中国の軍用機が東シナ海上空で日本領空への接近飛行を繰り返していることが8日、分かった | 日本のお姉さん

中国の軍用機が東シナ海上空で日本領空への接近飛行を繰り返していることが8日、分かった

尖閣国有化以降 中国軍機、相次ぎ領空接近 空自の警告射撃検討
産経新聞 1月9日(水)7時55分配信

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中国軍用機(Y8)の飛行ルート(写真:産経新聞)

 昨年9月の沖縄県・尖閣諸島の国有化以降、中国の軍用機が東シナ海上空で日本領空への接近飛行を繰り返していることが8日、分かった。
中国機は日本領空の外側に設けられた防空識別圏をたびたび突破、その都度、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)し対処しているが、防衛省は事実関係を発表していない。
尖閣周辺での相次ぐ挑発を受け、政府は警告射撃など自衛隊の対抗措置を強化する検討に入った。

 複数の政府高官によると昨年9月11日の尖閣国有化後、中国の軍用機が頻繁に日本領空への接近飛行を繰り返すようになった。ある高官は「3日続け1日空けるペースだ」と証言する。軍用機は「Y8」で、情報収集機型と哨戒機型の2種類ある。日中中間線のガス田付近まで南下した後、再び北上したり西方に飛び去ったりするケースが多い。

 防衛省は尖閣国有化以降の中国機に対するスクランブル事例として、昨年12月22日から今年1月5日までの間の5件を発表したが、いずれも中国国家海洋局の航空機「Y12」への対処。軍用機であるY8へのスクランブルは発表していない。

 Y12は昨年12月13日には尖閣周辺で日本領空を侵犯した。海洋局所属の海洋監視船「海監」など公船の領海侵入も常態化している。

 安倍晋三首相は今月5日、米村敏朗内閣危機管理監らに尖閣周辺での領域警備で対抗措置の強化を検討するよう指示。具体的な措置としては、領空侵犯機が無線での警告に従わない場合、曳光(えいこう)弾を使った警告射撃を行うことや、海軍艦艇が領海付近に進出してくれば海上自衛隊の艦艇を一定の範囲内に展開させることが柱となる。

 曳光弾発射は、昭和62年に沖縄上空で領空侵犯した旧ソ連の偵察機に空自戦闘機が実施した例がある。

 【用語解説】防空識別圏…国外から飛来する航空機を見分けるためのラインで、領土の外側約500キロ付近に定める国が多い。他国の航空機は識別圏に入る場合、飛行計画を提出しなければならず、届けがない航空機は領空侵犯の可能性がある国籍不明機として扱われる。
中国軍機13時間に及ぶ執拗さ 一触即発、配慮裏目に
配信元:
2013/01/09 09:09更新

 沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国の脅威が、またひとつ明らかになった。今回判明した中国軍用機の日本領空への接近飛行は、「海洋強国」を掲げる中国の習近平体制の高圧姿勢を裏付けるものだ。こうした事態を受け、安倍晋三政権はこの地域での自衛隊の積極活用にかじを切る。背景には、民主党政権時代の弱腰対応が、結果的に中国の攻勢を助長したとの認識がある。
 「即刻退去の求めにもかかわらず長時間侵入した」
 外務省の斎木昭隆外務審議官は8日、中国の程永華駐日大使を呼び、海洋監視船による尖閣周辺での日本領海侵入に厳しく抗議した。
安倍政権発足後、駐日中国大使を呼び出し抗議するのは初めてだ。

 領海侵入は常態化しているとはいえ、今回は7日午前から8日未明にかけ延べ13時間に及ぶ執拗(しつよう)さで「極めて特異」(菅義偉官房長官)なケース。程氏は「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は中国領。抗議は受け入れられない」と反発した。
 尖閣国有化後の中国側の攻勢は苛烈を極める。軍用機Y8の接近飛行はその最たるものだ。政府高官は「9・11(尖閣国有化)以降、飛行頻度は格段に増した」と語る。空自のスクランブル対応が早くなると、Y8はより日本領空に接近してくるなど一触即発の状態が続く。

接近をいち早く探知するため、航空自衛隊の早期警戒機E2Cと空中警戒管制機AWACSは東シナ海上空を連日飛行。E2Cは9月以降、整備基盤がないにもかかわらず那覇基地にほぼ常駐しており、「要員も装備も疲弊している」(防衛省幹部)という。政府内には、中国側が挑発をエスカレートさせれば防空網に穴があきかねないとの危機感も強い。このため、実効的な対処にはスクランブル時の警告射撃などが不可欠だとの認識も広がりつつある。
 実は、警告射撃や海上自衛隊艦艇の前方展開は野田佳彦前政権では「中国を刺激する」として自重されてきた。しかし、こうした「配慮」が裏目に出たことは、今回判明した中国軍用機の接近飛行を見ても明らかだ。(半沢尚久、峯匡孝)
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/diplomacy/620504/
■中共機に対しスクランブル

統幕発表によると1月5日、中共の国家機関「国家海洋局」所属の
Y-12(機番号:B-3806)の尖閣周辺における飛行に対し、
わが国は、空自戦闘機を緊急発進させ必要な対処を実施した。

【昨年末から今日までの尖閣周辺に対する中共の挑発状況
(統幕が発表したもののみ)】12/26 航空機

12/25 航空機
12/24 航空機
12/22 航空機
12/10 軍艦
12/10 軍艦

(おき軍事情報部)
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