中国は国とはいえない、にもかかわらず | 日本のお姉さん

中国は国とはいえない、にもかかわらず

中韓を知りすぎた男
中国、韓国、世界で仕事をしてきたビジネスマンが読み解く時事問題。外国人とのビジネスで知った彼らの本質、政治家や評論家には見えない視点で迫ります。
中国経済は本当に崩壊するのか 7月5日(金)
皆様ご無沙汰致しております。今日は世界の嫌われ者中国経済について
語って見たいと思います。
最近の中国経済に対して、新聞報道や経済学者の論を読んでいるとひどく
混乱と迷いが感じられますが、ここに至って多くの経済評論家達は、中国
経済崩壊は避けられないと判断したようです。
しかし中国金融不安に対しての経済評論家達の論は中国経済に対してうまく
噛み合わないにもかかわらず、従来のイギリス・アメリカの伝統的な学問を
土台にして考察しています。
まず中国は国とはいえない、にもかかわらず先進国の経済方程式で中国経済
の答えを出そうとするなど無理があります。結果「中国経済大崩壊」や
「中国事変は米国サブプライムショックの再来か」などのありふれたタイ
トルが新聞紙上に踊っています。
中国金融リスクが突然言われ始めたのは6月後半で、上海株が連日最安値を
更新したために市場では「7月バブル崩壊説」が叫ばれ、それについての各
経済評論家たちのコメントが一斉に新聞紙上に載り始めました。
そして中国国内の銀行決済不能の噂によって、中国上海株式市場には売り
注文が殺到し株価は大きく下落した。中国経済懸念の増幅は世界の主要金融
市場にも影響を与え、日本の株式市場も大きく売り込まれました。
しかしもし中国銀行が先進国の銀行システムで動いているなら中国経済も中国社会もとうのむかしに崩壊しています
中国の金融システムは共産党が支配する4大銀行と呼ばれる国営銀行が担っ
ています。この国営銀行は我々先進国がイメージする銀行とはまるで違いま
す。1980年以前の中国の金融は共産党独裁を維持するための単なる出納で
しかなかった。つまり利益を上げるための投資や融資という制度も発想も
なかった。
ところが鄧小平が現れ、先進国の真似をして一足飛びに資本主義の金融システムを取り入れた。そこで国営銀行は地方の権力とつながり双方の個人の私腹を肥やすために不動産にお金をジャブジャブ融資してきました。
何故なら地方の共産党幹部にとって立身出世のためには経済を成長させなけ
ればいけない。経済成長させる最も手っ取り早い方法は多額の資金を調達して不動産開発を行いマンションを建設して売りさばく事です、
結果不動産バブルが起こっただけではなく、何をするにも賄賂が横行して多く金持ちが排出されました。高層建築を立てるだけで10以上の各省庁の認可がいりその度に多くの役人を太らしてきました。
しかし賄賂に釣られて貸しまくった結果不良債権が2000年前後100兆円くらい膨れてしまった。その為に一部に中国崩壊説が世界中に駆け巡りましたが、中央政府が強引に資金不足に陥った銀行に紙幣を大量に刷って資金提供したために一気に問題が解決しました。
一般の銀行が金欠になると、中央銀行がすぐさま救済の手を差し伸べるさま
をみて安心した外資が2000年ころから中国各地で沸き立つ不動産ブームに目をつけました。外資とは香港と台湾マネーです。それと世界的な金融緩和で増殖したヘッジファンドたちです。彼らが中国のバブルを膨らませてきました。
当初中国は厳格な金融統制を敷いて、国境を超える資金取引はチェックしてきましたが、何事も賄賂でどうにでもなる国です。シャドーバンキングと言われる地下銀行から投資資金がジャブジャブ流れ込んできました。
お陰で中国は毎年二桁の成長を成し遂げ、ついに日本を抜いてGDP世界第二
位の地位を得ました。しかしその中身は武器の生産や誰も住まない高層建築群や手抜き工事で作られた公共事業などです。個人消費の伸びではありません。
しかし投資した建築物から利潤を生み出せないのであれば、資金の返済は不可能です。結局銀行はそのまま巨額な不良債券となっていきます。先進国ならここでTHE ENDですが、崩壊すればすなわち中国の崩壊ではなく共産党独裁体制の崩壊です。
そこで中国共産党はありとあらゆる経済統計を粉飾し中国では依然として成長
が続いていると見せかける必要がありました。共産党員達は当分美味しい思いをするためにも、金融危機や銀行の経営破産の連鎖を決して容認するはずもありません。
彼ら悪人どもは2000年の時のように不良債権処理も中央銀行がどんどん紙幣
を刷って救済してくれるものと期待していました。
ところが習近平政権は、中央銀行からの資金供給を抑制する方針を固めてし
まった。なぜならインフレを恐れたからです。インフレにより食料品が高騰すれば貧困層の暴動が起こり政権の崩壊につながるからです。
しかし金欠となった各銀行は当然不動産部門への融資をストップしてしまいます。結果不動産開発業者は手持ちの不動産を大幅に値下げして売り出します。つまり不動産市場の崩壊でありバブルの崩壊です
バブルの崩壊は中国共産党の崩壊です。おそらく早晩習近平政権はインフレより不動産市場の崩壊のほうがより危険だと察知するはずです。
となれば再び中央銀行がどんどん紙幣を刷って救済します。
まさに行くも地獄、帰るも地獄
今まで各国の人達や日本の親中派の人達は、ぼやけた理由から中国に魅了され、ときに幻惑されて、現実を見極めることができなかった。しかし一皮めくれば、そこには、邪悪で汚れた中国が長い衰退の途にあえでいる姿で立ちすくんでいます。
誰も中国経済破綻を食い止めることはできない。しかし一夜では崩壊しないが、少しずつ血の池地獄へと転がって行く哀れな共産党が見えます。
習近平は、いま中国は偉大な国に返り咲くような口ぶりで未来を語っています。
しかし中国では、きのうがきょうをむしばみ、明日を奪っています。
いつか遠からぬ日に、未来に向かって走りだす人民を共産党は抑えきれなく
なる。
この国が最後にはどこに行きつくかなど、だれにわかるというのだろう?