海近くの排水溝で放射性ストロンチウムなどの濃度が11日に一時的に高まっていた
汚染水、外洋まで流出か 海近くの排水溝、一時高濃度
朝日新聞デジタル 9月13日(金)12時36分配信
1リットルあたり220ベクレルのストロンチウムなどを検出
【木村俊介】東京電力福島第一原発のタンクから高濃度の汚染水が漏れた事故で、海近くの排水溝で放射性ストロンチウムなどの濃度が11日に一時的に高まっていたことがわかった。東電はこの日まで、排水溝の上流で除染作業をしていた。「汚染水の一部が海に出ている可能性は否定できない」という。
排水溝は雨水などを流す設備で、直接外洋につながっている。外洋から150メートルの地点で、11日に採取した水からストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が1リットルあたり220ベクレル検出された。放射性セシウムも104ベクレル検出された。12日に再び水を採取して測ると、放射性物質は検出限界値未満だった。
上流には、300トンの高濃度汚染水漏れを起こしたタンクがあり、漏れが発覚した直後に汚染水が排水溝に流れ込んだ。このため、11日に排水溝を高圧洗浄して、たまっていた泥などを除去する作業をしていた。その作業で放射性物質の一部が下流に流れた可能性があるという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130913-00000022-asahi-soci
トリチウム濃度さらに上昇 地下水から9万7000ベクレル
福島民友新聞 9月13日(金)11時17分配信
東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度の汚染水が漏れた問題で、東電は12日、漏れたタンク北側の観測用井戸で11日に採取した地下水から、1リットル当たり9万7000ベクレルの放射性トリチウム(三重水素)が検出されたと発表した。
この井戸で10日に採取した水は、トリチウムの放出に関する法定基準(1リットル当たり6万ベクレル)を初めて突破。翌日にさらに約1.5倍に上がり、地下水のトリチウム濃度の上昇傾向に歯止めが掛からない状況だ。
東電は「漏れた汚染水が地下水に到達した疑いは濃いが、トリチウム濃度だけが急上昇している原因は分かっていない」とし、引き続き監視を強める方針。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130913-00010008-minyu-l07
染稲わら、処分進まず…保管の農家から悲鳴
読売新聞 9月13日(金)7時25分配信
牧場の隅に置かれたままの汚染された牧草や稲わら(宮城県登米市で)
東京電力福島第一原発事故で放射性物質に汚染された稲わら・牧草の処分が、東日本大震災から2年半たっても進まない。
処分されないのは、10道県で約6万8000トンに上ることが各自治体への取材でわかった。汚染された焼却灰や汚泥などは自治体施設で保管しているが、稲わら・牧草の大半は農家個人が保管している。「いつまで続ければいいのか」。農家からは悲鳴が上がる。
宮城県登米市の牧場では、白いシートに包まれた稲わらや牧草のロール約170個(300~400キロ)が積まれている。家畜の飼料だったが、「牛を近づけられないし、風評被害も心配」。50歳代の畜産農家の男性はため息をつく。
肉牛の飼育農家が多い同市は、計約5000トンの稲わら・牧草を抱える。稲わらは、全て1キロ・グラム当たりの放射性物質濃度が8000ベクレル超の指定廃棄物に当たり、一時保管所や各農家で保管。牧草は全て8000ベクレル以下で、約180戸の農家が管理している。
国は2011年8月、〈1〉8000ベクレル超はシートで覆うなどし、農家の敷地や公有地で保管〈2〉8000ベクレル以下は一般廃棄物と同様に市町村による焼却、埋め立てが可能――との方針を示した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130911-00000702-yom-soci