アメリカ政府は「検閲は中国が目指す近代的な社会と矛盾する」として中国側の対応を批判 | 日本のお姉さん

アメリカ政府は「検閲は中国が目指す近代的な社会と矛盾する」として中国側の対応を批判

“記事書き換え”米政府が中国を批判
1月8日 9時22分
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中国で、新聞に掲載される予定だった民主化を求める記事が、地元当局によって書き換えられたとされる問題について、アメリカ政府は「検閲は中国が目指す近代的な社会と矛盾する」として中国側の対応を批判しました。
この問題は、中国の広東省に拠点を置く新聞「南方週末」が、政治の民主化や言論の自由などを求める記事の掲載を予定していたところ、地元当局の指示で大幅に書き換えられたとされるものです。
「南方週末」の記者らが反発する声明を発表したことから中国で波紋が広がっており、7日、広州市にある本社の前には300人以上の市民が集まり、「言論の自由が葬られた」として、菊の花を手向けて抗議の意思を示しました。
これについて、アメリカ国務省のヌーランド報道官は、7日、記者会見で「検閲は近代的で情報化が進んだ経済と社会を目指すという中国の意志とは矛盾するものだ」と述べて、中国側を批判しました。
そのうえで「現在、中国は言論の自由に取り組んでいるところだ。われわれは今回のことについても中国政府が関心を払うよう望んでいる」として、改善を求めました。
アメリカでは、今回の問題が中国の最高指導者に就任した習近平氏がこれから言論の自由についてどのような政策を取るのかをはかる試金石になるとみており、中国の対応に注目が高まっています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130108/t10014647561000.html


「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成25(2013)年1月8日(火曜日)弐
        通巻第3853号 

 なぜこの時期を選んで「胡耀邦」の大銅像が建立されたのか
  浙江省の台州諸島のひとつ、大陳島に「民主化」のモニュメント
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 1956年、胡耀邦が共青団第一書記だったおり、この台州諸島を視察し、荒れ地だった大陳島の開発を号令した。直後に227名の青年が同島開拓のため派遣され、ついで四次にわたって開墾の総数は467名にのぼった。

 大陳島は台州列島の106からなる群島のうち最大島嶼で、総面積は11・89平方キロ、いまや殆どの土地が開拓され、昔日の荒れ地の面影はなく、森林公園も敷設され漁港も完成しており、物量拠点の趣き。この事業の提言者でもある胡耀邦を敬うモニュメントの建設となった。

 トウ小平の逆鱗に触れて政治家として失脚した後、一切表の評価を受けられなかった胡耀邦が、昨今各地で再評価の動きとなり、とくに江西省九江の共青城市郊外には胡耀邦墓園が、おそらく中山稜に匹敵する広大さで拡がっている。
 胡耀邦は実質的には復権しているのである。

 習近平体制のもと、団派は各地でしずかに、しかし大規模に太子党への挑戦を開始しているとも解釈できないか。

というのも、広州で1000万部をほこる『南方週末』の社説改竄事件で、言論の自由をもとめる記者、学生、市民らの当局への検閲に抗議し、宣伝部長の辞任を求める集会、デモが広州市内で引き続いているが、弾圧の気配がまだないうえ、全土に言論自由拡大キャンペーンも拡がりつつあるからだ。
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