アジアの平和はアメリカ第7艦隊によっても守られているが、中国と衝突すれば大規模な戦争が起きる | 日本のお姉さん

アジアの平和はアメリカ第7艦隊によっても守られているが、中国と衝突すれば大規模な戦争が起きる

頂門の一針より。↓

オバマの就任演説はサヨク寄り
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Andy Chang

1月21日はアメリカの大統領就任式典だった。普段なら歴代の新任大統領は就任演説で中道寄りで二大政党の合作を唱える。ところがオバマの就任演説はこれまでよりサヨク寄りで、しかも共和党に対し宣戦布告をしたような演説だった。

オバマは今後はもっとリベラルな政策を取るが、共和党優勢の国会に譲歩しないと宣言したのである。

これと同時にオバマの就任にあたってCBSテレビの政治部主任ジョン・ディッカーソン(John Dickerson)は週末のSlate.comのコラムでオバマに対し「共和党の喉を締め付けろ、オバマは共和党を粉砕(Pulverize)し、共和党内部に派閥分裂を起こさせろ」と勧告した。

オバマと民主党はオバマが再選を果たした事について更に傲慢になり、妥協よりも国を分裂させ、民主党独裁を果たそうとしている。

これまで何度も書いたように、オバマは独裁者で、しかも社会主義を装う共産主義者、つまり「富の再配分」名目で政府が国民からすべてを奪ってから再配分するという思想の持ち主である。オバマの就任演説では政府の借款が16兆ドルの上限を突破し、国が破産した事について少しも反省はなかった。

オバマの演説でわかることは次の4年間においてオバマは国内の財政問題を重視し、軍事費削減と外交的協調で諸国の紛争には?軍事的不干渉と現状維持を強要?すると見られる。だが外交やリップサービスで中国の覇権を抑えられるものではない。東亜諸国は今後4年の間、オバマの安全保障に期待してはならない。

●アメリカの衰退

アメリカがこれまで世界各地の平和を維持してきたことは確かだが、イラク、アフガンの戦争で戦力を消耗し尽くしてこれまで唱えてきた世界での二方面作戦の能力はなくなり、オバマはアフガンから早期撤退を始めている。

しかし中東問題はアフリカに移り、更にイスラエルとイランの衝突も必至と見られている。アジアの平和はアメリカ第7艦隊によっても守られているが、中国と衝突すれば大規模な戦争が起きる可能性もある。アメリカが諸国に現状維持を求めるのはつまりアメリカ衰退の証拠である。

オバマはブッシュの中東出兵を非難し、当選すれば中東から撤回すると公言していた。しかし当選したあとはアフガンの兵力を増強し、ブッシュの戦略をそのまま踏襲してしまった。

今ではアフガン撤兵を実施すると宣言しているが、太平洋に復帰すると宣言して中東の兵力をアジアに移転することになり、更にアフリカ諸国の問題も無視できない状態にある。これが諸国に現状維持を要求する原因となっている。アメリカは守れないから現状維持をしろと言うのだ。

しかし、この政策には大きな疑問がある。アメリカは
覇進出をする中国やタリバン、アルカイーダをコントロールできないから、中国やタリバンの被害者国に対し現状維持と衝突を避けることを求めているが、衝突の主因は覇権国家とゲリラの方である。

原因を抑えないで被害国に大人しくしろと言うのは間違っている。

●諸国の防衛力増強

アメリカがこれまで東亜諸国の安全を維持し、中国の覇権を抑えてきたのは事実である。

しかし国力が衰退した現在では中国の進出を抑えることも出来ず、今後も中国からの借金を増すといった愚策をとれば中国の覇権を抑えることは難しい。

オバマの国内における共産主義的バラマキ、政府の支出削減を無視する政策は自殺行為に等しく、東亜諸国はこれまでのようにアメリカの言いなりに中国と事を構えるのを控えるべきではない。

諸国が安全の為に自衛力を増強するのは決して好戦的ではなく、中国の覇権に対応するのが実情だから、アメリカの安保が難しくなれば自力で防衛力を増すべき
で、しかも諸国の防衛力増強がアメリカの衰退を補う。

東亜諸国はこれまでのようにアメリカに頼ることはできない。オバマは国内を重視し、軍事力を削減している。

外交力やリップサービスで中国やタリバンを抑えることは出来ない。

友好国は好戦的ではない。日本やフィリッピン、ベトナムなどが自衛力を増すことがアメリカを補佐するのである。

友好国が自力防衛をすることで覇権国家の進出を抑えるのに役立つのである。

安倍総理が2007年夏に発表した、アジアの民主主義セキュリティ・ダイアモンド構想、つまりオーストラリア、インド、日本、米国ハワイによって、インド洋地域から西太平洋に広がる海洋権益を保護するダイアモンドを形成することは、今後の東亜の平和を保つ戦略に必要な処置である

また、このダイアモンド構想はアジア諸国の政府間の合作で形成されるものだが、私が主張してきた東南アジア平和連盟(PASEA)は諸国の民間運動によってアメリカの国会に働きかけ、67年来の未解決領土を法的に解決することであり、これこそ東南アジアの永久平和の基礎である。
(在米台湾人 地球物理学者)