子供の防犯ブログ
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気になる!子どもの防犯特集(2)】スマホアプリ、ダウンロードさせる前に
セコムの舟生です。
4月も後半に入り、お子さんたちは新生活に少しなじんできたころでしょうか。
毎朝、新一年生がピカピカのランドセルで登校している姿を見かけますが、なんとも初々しく、可愛らしくて、思わず顔がほころびます(^^)
登下校に慣れてきた今、あらためて通学路への十分な注意を払いましょう。
思い起こせば去年のいまごろ、京都府亀岡市をはじめ、小学生が巻き込まれる大きな交通事故が全国で相次ぎました。
暴走車が登校中の子どもたちの列に突っ込むという、理不尽な事故。本当に痛ましく、いまでも怒りが湧いてきます。
こうした事故から約1年経つことを受け、4月9日の午前、全国の警察は各地の通学路約4,500カ所で一斉取締りをおこないました。
道路交通法違反などで摘発されたのは、なんと1万4,380件。
今なお違反運転と隣り合わせで、子どもたちが登下校しているという信じがたい状況です。
交通ルールを守っていても、いつ巻き込まれるかわからない交通事故。自衛するためにも、道を歩いているときは、周囲への警戒をおこたらないようにしましょう。
“防ぎにくい”交通事故から子どもを守る対策については、こちらをご参照ください。
さて前回から連載を開始した、「子どもに関するアンケート」にお寄せいただいたご意見にお答えしていく【気になる!子どもの防犯特集】。
今回のテーマは「インターネット利用に関するトラブル」について取り上げます
。子どもが被害者となるサイバー犯罪が次々報道される現状に、不安を感じつつも「話題の移り変わりが早くて把握できない」という親御さんが多いようです。
新たな犯罪の温床となりつつあるスマホアプリの話を中心に、携帯電話やスマートフォンでの安全なネット利用について考えてみたいと思います。
▼ スマホで被害にあう子どもたちの“いま”
無料で通話などができるスマートフォン向けアプリの掲示板を通じて、子どもが性犯罪に巻き込まれる例が複数報告されています。警察庁では、被害が拡大する恐れがあるとして、昨年12月からから実態調査に乗り出しています。被害者のなかには小学生の女の子も含まれているそうです。
統計上、コミュニティーサイトに起因する子どもの性犯罪被害はわずかに減少傾向にありますが、“出会い”の場は、規制をかいくぐって次々と新しく生まれています。子どもの被害がゼロになることは当面のところ考えられません。
また、スマホアプリを通じた請求トラブルも問題視されています。無料アプリをダウンロードしたら、なかに有料コンテンツが含まれていることもありますよね。ちょっとした認証で簡単に登録や購入にいたってしまいますから、大人でも注意が必要です。子どもならなおのこと。なかには、巧妙な罠のように課金の仕組みが張り巡らされているような悪質なアプリもあるようです。
国民生活センターに寄せられた相談例では、「スマートフォンで無料アプリをダウンロードして動画を見たら莫大な請求をされた」「スマートフォンや携帯ゲーム機からアダルトサイトに入り、年齢確認などに答えていくと莫大な請求をされた」などなど。スマートフォンに限らず、インターネットにアクセスできる機器すべてに注意が必要です。
▼ 子どもをスマホ・ケータイトラブルから守るには?
なぜこれだけ話題になっているのに、同じようなトラブルが後を絶たないのでしょうか。
こうしたトラブルの多くは、子どもが個人的に所有するケータイや、スマホ、インターネット接続が可能なゲーム機など、「保護者が子どもの利用を把握できていない」ということに問題の根源にあると思います。
なかでもスマートフォンは、アプリや閲覧できるサイトが豊富、かつ手軽に利用しやすいという特徴があります。安易に持たせ、自由に使わせれば、いつ問題が起きてもおかしくありません。ルールをしっかりと決め、利用実態を親が把握することが大事だと思います。
スマホアプリをはじめとするトラブル回避の対策を挙げてみましょう。
(1)有害サイトの閲覧を制限する
有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングですが、スマートフォンの場合は、携帯電話回線だけでは不十分。Wi-Fiやアプリを利用してインターネットに接続する場合は、フィルタリングが無効になる場合があります。携帯電話会社の提供する機能制限アプリを活用するなど、ペアレンタルコントロールが不可欠です。
(2)暗証番号は親が管理する
登録しているクレジットカードなどの暗証番号は、子どもには教えないことが大前提。決済の必要が生じたときは、子どもにやらせるのではなく、親御さんが代わっておこなうようにしましょう。プリペイドカードを使って支払う方法もあるので、そちらを利用して上限を設けるのもひとつの手です。
(3)安易にサイト登録やアプリのダウンロードをさせない
アプリやサイトは、安全なものばかりではありません。悪意のある業者が提供するものであれば、個人情報を集める目的でつくられたものや、課金目的のものもあります。安全を確認するためにも、「サイトの登録やアプリのダウンロードは必ず親に相談する」といったルールをつくりましょう。
無料アプリだと、親御さんもつい「タダなら…」とOKしてしまいそうですが、「なぜ無料なのか」「他の目的があるのではないか」を疑う必要があります。本当にダウンロードさせても大丈夫かどうかの判断は、事前の情報収集が重要です。レビューを見たり、インターネットで検索したりすることで、被害を未然に防げるはずです。安全そうに見えるものでも、ダウンロード前に必ず調べてくださいね。
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なにか困ったことが起きたとき、自分でなんとかしようとしてトラブルをこじらせてしまうお子さんも多いようです。
言われるがまま連絡を取ったり、お金を払ったりする必要はありません。その前にまずは親御さんに相談することを、よく言い含めてください。話しやすい雰囲気つくり、親御さん自身の真摯な姿勢が、もっとも重要なのかもしれません。
2013年4月22日(月)
カテゴリー:携帯電話・インターネット利用の注意点
【気になる!子どもの防犯特集(1)】不審者、声かけ、連れ去り...子どもを取り巻く「不安」を考えるセコムの舟生です。
入学式や始業式も終わり、本格的に新学期がスタートしました。お子さんは元気に登校していますか?
