団地で“無断菜園”耕す中国人 | 日本のお姉さん

団地で“無断菜園”耕す中国人

【関西の議論】
団地で“無断菜園”耕す中国人の“論理”、行政“及び腰”の理由
2013.7.5 07:00
団地の敷地内に作られたミニ農地。土台を置き、柵で囲うなど本格的で、トマトなどの野菜が育っている=堺市の府営住宅
「日本で売っていない野菜を食べるためにつくっているだけ」。こんな言い分で中国人が公営団地の敷地で勝手に菜園をつくり、野菜を栽培している。この“無断菜園”に精を出しているのは中国人だけでなく、日本人の住民もいるが、大半は中国人住民とみられるという。「中国人は火星で野菜を栽培するつもりだ」。これは、仏誌が掲載した宇宙での野菜栽培に関する話題だが、今回のケースでは「空き地が放置されるのはもったいない」との論理を盾にする中国人もおり、壮大な宇宙での野菜栽培実験とは違って、身勝手な「食」への貪欲さをみせた格好だ。
「文化の違い」?
堺市の大阪府営団地。昭和40年代(1965年~74年)に建てられた中層の団地で、無許可の菜園が増え始めたのは5年ほど前という。
大阪府が平成23(2011)年6月に行った実態調査で、149カ所の耕作地を確認した。住民の目撃情報で、耕作しているのは、多くが中国人住民とみられることも判明した。
団地の敷地を勝手に占拠してつくられた菜園のため、「早急に元に戻してください」と、府住宅供給公社が看板や回覧板で警告。自治会も23年秋から耕作者への説得を始めた。
耕作しているのを特定できた中国人約10人に原状回復などを要請したところ、当初は「日本語が分からない」と耳を貸さなかったが、次第に耕作をやめるようになり、現在は数カ所に減少した。
しかし、説得に応じない中国人住民もいる。
「日本で売っていない野菜を食べるためにつくっているだけだ」「草むしりをすると健康にいい」
こう主張するのは、耕作をやめない中国人男性(65)。中華料理に欠かせない中国野菜やセロリを育てているというのだ。“耕作続行”を正当化しようとするおかしな論理だが、自治会役員の男性(76)は「中国人なりの文化や考えがあるが、互いに話せば分かるもの。継続した説得が必要だ」と、穏やかな解決策が必要だと話す。
「空き地、もったいない」
 無断菜園は、この団地に限ったことではない。
 同市内の別の団地でも、駐車場や空きスペースに菜園が。住民の男性(68)によると、6年ほど前に約15カ所の菜園が出現したが、自治会が耕作者に注意したり、同公社が看板を設置したりして対応してきた。
 この結果、数件は耕作をやめて放置されているが、男性が「本格的な農作業であり、行き過ぎだ。早急に撤去すべきだ」と話すように、依然約10カ所でトマトやタマネギなどが栽培されている。
 ちなみにこれらの両団地の自治会関係者によると、入居世帯のおおむね1割が中国人世帯という。
 相次ぐ府営団地での無断菜園に対し、府は日本語と中国語で警告を記した看板を設置するなど対策を強化しているが、中には「空き地が放置されるのはもったいない」と居直る中国人もいる。
続く「いたちごっこ」
 こうした耕作住民への対抗策としては、府による強制撤去が考えられる。しかし、費用負担の問題などで難しく、粘り強く説得に当たらざるを得ないのが実情だ。
 府有地である団地内に個人が勝手に菜園や花壇を設置する行為は、入居者の募集案内などでも禁止行為とされている。しかし、府の担当者によると、「耕作者の特定が難しく、撤去を求めるのが困難なケースもある」という。さらに、農作物や菜園を囲う柵は耕作者の所有物と考えられるため、「府が訴えられるリスクもあり、府側で一方的に撤去できない」と明かす。
行政代執行という手段もあるが、公営住宅法や大阪府営住宅条例に明確な根拠がない上、排除費用の負担先も一概に決められず、「躊躇(ちゅうちょ)せざるを得ないのが実情」という。
 府によると、無断菜園は、堺市のほかにも、四條畷市の府営団地で多数、東大阪市でも3件確認されている。担当者は「いったん撤去されても、別の人が耕作する例もあると聞いている。いたちごっこの状態だが、自治会などと連携して粘り強く撤去を求めていきたい」としている。
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130705/waf13070507000000-n1.htm