世界初の浮体式洋上風力発電設備「ふくしま未来」
洋上風力発電:設備を公開 福島沖、来月にも実証実験
毎日新聞 2013年10月05日 東京朝刊
福島県楢葉町沖約20キロの太平洋に風車を浮かべた世界初の浮体式洋上風力発電設備「ふくしま未来」が4日、報道陣に公開された。浮体式洋上変電所も併設。海底ケーブルを東京電力広野火力発電所(同県広野町)につないで、11月にも発送電の実証実験を始める。
経済産業省資源エネルギー庁の委託事業で、大手鉄鋼、電機、商社や大学などのコンソーシアム(企業連合)が進めてきた。土台から先端までは超高層ビルに匹敵する約120メートルで、総重量約2500トン。長さ約40メートルの羽根3本を回し、最大出力は2000キロワット。東北電力を通じ、約500?600世帯に電力を供給する予定だ。
風車は千葉県市原市の工場で組み立て、洋上変電所は横浜市で建設。えい航やケーブル敷設を担う清水建設などの共同企業体(JV)の担当者は「福島の復興と再生可能エネルギーの光に」と期待を込めた。現地付近では来週、いわき市漁協などが東日本大震災以降初となる試験操業を予定している。【中尾卓英】
http://mainichi.jp/feature/news/20131005ddm041020082000c.html