「人民解放軍を国軍化せよ」チュウゴクのゾンビ章泌生(副総参謀長) | 日本のお姉さん

「人民解放軍を国軍化せよ」チュウゴクのゾンビ章泌生(副総参謀長)

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成25(2013)年3月8日(金曜日)
     通巻第3897号  <前日発行>

 人民解放軍を国軍化せよと訴えた章泌生(副総参謀長)が「復活」
   胡錦濤の逆鱗に触れたと報じられたが、停職処分は嘘だったのか?
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 全人代で俄然注目は成龍と莫言である。
 のっぽのスポーツ選手にも人民公会堂前を歩くと、テレビカメラが集中し、全人代会場前にカメラを構えるマスコミは、数百ほどいる。駆け寄って転ぶカメラクルーもいる。成龍とはジャッキー・チェンのこと、莫言は昨秋ノーベル文学賞を受賞した作家。

 しかし国内向けのテレビニュースが、この話題の二人をアップするのは理由がある。全人代がいかに「民主的」で「開かれた会議」であるかのイメージ作戦に、こうした有名人が政治利用されているだけである。

 しずかに注目を集めた軍人がいる。章泌生陸軍大将。副総参謀長である。
 昨年三月、章泌生の失脚説が流れた。人民解放軍の「国軍化」議論はタブーだが、章は敢えて挑んだため軍首脳から睨まれ、「停職」処分を受けたと報じられたのだ。

 しかも昨夏、宴会で泥酔した上、同僚や上司に絡み、酒癖が悪いと胡錦濤が直接、叱責したなどという報道が香港「文ワイ報」などから流れ出した。
おりから薄煕来の失脚で北京の奥の院が揉めにもめ、あらゆる情報が権力闘争と搦めて囁かれた。

 章泌生は陸軍大将、総参謀部副長。つまり総参謀部のナンバー・ツー。1948年山西省生まれ、国防大学教育長を経て、2004年に総参謀長助理、06年中将を拝命し、副総参謀長となった。07年中央委員、10年、大将を拝命し、次期軍事委員会入りは最有力とされた。

章泌生は胡錦濤に近いため解放軍のなかで団派を代表するライジング・スターだった。
 かれは国防大学教育長を務めた頃から「戦略意思」を重視し、軍の内部改革を提唱した。「現代の戦争は理論と訓練であり、装備の近代化だけではない」とし、また2005年のロシアとの軍事合同演習の指揮をとった。

 2012年3月から香港情報として複数回、章泌生の停職説が流され、明らかに停職処分となった等と言われた。最大の理由付けは「国軍化」議論の音頭をとったからというものだった。

病気説も流れた。同年11月の党大会では中央委員から外されていた。このため事実上の失脚の噂がしきりだった。

 ところが2013年二月、章泌生は全人代代表にトップ当選していた。
 2013年3月5日、全人代に現れた葛振峰(元副総参謀長)は、「それらのデマは嘘だ。風説に過ぎず、日常廟務に支障はない」と質問に答えた。

 そして章泌生は全人代財経委員副主任として登壇し、従来の多くの風説は吹き飛んだ。しかしテレビカメラは、この重要人物の跡を追わなかった。
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(読者の声1)貴誌3896号に韓国について、在韓国のTW生さんが「この国の大統領は悲惨な末路を迎えるのが掟になっているようです。安倍内閣もTPPなどで大変ですでしょうが、日本の総理は臭い飯を食べないのが立派です。中国でもし動乱が起きれば権力者はみんな殺されるでしょう。北朝鮮はいうまでもありません。その点、日本人は善良と言おうか、不甲斐ないと言おうか・・・。権力者にたいしもっときびしく律するべきでないか、愚考します。」(引用止め)
その通りとだ思いました。
中国では水に落ちた犬を更に叩くどころか、死んだ後も「墓暴き」をされます。それを恐れて、墓を作らない政治家もいます。トウ ショウ ヘイは死後コ キン トウが遺骨を黄海に散骨することを望んだ。その点、天安門広場のモウ タク トウは作り物とはいえ、大衆に生き恥(死に恥か?)をさらしているように思われます。日本の政治家は「政治生命を賭けて・・・・。とよく言いますが、「政治生命」なぞ賭けてもらわなくても結構。「命懸けで政治をしろ」と言いたいです。
「日本人は善良と言おうか、不甲斐ないと言おうか・・・。」
これもその通りで、原因は悲しいかな、飽食、肥満で、従順な良識ある(?)国民が大多数だからでしょう。これを、日本民族の劣化と捉えるか、はたまた高度に発達した文明人と捉えるか?
(MN生 在中国・蘇州)


(宮崎正弘のコメント)ようやく日本株が上昇し、円安局面となりました。早速、中国がイチャモンをつけてきました。これもブーメランのように中国の反日暴動が淵源にあるのですが、中国の指導者は気がついていない。お笑いです。



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(読者の声2)3月7日時点での円相場は1ドル=93円台とまだまだ円安と言えるレベルではありません。しかしこの程度の円安でも韓国製と価格が逆転した商品がでているようです。
6日付の韓国中央日報の記事から一部引用します。
「現実化する円安の恐怖、徐々に失速するMade in Korea」
http://japanese.joins.com/article/057/169057.html?servcode=300&sectcode=300&cloc=jp|main|top_news

『インドネシアの大手パイプメーカーのスピンドではこのところ逆転した韓国と日本の価格表が話題だ。先月末に契約した東京製鉄の熱延コイル契約価格は1トン当たり660ドル。韓国製はこれより高い1トン当たり680~690ドルで契約した。この契約分は4~5月に供給される。
鉄鋼供給を仲介する韓国系商社の支店長は、「インドネシア進出20年で初めて体験すること」と話した。
これまで日本製品は韓国製より少なくても1~2%高く売れた。彼は「日本企業が在庫がないと言うので韓国のものを買っているのが実情」とし、「このまま行けば韓国企業は5~6月の船積み分はやむを得ず損して売らなければならないだろう」と予想した。』
そのインドネシア、2012年の日本の製造業の注目度では前年5位から3位へランクアップ。「国際協力銀行(JBIC)は5日、日本の製造業のインドネシアへの注目の高まりが続いているとの見解を示した」、との記事。
http://news.nna.jp/free/news/20130306idr004A.html

昨年7月の調査ですからタイは洪水の影響、ベトナムはインフラ整備の遅れでランクダウンとなったようです。複数回答とはいえ、中国を有望視する会社が62.1%でトップ、インドは56.4%で第2位です。
今、調査をし直せば中国はかなりランクダウンするのではないでしょうか。
  (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)円安と言ってもまだ90円台前半、一ドル=100円にならなければ日本の競争力はもがれたまま、一番重要なのは国内の雇用ですから。デフレ繁栄論を言っている人は国内の雇用に興味がないばかりか、物価の安さに視点がいきがちで、大学新卒業生らの長期の失業にまるで同情心がないのですね。
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