南シナ海問題で日本、ASEAN後押し 中国は介入牽制 | 日本のお姉さん

南シナ海問題で日本、ASEAN後押し 中国は介入牽制

南シナ海問題で日本、ASEAN後押し 中国は介入牽制
2013.10.10 23:58 (1/2ページ)[外交]
東アジアサミットに臨む中国の李克強首相(奥右)。手前は米国のケリー国務長官=10日、バンダルスリブガワン(共同)
【バンダルスリブガワン=吉村英輝】東アジアサミット(EAS)が10日、ブルネイの首都バンダルスリブガワンで開かれた。東南アジア諸国連合(ASEAN)の一部加盟国が中国と領有権を争う南シナ海問題では、日本などが法律に基づく解決を主張。これに対し中国は、当事国以外は介入すべきではないと反発、日米などと対立した。
EASには、ASEAN加盟10カ国に日中韓や米露など、計18カ国の首脳らが参加。安倍晋三首相は南シナ海問題について、中国を念頭に「地域と国際社会全体の関心事項であり、すべての関係国が国際法を順守し、一方的な行動を慎むべきだ」と強調した。
さらに、法的拘束力で紛争を未然に防ぐ「行動規範」策定に向けた協議がASEANと中国の間で公式に始まったことを歓迎。実効性と早期策定の必要性を訴え、中国と対立するフィリピンなどASEAN側を後押しした。
日本政府筋によると、日本のほか10カ国から南シナ海についての発言があり、うち7カ国が安倍首相と同様の内容だった。オバマ大統領の代理でケリー国務長官が出席した米国も含まれるという。
一方、中国国営新華社通信などによると、中国の李克強首相は「平和と安定がなければいかなる発展もない」と指摘したものの、当事国以外は「口を出すべきではない」と従来の姿勢を繰り返して日米などを強く牽制した。
李氏からは尖閣諸島(沖縄県石垣市)に関する言及はなく、安倍首相を含め他の首脳らからも尖閣諸島の発言はなかったという。
EASに先立ち、ASEANに日中韓を加えたASEANプラス3首脳会議も開催。安倍首相は東京電力福島第1原発事故の影響に関連し、「流通している日本産品は安全だ。今後も迅速かつ正確な情報提供を行っていくので、科学的データに基づき規制の緩和・撤廃を願う」と述べ、各国に輸入規制の解除を求めた。
一連の会議は来年、ASEANの次期議長国ミャンマーで開かれる。ミャンマーの議長国就任は初めて。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131011/asi13101100000000-n1.htm