尖閣周辺に中国船3隻 6日連続
尖閣周辺に中国船3隻 6日連続
2013.4.25 11:04
沖縄県・尖閣諸島の領海外側にある接続水域で25日、中国の海洋監視船3隻が航行をしているのを海上保安庁の巡視船が確認した。中国当局の船が尖閣周辺で確認されたのは6日連続。
第11管区海上保安本部(那覇)によると、3隻は「海監23」「海監46」「海監51」。海保が領海に近づかないよう警告しているが応答はない。
3隻は、23日にほかの海洋監視船5隻と領海に侵入し、領海外に出た後も接続水域内での航行を続けている。
「示威行為には断固反対」 米高官、中国をけん制
2013.4.25 07:49
ドニロン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は24日、ニューヨークでの講演で、東シナ海や南シナ海で領有権を主張するために「威圧的な行動に出たり、武力を行使したりすることに米国は断固反対する」と訴えた。
中国は沖縄県・尖閣諸島周辺の日本領海内に23日、尖閣国有化後最多となる8隻の海洋監視船を派遣したばかり。補佐官は名指しを避けながらも、中国の動きを強くけん制した。
講演で補佐官は、領有権問題で米国は一方の立場に肩入れしないとの基本姿勢を強調した上で、東シナ海などでの緊張によって「東アジアの安全保障構造が試されている」と述べ、外交手段で「永続的な問題解決」を図るよう関係国に促した。(共同)
緊迫の領海「自分たちの海がここまで侵されているとは」地元漁師らの憤り限界 中国公船8隻侵犯
2013.4.24 00:29 (1/3ページ)[尖閣諸島問題]
日本の漁船(手前)と並走する中国の海洋監視船「海監66」(手前から2隻目)と海上保安庁の巡視船「いしがき」(同3隻目)=23日午前10時9分、沖縄県・尖閣諸島の日本領海の境界付近
大挙して押し寄せた中国の海洋監視船は、日の丸を掲げた日本の漁船を執拗(しつよう)に追い回し、取り囲んだ-。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で23日、過去最多の8隻の中国公船が領海侵犯した。海上保安庁の巡視船が漁船との間に割って入るなど、現場海域は一時緊迫した空気に包まれた。「自分たちの海がここまで中国に侵され許せない」。地元漁師らの憤りは限界に達している。
「中国の公船が近づいているので、全速で石垣島に戻ってください!」
23日午前8時半ごろ、日の丸を掲げて領海内で集団漁業活動をしていた9隻の漁船に対し、第11管区海上保安本部(那覇市)の巡視船がスピーカーでこう指示した。中国の海洋監視船「海監」8隻が領海に侵入し、じわじわと漁船との距離を縮めていたためだ。
魚釣島から北小島、南小島方面に向かっていた漁船団は海保の指示に従って急遽(きゅうきょ)針路を石垣島に取ると、エンジン音を高鳴らせた。
9隻の漁船に分乗していたのは、地元の漁師約20人と民間団体「頑張れ日本!全国行動委員会」(田母神俊雄会長)のメンバー約60人。前夜の22日午後10時半ごろ、石垣島の新川漁港を出港し、23日午前6時すぎに魚釣島沖合に到着した。
「全速力で退避しようとしたが、速度の遅い船は海監に追いつかれた」
同会の幹事長で漁船団の代表を務めた水島総(さとる)氏(63)が海監に追い回された際の様子を話した。
海監の追跡をかわそうと、漁船はうねりの強い海域で白波を立てながらスピードを上げたが、漁船団の後方には最大速力15ノット(約30キロ)の遅い漁船もあった。午前10時ごろには、速力に勝る海監に追いつかれ取り囲まれ、漁船からわずか50メートルの距離まで近づいてきた海監もあったという。
そこに割って入ったのが、海保の巡視船だった。海監が漁船に接近しないよう併走しながら、警戒に当たった。
◇
船上の海上保安官がスピーカーを使って海監に向かい、「領海から離れるように!」と警告を何度も発した。だが、海監が警告に応じる気配はなく、海監は日本の主権を侵害したまま領海内で航行を続けた。
過去最多となる8隻の中国公船が日本の領海を侵した背景には何があるのか。
23日午前には、超党派の議員連盟「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」のメンバー168人が、春季例大祭に合わせ靖国神社(東京)に参拝しており、当初、安倍内閣の閣僚による靖国神社参拝への反発とみられたが、海監が所属する中国国家海洋局は「日本による侵害行為」などと漁船団の集団漁業活動を批判。「頑張れ日本!全国行動委員会」のメンバーは「靖国神社参拝と今回の領海侵犯は全く関係ないだろう」との見方を示す。
同会幹事長の水島氏は「中国側からすれば、日本の漁船を追い払った形となったことが残念でならない。このままでは中国の海になってしまわないか心配だ」と悔やむ。
同市の八重山漁協元組合長、比嘉康雅さん(56)も「日本の漁船が尖閣に行って漁をするのは当たり前。中国に文句を言われる筋合いはなく、腹立たしい」と、相次ぐ中国の領海侵犯に怒りが収まらない。
