『いいとも!』事件簿
タモリはクリスマスが大っ嫌いとテレビで何度も言っていたから、嫌いだ。
クリスチャンだって、世の中の人が神様を信じていないのに、クリスマスにホテルに行ったりするのが嫌なのだ。クリスマスは家族で一緒に集まって神様がひとり子のイエス・キリストをこの世に送り込んでくださった記念を感謝する日なのだ。タモリは、何が嫌なのか言わずに自分の感情だけテレビで語っていた。
そこがうっとおしいと感じた。神様を信じていなくても、親がケーキを買ってきて家族で食べる楽しいクリスマスなら、それぐらい楽しませてあげたらいいではないか。大っ嫌いなどと、テレビで言う必要があるのか?
それに歌手や俳優にくだらない質問をするから嫌だった。
でも、それも計算して言っていたんだろう。それが仕事なんだから仕方が無いね。
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『いいとも!』事件簿 徹子43分独占、さんま「死ね!ババア」
NEWS ポストセブン 10月26日(土)16時5分配信
10月22日の放送で『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が来年の3月で終了することを司会のタモリ(68才)が報告。国民的長寿番組も32年目にして、ついに幕を閉じることになったが、長い歴史を持つ『いいとも!』には、これまで何度も“事件”が起きてきた。
その中でも印象深い“5大事件簿”を紹介する。
【黒柳徹子43分独占(1984年3月14日)】
テレフォンショッキングに出演した黒柳徹子(80才)が、タモリの制止も聞かず43分間もしゃべり続け、以降のコーナーが全てカットされた。
【有吉佐和子さんvsさんま大ゲンカ(1984年6月22日)】
同じくテレフォンショッキングのゲストとして登場した作家の有吉佐和子さん(享年53)は前述の黒柳同様、時間を守らずしゃべり続け、次のコーナーに出演するはずだった明石家さんま(58才)がたまらず飛び出してきて「早くどけ」と大ゲンカ。エキサイトしたさんまが、「死ね!ババア!」と叫ぶほどだった。有吉さんは、その2か月後に亡くなった。
【泰葉の間違い電話で素人出演(1984年4月23日)】
“お友達紹介”でゲストの泰葉(42才)がしばたはつみさん(享年57)に電話をかけたところ、間違えて、ある企業につながってしまった。だがそのハプニングをおもしろがったタモリは「明日、来てくれるかな?」といつも通り質問。すると電話口の女性も「いいとも!」と応戦。翌日、その素人女性が本当に出演してしまった。“悪ノリ”は続き、以降3日間、同コーナーは一般人が出演した。
【タモリ完全二日酔い(1992年2月28日)】
前夜の深酒がたたったのか二日酔いで登場したタモリ。テレフォンショッキングに出演したミュージシャンの喜多郎(60才)との会話は酩酊状態でヘロヘロ。後半のコーナーでは、一般出演の幼児に「おれは子供が嫌いなんだ!」と絡んでしまった…。
【観客から仰天質問(2005年9月21日)】
テレフォンショッキングに出演していた山崎邦正(現・月亭方正、45才)に対し、タモリが「お前だと時間が余るな」と突っ込むと、山崎が突如「じゃあ質問コーナー!」と観客に無茶ぶり。すると観客の1人が大声で「番組が終了するって本当ですか?」と質問し、スタッフに退席させられた。CM明け、彼の座っていた席には熊のぬいぐるみが置かれた。この事件後、しばらく山崎は『いいとも』に呼ばれなくなったという。
※女性セブン2013年11月7日号
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20131026-00000015-pseven-ent
タモリの凄さ 小沢健二が『いいとも!』出演時の一言にあり
2013.07.31 07:00
『さらば雑司ヶ谷』や『民宿雪国』などの小説で知られる作家・樋口毅宏氏が書いた『タモリ論』(新潮新書)が話題だ。発売1週間で6万部を超えるベストセラーとなっている。
樋口氏は本書でタモリを<絶望大王>と呼ぶ。そして、タモリの凄さを他の芸人と比較してこう評する。
<(ビート)たけしやダウンタウン松本が時に懐から刃物をチラつかせて、誰からも恐れられる「自らをコントロールできる狂人」だとしたら、タモリは一見その強さや凄さが伝わりにくい、まるで武道の達人>
はたして「タモリ」とは何なのか。以下、樋口氏が語る。
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近年、久しぶりにタモリの「達人ぶり」が再認識されたのが、2008年、タモリを世に出した恩人、漫画家・赤塚不二夫の告別式で読み上げた弔辞でした。
「私も、あなたの数多くの作品のひとつです」といった名言の数々は、それ自体、多くの感動を呼びましたが、「実はタモリが読み上げていた弔辞は白紙で、勧進帳のパロディをしていたのではないか」との憶測が広がったことで、その驚嘆すべき才能に改めて注目が集まりました。
しかし、後日、徳光和夫にその時の真相について聞かれたタモリは、「もう忘れました」と一言。決して自分語りをしようとしないタモリのカッコよさを見せつけられた場面でした。
「タモリの凄さがわからない」というタモリ不感症の人たちも、いつか必ず、タモリの圧倒的なスケールや達人ぶりを知るときが来ます。それを僕は「タモリブレイク」と呼んでいます。
僕にとって最初のタモリブレイクは、『笑っていいとも!』の「テレフォンショッキング」にミュージシャン・小沢健二が出演した時のタモリの一言でした。
「俺、長年歌番組やってるけど、いいと思う歌詞は小沢くんだけなんだよね。あれ凄いよね、“左へカーブを曲がると、光る海が見えてくる。僕は思う、この瞬間は続くと、いつまでも”って。俺、人生をあそこまで肯定できないもん」
タモリの感性の鋭さに驚くとともに、彼が抱える「絶望」に気づいてしまった瞬間でした。
それってタモリが、長年『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)という音楽番組の司会を務めながら、サザンやミスチルや海外の大物に目の前で歌われても、何一つ心動かされることがなかったということでしょう?
※週刊ポスト2013年8月9日号