中国は「尖閣問題」での日本との対立から降りるようなこともまずない。
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■ 「閣僚の靖国参拝」に猛抗議した中国政府の本音(4/4)
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そして何よりも重要なことは、
日本の安倍政権は参議院選にも勝って
長期政権となるのは確実な見通しとなった以上、
韓国にしても中国にしても、安倍首相との首脳会談を
いつまでも拒否するようなことはたいへん難しくなっている点である。
実際、日本の岸田外務大臣は8月19日の夜、
韓国のイ・ビョンギ大使と会談して
首脳会談の実現も視野に関係改善を行う必要がある
という認識で一致しました、と報じられている。
日本との「関係断絶」にもはやそれ以上絶えられなくなっている
韓国はすでに動き出している。そして日韓両国は首脳会談の実現に向かって
動き出している中では、日中の間でも今後、
首脳会談実現の道を模索するような動きも加速化するのであろう。
その際、本来なら今年の五月に開催される予定だったが、
今や延期のままとなっている毎年恒例の
日中韓三カ国首脳会談が年内に実現される見通しとなるはずだ。
今年のホスト役を務める韓国にしては
それ以上の延期をしたくないし、
そして韓国がホスト役で開催地がソウルであれば、
中国の首脳も参加し易くなる。
そうなると、おそらくこの三カ国首脳会談の場こそが、
去年9月の尖閣国有化以後、日中両国の首相が顔を合わせて
同じテープルで対話をする最初の場面となる公算であろう。
そしてそれは、その後における日中両国の首相同士の
会談実現につながる一ステップとなるかもしれない。
とにかく、日本側にしても、このような段階的首脳会談の実現をもって、
ある程度の関係改善を図っていくシナリオは今後、
ますます現実味を帯びてくることを予測できるのではないかと思う。
もちろん、今の時点では、中国政府の考える関係改善は
あくまでも「首相同士の実務協議」を範囲内とする
「限定的な関係改善」であると思う。
いわゆる「尖閣問題」で双方が一歩も譲らず対立している今の状況下で、
国家元首の習近平国家主席が自ら乗り出して
本格的な過関係改善を行おうとするようなことはやはり無理であろう。
中国は「尖閣問題」での日本との対立から降りるようなこともまずない。
つまり今後において、日中両国が貿易関係の促進や
その他の経済交流の拡大化などの面において協力関係を強化していきながらも、「尖閣問題」にかんする双方の政治的対立はむしろ長期化していくのではないかと筆者の私は思うのである。
それにたいして、日本側の安倍政権はいかなる方策で対処すべきなのだろうか。
ここでは忘れてはいけないのは、日中関係の改善を急がなければならないのは中国の方であって日本ではない、という点である。
今の日本には、国益を損なって中国に譲歩するまでにして首脳会談の実現を焦る理由は何一つもない。
安倍政権は今後、「領土問題」でいっさい譲歩しない大方針を最後まで貫きながら、そして諸関係国とのTPP交渉と安倍流の「地球儀外交」を今まで通りに進めていきながら、
中国との関係改善にも応じてあげよう、
という悠然たる姿勢で臨めばそれで良いのではないかと思う。
・・・つづく
( 石 平 )
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