昨年9月の尖閣諸島国有化以降、中国公船の領海侵犯は40回を数え、常態化している。
石垣市の中山義隆市長(45)は「尖閣諸島が日本の領土であるのは紛れもない事実だ。地元の漁民が安心して漁ができる状態を一日も早く政府に構築してもらいたい」と語った。
■用語解説
領海と接続水域 領土、領空のように国家の主権が及ぶ海域を領海と呼び、その範囲は国連海洋法条約に基づき、沿岸から最大12カイリ(約22キロ)までとされる。さらに領海から外側の12カイリを接続水域と呼び、銃器、麻薬などの密輸入を防ぐため、通関や出入国管理などに関する法令に違反する行為の防止、処罰に必要な措置を取ることができる。
猛スピードで日本漁船追う中国監視船 緊迫の尖閣周辺領海
2013.4.23 14:39 [尖閣諸島問題]
中国の海洋監視船「海監66」(右上)の日本漁船(左下)への接近を阻む、海上保安庁の巡視船「いしがき」=23日午前10時9分、沖縄県・尖閣諸島の日本領海の境界付近で共同通信社機から
水しぶきを上げ猛スピードで走る小さな日本漁船を中国の海洋監視船が後方から追い越す。
沖縄県・尖閣諸島周辺の領海で23日、中国監視船が日本の保守系政治団体メンバーらを乗せた漁船を激しく追跡した。海上保安庁の巡視船が阻止しようとし、一時緊迫した。
共同通信社特別機が現場空域に入ったのは午前9時前。政治団体メンバーらを乗せた漁船団の周りを、海保巡視船10隻ほどが取り囲んで警戒していた。
約1時間後、漁船団の後方から様子をうかがうようにしていた中国監視船が、最後尾の漁船を追いかけ始めた。海保巡視船が間に入る。すると監視船は別の漁船に標的を変更、この漁船のすぐ左舷側に中国の監視船、海保の巡視船はさらにその左舷側を並走した。
低く垂れ込めた雲の下、白いしぶきを上げながら猛スピードで領海から出ようとする漁船を監視船は追い越した。午前10時20分ごろ、領海境界付近で監視船はスピードを落とし、追跡をやめた。
中国機へのスクランブル倍増 空自、尖閣国有化で激化
2013.4.17 16:22 [尖閣諸島問題]
平成24年度に航空自衛隊の戦闘機が中国の戦闘機などに対し、領空侵犯のおそれがあるとして緊急発進(スクランブル)した回数は計306回と、前年度の156回から倍増したことが17日、防衛省統合幕僚監部のまとめで分かった。昨年9月の尖閣諸島(沖縄県石垣市)国有化をきっかけに、東シナ海空域での緊張が高まっている実態が浮き彫りになった。
中国機への戦闘機スクランブルは、21年度38回▽22年度96回▽23年度156回-と増加傾向にあり、24年度の306回は、統計のない時期も含めて過去最多とみられる。
24年度の上半期(4~9月)は69回だったが、9月の尖閣諸島国有化を挟み、下半期(10~3月)は237回と激増。12月13日には中国国家海洋局所属のプロペラ機Y12が、尖閣諸島周辺で初めて日本領空を侵犯した。
中国機は尖閣諸島の北方で領空に接近飛行した後、引き返すパターンが多い。スクランブルした空自の戦闘機が目視で機種を確認したケースはないが、速度などから「戦闘機が最も多い」(統幕)とされる。
一方、ロシア機への戦闘機スクランブルは、今年3月に爆撃機2機が日本列島を一周したケースをはじめ248回と前年度(247回)並みで、初めて中国機の306回が上回った。台湾機(1回)などを合わせると計567回で、平成2年以来、22年ぶりに500回を超えた。また、情報収集機のスクランブルも加えると空自の出動回数は約800回となる。
空自スクランブル800回、冷戦期に匹敵 「尖閣」以降、中国対応で急増
2013.4.12 09:16 (1/2ページ)[尖閣諸島問題]
中国の戦闘機や情報収集機が平成24年度に日本領空に接近した飛行は250回を超え、前年度の156回から急増したことが11日、分かった。領空侵犯に備え、航空自衛隊は戦闘機のほか、異例の措置として空中警戒管制機AWACSと早期警戒機E2Cも緊急発進(スクランブル)任務に投入。両機を加えると空自の出動総数は約800回で、冷戦終結以降では最多となる。
中国機による接近飛行は昨年4~9月までは69回にとどまり、前年同期の83回を下回っていた。
ところが、9月の尖閣諸島(沖縄県石垣市)の国有化以降に急増。戦闘機J10と情報収集機Y8、国家海洋局のプロペラ機Y12が尖閣周辺など東シナ海上空で連日のように領空に接近し、Y12は12月に中国機としては初めて領空侵犯した。
これらの動きに、空自は那覇基地のF15を中心に戦闘機部隊がスクランブルで対処した。今年3月までの1年間で中国機の接近飛行に対するスクランブルは250回を超えた。
この結果、ロシア機などへの対応も含めた戦闘機によるスクランブルの総数は550回前後となり、前年度の425回を大幅に上回った。
また、尖閣上空へ低空飛行してくる中国機は水平線下の死角に入り、地上レーダーでは探知しにくい。このため、AWACSが浜松基地(静岡県)から発進、E2Cは拠点を三沢基地(青森県)から那覇基地に移し、警戒にあたった。
