習近平政権は本気で、日本との「尖閣紛争」を徹底的に戦い抜く腹づもり
中国船3隻領海侵入、2隻接続水域に…尖閣沖
読売新聞 2月28日(木)8時58分配信
第11管区海上保安本部(那覇市)によると、28日午前7時過ぎ、中国の海洋監視船「海監」3隻が、沖縄県石垣市の尖閣諸島沖の領海に侵入した。
同7時30分現在、この3隻のほか、漁業監視船「漁政」2隻が同諸島沖の接続水域(領海の外側約22キロ)内を航行している。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130228-00000220-yom-soci
~誰よりも中国を知る男が、日本人のために伝える中国人考~
石平(せきへい)のチャイナウォッチ No.206号
http://www.seki-hei.com
■ 2億人の「現代流民」と本格的な「尖閣危機」の到来 (4/4)
=★===================================================★=
▼「日本と闘争する」発言の重み
そして今後、経済低迷のなかで流民の暴発などによる
国内危機の拡大という局面にさしかかった時、習近平政権は結局、
国内の混乱収拾のためにわざと国際的危機を作り出して
国民の目を外に逸らすような方策に打って出るのであろう。
そうなった場合、尖閣と日本はまさに、
彼らにとっての格好の餌食となる可能性が大である。
それを予兆しているかのように、
12月13日、日中間で未曾有の緊急事態が生じた。
尖閣諸島の魚釣島付近で中国国家海洋局所属のプロペラ機1機が領空侵犯した。
中国機による日本の領空侵犯は自衛隊が統計を取り始めた1958年以来初めてである。
習政権が樹立してから1カ月余、尖閣諸島やその付近の海域で
日本側はいかなる単独行動も取っていないにもかかわらず、
中国側は一方的な挑発行為を執拗に繰り返してきた。
その中で習政権はとうとう、日本領空への初めての侵犯に踏み切った。
翌日の14日、中国の楊潔チ外相は人民日報に寄稿して
習政権の対外政策を語った中、日本側の尖閣国有化に関しては
「断固として日本との闘争を行う」と明言した。
日中国交回復して40年、中国の外交責任者の口から
「日本と闘争する」という激しい言葉が吐かれるのはおそらく初めてであろう。
一国の外相は外交上の最低限の礼儀や配慮も顧みずにして、
「闘争する」という赤裸々な「対敵国用語」を使い始めたこと自体、
習政権がすでに実質上の「対日敵視政策」にかじを切ったことの証拠であろう。
同じ日に、人民日報系の環球時報は社説を掲載して
尖閣へ向かって中国軍機を派遣するなどの
「あらゆる行動をとる権利を保留する」と言って露骨な軍事恫喝を行った。
どうやら習近平政権は本気で、
日本との「尖閣紛争」を徹底的に戦い抜く腹づもりなのだ。
日本にとっての本格的な「尖閣危機」がいよいよ迫ってくるのである。
( 石 平 )
◎石平(せきへい)のチャイナウォッチ
のバックナンバーはこちら
⇒
http://archive.mag2.com/0000267856/index.html