4月というと、うららかな印象ですが、実は風の強い日が多い時期。先日も発達した低気圧が日本列島の広範囲を覆い、強風が吹き荒れ、多くの被害を出しました。
突風や強風による事故が1年を通じて最も多い月だそうです。
強風で自転車が倒れてきたり、ドアが突然閉まったりして、子どもがケガをする事例もたくさん報告されています。風が強い日の登下校は周囲に十分警戒して歩くよう、よく言い聞かせておきましょう。
親から離れている時間が増える小学校生活では、このような事故をはじめ、心配ごとが絶えませんよね。子どもを狙った犯罪もそのひとつ。現代の子どもたちを取り巻く状況は、実際どのようなものなのでしょうか。
そこで今回から【気になる!子どもの防犯特集】と題して、このブログで随時募集している「子どもに関するアンケート」にお寄せいただいたご意見を参考に、保護者の皆さまが現実として直面している子どもの防犯に関する“不安”をテーマに取り上げてみたいと思います。初回となる今回、取り上げる“不安”は、不審者による声かけ事案です。
▼ 不審者は連日のように目撃されている
アンケートにお寄せいただいた「不安に感じていること」として最も多かったのは、「不審者に声をかけられた」というもの。いわゆる「声かけ事案」です。
声かけ事案は、「道案内してほしい」「新しいゲームがあるよ」などと言葉巧みに接近するもので、その多くが小学生を狙って発生しています。
子どもの機転や周囲の助けなどで大事には至らないケースが多いですが、過去にニュースになった誘拐や連れ去り・監禁などの重大事件も、きっかけは「声かけ」から始まっていることが少なくありません。声かけ事案は、大きな犯罪の予兆であると認識しておくことが重要です。
小学校入学をきっかけに、自治体や警察の防犯メールを受信するようになった保護者の方も多いと思いますが、不審者による声かけ、目撃情報が頻繁に入るのに驚かれたのではないかと思います。
あまりにも多いので、慣れてくるとつい読み流してしまいそうですが、「よくあること」と侮らないこと。お子さんと「知らない人に話しかけられたときの対応」を話し合うきっかけに、活用するといいと思います。
▼ 犯罪の危険を予見・回避するためには?
子どもは無邪気なので、不審者といってもよくわからないと思います。「【シリーズ 新1年生のための安全教室 パート1】 防犯の基本「知らない人」ってどんな人?」では、知らない人の判断と対応をご紹介しましたが、あれこれ考える前に、「なんだかこわい」「ちょっとおかしい」と感じ取るセンサーを磨くことも大事です。
声をかけられなくても、不安を感じさせる出来事というのは、日常のいたるところにあるものです。アンケートには、こんな体験談が寄せられていました。
> 見知らぬ男性にじっと見られていたことがある
> 不審者にビデオを撮られた
> 下校中、見知らぬ男性が子どもと並行して散歩していた
> 不審者に家の前までつけられたことがある
警察のホームページなどでも、地域で発生した不審者情報がまとめられていますから、そうした事例を出して、子どもと話し合う機会を持つといいと思います。
子どもが行き来するところをじっと見ている人がいる、公園や通学路を所在なくうろついている人がいる、といった些細なことから子ども自身が「あのひと、おかしいな」と感じ取れるようになるはずです。そのようなときにはすぐにその場を離れ、親や先生に報告するよう、日ごろから言い聞かせておきましょう。
▼ 狙われる登下校時間。複数の防犯対策で防御を
警察庁によると、声かけ事案は登校時間である朝8時台と、下校時間や放課後にあたる午後3時から5時に集中。学校の行き帰りの時間に声をかけられたケースがほぼ半数をしめています。こうした現状を受け、登下校時の通学路に焦点をあてた安全対策を実施している小学校が多いようです。
アンケートに寄せられたご意見でも、子どもを守るための対策として「集団登下校」や「地域の見回りボランティア」などが挙げられていました。登下校の安全に関しては、このような学校・家庭・地域の連携が不可欠です。
お子さんの安全のために防犯グッズを持たせている方が多いと思いますが、それだけで安心できるものではありません。保護者の方自身も、子どもの防犯・安全に関わっていく意識が必要だと思います。
さらに、子どもの安全を考えるうえで、地域の横のつながりは非常に大事です。街全体の防犯意識が高いと、不審者はそれだけ入りこみにくくなり、被害に遭う危険性も減ります。
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日常の“些細な異変”も積み重なれば、重大事件へとつながる危険性を秘めています。お子さんが何気なく話したひと言にも、なにか変化が感じ取れないか、保護者の方も危険センサーの感度を高めておきたいですね。日ごろから小さな不安に対処しておくことが、重大事件を防ぐ秘訣です。
2013年4月15日(月)
カテゴリー:子どもの防犯基礎知識
遊びに行くときの約束「わが家のルール」を進学・進級にあわせて更新しましょう!