通常、AWACSとE2Cはロシア軍機による「日本一周飛行」など長時間に及ぶ特異なケースで監視飛行にあたり、年間運用回数は合わせて20回程度しかない。それに比べ昨年9月以降の両機の運用回数は十数倍だったとされ、250回前後だったとみられる。
これを戦闘機スクランブルの550回に足せば約800回となる。
これまでスクランブルが最多だったのはソ連機が頻繁に飛来した昭和59年度の944回。冷戦終結が宣言された平成元年度に812回を記録して以降、800回を数える記録はなかった。
中国機へのスクランブル、過去最多の160回
2013.1.24 23:52 [自衛隊]
中国機に対する航空自衛隊の戦闘機の緊急発進(スクランブル)が平成24年度第3四半期まで(昨年4~12月)で160回に上り、23年度通期の156回を超えてすでに過去最多となっていることが24日、防衛省統合幕僚監部のまとめで分かった。公船による沖縄県・尖閣諸島周辺への領海侵入と並行し、中国が尖閣を含む東シナ海の空域でも急激に圧力を強めている実態を裏付けた。
統幕によると、160回のうち6割近い91回が第3四半期(10~12月)にあり、3カ月での回数でも過去最多を記録。昨年12月13日には中国国家海洋局のプロペラ機「Y12」が初めて領空侵犯しており、昨年9月の尖閣国有化の後、中国機による飛行が急激に活発化したことによる。接近した機種は軍用機の「Y8」など情報収集を任務とする早期警戒機が最多だった。
中国機への緊急発進は20年度31回▽21年度38回▽22年度96回▽23年度156回-と急増しており、今後も増加が確実とみられる。尖閣諸島付近での軍用機による領空侵犯も次第に現実味を帯びつつある。
空自は、12月の領空侵犯以降、早期警戒機E2Cや空中警戒管制機(AWACS)を投入して尖閣周辺の警戒を強めているが「ギリギリの運用で常時監視は困難」(自衛隊幹部)とされる。政府は25年度予算の概算要求に那覇基地でのE2C運用基盤整備など、南西諸島の防空体制強化策を盛り込んでおり、いっそうの対応が急務となる。
一方、ロシア機への緊急発進は180回で前年4~12月の175回から微増。こちらも「IL20」など情報収集機が最多といい、日本海の領空に沿うように尖閣諸島北方まで進出したケースや、北海道を東回りに小笠原諸島近辺まで近づいたケースもあった。
「米国には日本防衛義務がある」米軍トップ、中国側に伝達
2013.4.25 07:17 [米国]
ロイター通信によると、中国を訪問中の米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は24日、北京で記者団に対し、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中の対立に関連し、米国には日米安全保障条約上の日本防衛義務があることを中国側に伝えたと明らかにした。
中国側との一連の会談で、尖閣諸島が日本防衛義務を定めた安保条約第5条の適用対象であるとの米国の立場を説明し、中国側の行動がエスカレートしないようけん制したとみられる。
デンプシー氏は記者団に「米国は領有権をめぐる問題で特定の立場を取らないが、日本に対しては条約上の(防衛)義務があることを(中国側に)知らせるよう、注意を払った」と述べた。(共同)http://sankei.jp.msn.com/world/news/130425/amr13042507180000-n1.htm
上海余話 日本人を面罵せよ
2013.4.25 03:09 [外信コラム]
これはもう名称を挙げてもいいだろう。四川省成都のホテル「ソフィテルワンダ成都」での出来事だ。
同省雅安での被災地取材を北京の同僚記者に交代してもらう中継地として使った。1階のラウンジで注文した2人分の飲み物を置いた若いウエートレスが中国語で「どこから来た?」と聞くので、「日本人だよ」と答えると、いきなり「釣魚島(尖閣諸島)は中国のものだ。知っているのか?」と言い放った。
日本人客も多い国際的なホテルでこれは無礼。抗議したラウンジのマネジャーは平謝り。だが当のウエートレスは平気の平左だ。「何が悪い?」とすまし顔に書いてあった。
気を取り直して5階のスパで足裏マッサージに。それが若いマッサージ師の女性がまたしても「あなた日本人?」と聞く。「そうだよ」と答えると、「日本人は全員大嫌い」ときた。
「なぜ嫌いなの?」「理由はない」「理由もなく嫌うのは変じゃない?」「とにかく嫌い。釣魚島は中国のもの」「その島ってどこにあるか知ってる?」「知らない」「じゃ日本はどこにある?」「知らない」
押し問答が続いて気持ちはさらに沈んだ。「国を愛する中国人ならば日本人を面罵せよ」。そんな屈折した空気を若い中国人に刷り込んだ張本人は、いったい誰なのか。(河崎真澄)http://sankei.jp.msn.com/world/news/130425/chn13042503100001-n1.htm