「寝だめ」は命を縮める危険行為
「寝だめ」は命を縮める危険行為
8月26日09時03分提供:日刊SPA!
長寿大国とは言われているものの、“早死に”というキーワードには、関心が高い日本。実際、生活習慣の変化などにより、その順位は将来、覆されるのではと懸念される声もある。そこで、未来の我々に警鐘を鳴らすべく、短命な人に共通するランキングを出した。当てはまる人は気をつけるべし!
◆寝だめ、鎮痛剤ののみすぎは命を縮める危険行為?
「好き勝手な生活習慣は危ない」とは、東京女子医科大学准教授の川嶋朗氏。
「私は全体的に寿命を縮める原因に、“冷え”を挙げます。現代人は男女ともに冷えが深刻化しており、それは生活習慣によるものが大きい。当然、冷えると代謝も免疫も落ち、将来、病気にかかりやすくなる。一番、冷えに繋がるのが、運動不足です。そうは言っても運動のしすぎもダメですけどね」
車の利用などで歩く機会は減り、夏は冷房なしでは過ごせない。しかも座り仕事が多い職業ならばなおのこと冷やしてしまう。
「続けて挙げたいのは“休日の寝だめ”。普段、睡眠を取れていないから、休日に帳尻合わせしようとたくさん睡眠を取る人は多いですが、意味がない行為。寝すぎも睡眠不足もどちらも短命という結果は出ており、毎日、バランスよく寝るのがいいのです。ちなみに電気のつけっぱなしは、交感神経を刺激して睡眠を妨害するので禁物」
寝だめは普段の休息のためにいいかと思いきや、少し寝足りないくらいで起きたほうが健康にはいいという。
「市販の鎮痛剤に頼っている人や風邪のときに抗生剤に頼る人も危険です。痛み止めは胃腸が荒れる原因になりますし、風邪だからと病院に行って抗生剤をもらうのはむしろ逆効果。自然治癒がベストです。そもそも日本人は薬好きで世界の抗生剤の7割は日本で消費されている。中毒性があり、その副作用などで、年間の死亡率も増えて問題視されています」
頭痛持ちでついつい薬をのむのがクセになっている人は要注意。
「また、セックスしている人のほうが長生きとも言われています。年をとってもある程度の高揚感があるほうが健康にいいとされるからでしょうね。昨今、言われている草食男子は危険ですよ。もっとセックスしましょう」
んなこと言っても簡単にはいかないのだが……。
⇒【ランキング】早死にを招く現代人の生活習慣
【川嶋 朗氏】
東京女子医科大学准教授。同大学附属青山女性・自然医療研究所 自然医療部門・准教授。著書に『心もからだも「冷え」が万病のもと』(集英社)など
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― 短命には共通点があった![早死にする人]ランキング【2】 ―
早死にを招く間違ったダイエット
長寿大国とは言われているものの、“早死に”というキーワードには、関心が高い日本。実際、生活習慣の変化などにより、その順位は将来、覆されるのではと懸念される声もある。そこで、未来の我々に警鐘を鳴らすべく、短命な人に共通するランキングを出した。当てはまる人は気をつけるべし!
◆心や体にストレスがかかるダイエットは早死にする!?
高須克弥氏
「ストレスが多いダイエットを実践している人ほど、早死にのリスクが高まる」とは、高須クリニック院長の高須克弥氏。『危ない健康法』、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社刊)を執筆するなど、誤った健康法に関して警鐘を鳴らしてきた。では、その理由とはなんなのか?
「ストレスが多いと、免疫力が下がって癌などになりやすくなるし、血管も壊れやすくなる。のんびり暮らしている人のほうが長生きで、何でも一生懸命にがんばって、ストレスをためやすい人のほうが、早死にしやすいんですよ」
とはいっても、ダイエットを行ってストレスがたまるかどうかは人それぞれ。一概にランキング化しにくいのでは?
「だから、流行のダイエットほど実践している人が多く、危険だと判断してランキングにしました。まず、みんなが実践しているプチ断食や一日1食ダイエットだけど、十分な栄養を補給していないと、病気やケガをしたときに死亡する確率が高くなるし、治療に耐えられるだけの体力がないせいで、治療そのものが困難になってしまう恐れもあります」
早死に,ダイエット
一日1食や肉を我慢してストレスをためては意味がない!
さらに、人の体は空腹が続くと、ご飯や甘いものなどを食べたときに血糖値が急激に上がりやすくなってしまい、その結果、糖尿病になる危険性も増すという。
「糖質を制限すると、体が糖を欲して一日中食べ物のことばかり考えるバカな頭になるし、『肉を食べない』健康法などは動物性タンパク質が不足して免疫力が落ちたり、血管が弱くなって脳卒中などのリスクが上がり、危険です」
4位のカロリー制限ダイエットは、「そもそも、日本人の摂取カロリーは発展途上国並みに少ない」との指摘も。たしかに、厚生労働省が毎年実施している国民健康・栄養調査によると、’11年の一人当たりのエネルギーの摂取カロリーは1840で、終戦直後の飢餓状態だった頃の日本人の摂取カロリー(1903)と比べても少ないのだ。
「そして、炭水化物を抜くと体内にケトン体が生成されて口臭や体臭の原因になるし、単品ダイエットは栄養失調に陥りやすい。減塩も行きすぎるとダメ。血液中の塩分が不足すると、血圧を上げるホルモンが次々と分泌されます」
体によさそうなダイエット食品や禁酒も、行うときは要注意。
「ダイエット食品は、成分に何が入っているか疑うべきだし、お酒はまったく飲まない人や大量に飲む人よりも、“適量を飲酒する人のほうが死亡率が低い”という研究結果が出ているんですよ」
では、ロングブレスの問題は?
「あれはそもそもインチキ! 呼吸法だけでやせるわけがありません。内容を疑わずに新しいダイエットに飛びつく人こそ早死にしますよ」
⇒【ランキング】早死にを招く間違ったダイエット