐘を鳴らしてきた日本の軍国主義の復活は、実際はまだ先の話なのに、中国がその復活の条件を整えているのだ」として中国を戒める。
中国の真の狙いは「米国の存在を太平洋地域から追い出すこと」
バイデン氏の今回の日中韓歴訪は、本来の目的とは異なる、中国の防空識別圏への対応が中心的なテーマになってしまったが、改めて米国外交の「アジア回帰」のあり方を問う好機となった。
しかし、その結果は、歴訪前後の情勢にさほどの変化をもたらしていない。
3日付の米紙インターナショナル・ニューヨーク・タイムズの分析記事は、オバマ政権高官の発言として、中国の真の狙いは「米国の存在を太平洋地域から追い出すこと」と記述する。
中国の防空圏設定が狙う本当の目的は、尖閣諸島よりももっと大きなことだという認識が米国側にもっと強くあれば、バイデン氏の歴訪も違うものになっていたかもしれない。
産経ニュース 【日々是世界】 2013.12.10 11:05
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韓国軍備/中韓接近
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伊勢 雅臣
■韓国軍備
韓国の軍事力はこの10年で50%も増加されている。
しかも、その中には対北防衛にはまったく不要な出費が年々、目立ってきている。(中西輝政、Voice、H2507)=>我が国の歴史で半島と関わって、良い結果が得られた例はない。
韓国にこそ痛い日韓不和 米政府は半世紀以上前から、韓国防衛のために
は日本の協力が不可欠と考えてきた。
朝鮮半島有事で在日米軍が作戦行動をとり、例えば戦闘機が日本国内から発進するには事前協議で日本の了承が要るからだ。2013/6/9日経
北朝鮮の核実験は、韓国に衝撃を与えた。
韓国も核武装を、という意見が浮上しつつある。
核兵器という1945年の技術を韓国が製造することは難しくない。
韓国が核保有国となるとき、日本は中国、北朝鮮、韓国、ロシアという核保有国に囲まれることになる。(武貞秀士、VOICE、H25.4)
■中韓接近
【正論】西原正 中韓急接近は地域変える予兆か - 韓国が中国との軍事的連携を強めると、済州島に建設中の海軍港に中国艦船が寄港し、黄海、東シナ海の中国「内海化」が進み、九州南部、南西諸島、尖閣諸島などの安全も脅かされかねない。http://on-msn.com/18KywBF
田母神俊雄@toshio_tamogami
中韓首脳会談で、両国は北朝鮮の核武装阻止で合意はしましたが、中国の狙いは南北朝鮮の分断と韓国の核武装阻止だと思います。
朴大統領は、習近平に軽くあしらわれている気がします。
韓国の歴史を見ると、日韓併合時代を除けば、いつも中国大陸に存在する国家の属国です。
アメリカ議会の演説でも朴大統領は日本非難を繰り返し、多くのアメリカ人を驚かせた。
この背景には韓国の対中接近という構造変化がある。
輸出依存度の高い韓国経済にとって、中国が最大の貿易相手国。
対日強硬路線は既定路線。(中西輝政、Voice,H2507)
米アジア太平洋安保研究センターのホーナン准教授「中国と韓国は、日本を孤立させると考えているようだが、日本は国際社会で孤立してはいない。むしろ、南シナ海の行動で中国が孤立している」湯浅博 MSN産経
http://on-msn.com/13ksplA
ブッシュ共和党政権の元高官がケリー国務長官から「どうして日本はアジアで孤立しているのか」と問われ、「それは中国と韓国だけのことで、日本の安倍晋三政権は、他のアジア諸国から歓迎されている」と答えると、びっくりしていた。MSN産経 http://on-msn.com/1aAyAHO