姓が頻繁に変わることは、生活保護を利用して生きる一部の人々にとってみればさして驚くことではない。 | 日本のお姉さん

姓が頻繁に変わることは、生活保護を利用して生きる一部の人々にとってみればさして驚くことではない。

【尼崎事件・角田美代子の人生】姓が頻繁に変わった理由とは
1月17日07時01分
提供:NEWSポストセブン
 兵庫、香川、滋賀で平穏に暮らしていた4家族を離散させ、死者・行方不明者は10人を超えるという犯罪史上最大級の尼崎事件は、主犯格・角田美代子の獄中死という最悪の結末を迎えた。事件発覚から3か月――。気鋭のノンフィクション作家・石井光太氏がその人生を追った。(文中敬称略)

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 一九九〇年代の後半、尼崎の南部の町は、バブルの崩壊と阪神・淡路大震災を経て全盛期とは比べるべくもないほど衰退していた。国鉄尼崎港線は廃線になり、飲屋や歓楽街はシャッター街と化した。震災によって傾いた家は一部そのままになって残っており、通行人もまばらだ。

 現在の尼崎の生活保護受給率三・九九%は、県下で最も高い。地元の福祉関係者によれば「尼崎の南側は、戦後に集団就職でやってきた人々が工場の閉鎖とともに職を失い、生活保護や障害者年金を元手に飲み歩いていることが多い」という。また、大阪の貧困者が生活保護の申請が簡単に通るという噂を聞いて移住してくることもある。

 ある夫婦は月額十四万ほどの生活保護費を二人分もらうために離婚して別々の表札を平屋の前につけているし、別の夫婦は障害者を養子にもらって障害者年金を手に入れていた。今回の事件報道で美代子たちの姓が頻繁に変わることに戸惑う読者もいるかもしれないが、生活保護を利用して生きる一部の人々にとってみればさして驚くことではないのだ。

※週刊ポスト2013年1月25日号
http://news.ameba.jp/20130117-52/


生活保護を偽名で受給できる場合アリと区役所担当者が認める
2012.01.26 16:00
オウム真理教元幹部の平田信被告(46)と逃亡生活を続けた斎藤明美容疑者(49)が偽名で正規の健康保険証を取得していたことが話題になったが、健康保険証以外では、生活保護も偽名で受給できてしまう。
2010年3月、豊島区役所で架空の名義で生活保護を申請し、生活保護費を詐取した暴力団組員が逮捕された。
「一般的には身分証で本人確認をしますが、ホームレスの方などは、本人の申し立てに基づいて認められる場合がある」(豊島区生活福祉課相談係)
もちろん悪用する人間が一番悪いが、“お上が発行する身分証”が、こんなにずさんな本人確認しかされていないことは多くの国民の認識と隔たりがある。企業も一般市民も、よほど注意が必要なようだ。
※週刊ポスト2012年2月3日号

http://www.news-postseven.com/archives/20120126_82389.html