【緊急寄稿・拡散大歓迎】 野中広務氏のあるまじき発言を糾す | 日本のお姉さん

【緊急寄稿・拡散大歓迎】 野中広務氏のあるまじき発言を糾す

~誰よりも中国を知る男が、日本人のために伝える中国人考~
石平(せきへい)のチャイナウォッチ http://www.seki-hei.com
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■ 【緊急寄稿・拡散大歓迎】 野中広務氏のあるまじき発言を糾す
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すでに引退したはずの「元大物政治家」の野中広務氏は6月3日、
訪問先の北京において日中間の「尖閣問題」に関する重要な発言を行った。
彼は1972年9月の日中国交正常化直後に当時の田中角栄首相から、
尖閣諸島の領有権について日中双方が棚上げを確認した
と直接聞いたと述べたという。

野中氏はさらに、同日に中国共産党の序列5位の
劉雲山・党政治局常務委員と会談した際にその内容を伝えたとも報じられている。

このニュースを目にしたときは、筆者の私は狐につつまれたような思いである。
この野中発言の前日の6月2日、
中国人民解放軍の副参謀長たる人物はシンガポールで開催中の国際会議の席上、
「日中間の尖閣問題を棚上げすべきだ」との発言を行って波紋を呼んでいた。

そして翌日の3日、日本政府の菅官房長官は記者会見において、
「日本は中国との間で棚上げや現状維持を合意した事実はない」として、
中国側のぶち上げた「棚上げ論」をきっぱりと拒否した。

上述の野中発言は、まさに日中両国が「棚上げ論」の是非について
対立している最中で行われたものであるが、その内容はどう考えても、
中国側の主張にたいする援護射撃であり、
日本側の主張を根底から引っくり返そうしたものである。

言ってみれば、主権と領土という国家にとって
もっとも大事なものを守るために
日本国政府が相手陣営と対峙して戦っている最中に、
一人の日本人の元政治家は相手の陣営の方へ走っていって、
その相手陣営から自国に向かって毒矢の一本を放ったのである。

かつては政府与党に属した一人の元政治家が、
自国の主権と領土を他国に売りつけようとするような行為を
白日の下で堂々と行っているのだ。まさに人類史上稀に見る奇観であろう。

野中氏は生前の田中角栄氏から「棚上げ」の話を直接に聞いたと主張しているが、
この「証言」の信憑性もまず疑わなければならないと思う。

というのも、当の田中角栄氏はすでに故人である。
もし野中氏の「証言」は真っ赤な嘘であっても、
故人の田中氏は「俺はそんなこと言っていない」と反論することもできない。

野中氏の一方的な「証言」以外に、田中角栄氏が
本当にそのような話をしたかどうかを検証することも出来ない。
そもそも、すでに故人となった人を捉まえて
「この人は昔そういうことを言った」と言って
重要な証言を行うのはまったくのナンセンスであり、
むしろペテン師たちが喜んで使う手口の一つなのである。

野中氏は一体どういう思惑で上述のような
とんでもない発言を行ったのかは私の知るところではないが、
最後一つ、新参者の日本人である私からは是非、
古参日本人の彼に大事な日本語の言葉の一つを贈りたい。

「恥を知れ!」、というその一言である。

( 石 平 )

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GHQ,マッカーサーが日本に上陸したとき、あまりに何もない
貧しい国であることに驚きました。

なぜ、日本だけが、イギリスもドイツもできなかった機動部隊をつくり
米国と太平洋上で戦争ができたのか?

それは日本人の精神や積み上がった学問だと悟ったマッカーサーは
日本にある有益な図書7,000冊以上を焚書します。
指定図書の研究、回収は、静かに、極秘に行われました。

そこには、日本人の精神をささえてきた歴史の本の数々から、
アメリカ研究や資源研究の本、そして、
戦略にかかわる本、地政学の書籍もありました。

戦後日本では地政学は勉強できません。
大学で専攻できる学部、学科はありません。

今回、英国で学んできた地政学を奥山真司先生が
禁断の学問・地政学を復活させるつもりで、語り尽くします。
ついにやります。

「奥山真司の地政学講座」
詳しくはこちらから
(編集後記)

管理人です。

今回の緊急寄稿の補足情報です。

野中氏の件については、以下のようなニュースとして報じられております。

▼野中氏「領有権問題 棚上げ合意あった」 NHKニュース


▼野中氏が“棚上げ論”共同認識と回顧 新華社報道 - MSN産経ニュース


実は、管理人も今朝、上記の記事を読んで、
「なぜ、今のタイミングで?!」と訝しんでおりましたので、
石平先生の原稿はまさに、我が意を得たり!
と膝を打ちました。

>>その内容はどう考えても、
>>中国側の主張にたいする援護射撃であり、

仰るとおりですね。

>>最後一つ、新参者の日本人である私からは是非、
>>古参日本人の彼に大事な日本語の言葉の一つを贈りたい。
>>
>>「恥を知れ!」、というその一言である。

これより他、言葉がありません・・・

( 管理人 )



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