セコムの舟生です。
ひときわ春の訪れが早かった今年。
東京では、桜の木にも若葉が萌え、日ごとに鮮やかさを増しています。
生命の息吹に触れられるこの時期、お子さんたちも入学・進級という成長の節目を迎えます。今週は、始業式や入学式が行われる小学校が多いのではないでしょうか?
4月は、子どもを取り巻く環境が大きく変わる時期。
ワクワクする気持ちと、ちょっぴり不安な気持ちがあいまって、いつも以上に疲れやすくなったり、神経質になったりする子もいるようです。子どもの気持ちや体調の変化には、十分注意してあげてくださいね!
また、入学や進級は、子どもとの約束ごとの見直しを図るいいタイミングです。そこで今回は、「遊びに行くときの約束」を取り上げ、成長に合わせたルールづくりのポイントをお話しましょう。
▼ 遊びに行くとき伝える「3つのポイント」を知っていますか?
これまでは親と行動することが多かったお子さんも、小学校入学に伴ってあらたな世界が広がります。友だちの家へ行ったり、子どもだけで公園で遊んだりすることが、少しずつ増えていくでしょう。帰宅したとたん、ランドセルを放り投げて元気いっぱい飛び出していってしまう子もいるようですが、そのまま送り出してしまうのは心配です。
外に送り出すときには、必ず「3つのポイント」を確認しておきましょう。
(1) だれと遊ぶのか?
(2) どこで遊ぶのか?
(3) 何時に帰ってくるのか?
出かける前に、この3点を親に伝えることを、お子さんに言い聞かせてください。2年生以上のお兄さん・お姉さんならよくわかっていると思いますが、新学期にあたってもう一度、念を押しておくといいでしょう。
▼ 新1年生は、行動範囲を把握してからルール決めを
新入学にあたってまずご家庭で考えていただきたいのは、外出先で何をしていいか、どこまで許可するか、といったことの基準を決めることです。お子さんと話し合って、遊びに行くときの「わが家のルール」を決めましょう。
たとえば、門限を何時にするか。行ってもいい場所と、行ってはいけない場所はどこか。急にお友だちの家に移動することになったらどうするか。万が一、ひとりになったり、門限を過ぎてしまったりといった事態が起きたらどうするか…などなど、遊びに行ったときに考えられることを、あれこれ親子で話し合ってみましょう。
「○時までには必ず帰ってくる」「この道を通って帰る」「遅くなったら電話する」など、なるべく細かく決めておくと子どもも迷いません。今後、遊び場所になる公園、お友だちの家までの道のりなど、子どもの行動範囲になりそうなルートを実際に歩くと、危険な箇所やいざというときに逃げ込める場所などが把握できます。
ぜひ一度、親子で一緒に歩いてみてください。
▼ 進級してさらに世界が広がる!新しい場所に遊びに行くときは?
新学期は、新しいお友だちができる楽しい時期でもありますね。初めて遊びに行くお友だちの家の場合、どこにあるのかを把握しておくことはもちろん、事前に相手の保護者の方に挨拶しておくことをおすすめします。その際、お互いの家のルールを確認しておけるといいですね。連絡先の交換もしておくと、万一のときの備えにもなります。
また、成長するにしたがって、子どもの行動範囲が変化することも考えられます。小学校中~高学年になると、自転車に乗って出かけるようになるかもしれません。これまでは行けなかった場所にもどんどん足を向けるようになります。低学年のときに決めた「わが家のルール」では、お子さんの安全をフォローしきれないかもしれません。お子さんの成長と「わが家のルール」があっているか、これを機会に親子で再確認してみてはいかがでしょうか。
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親にとって子どもの進学・進級は、未知の世界に送り出すような気持ちですよね。
遊びに行くお子さんを送り出した後も、危ない目にあっていないだろうか、無事に帰ってくるだろうか…とハラハラすることも多いと思います。しかし、だからといってガチガチにルールで縛り付けるだけでは、子どものためになりません。
親が一方的にルールを押し付けると、反発したくなる子もいます。お子さん自身に、「自分はどう思うか」「どうしたらいいか」を考えさせ、親子ともども納得できるカタチで「わが家のルール」を決め、成長に合わせて更新していけるといいですね!