日本の国防は中共に3周遅れています。それはスパイ防止法、国民皆兵、そして核自衛です。 | 日本のお姉さん

日本の国防は中共に3周遅れています。それはスパイ防止法、国民皆兵、そして核自衛です。

「最悪に備える」と言う国防の基本に立ち戻れば、日本は国防軍どころか、核自衛以外に何もないことが分かります。

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
   平成24(2012)年11月29日(木曜日)
        通巻第3826号  

 台湾の四大メディアの一つ、りんご日報が中国資本(代理)に買収された
  これで台湾優先メディアは「自由時報」一紙になった
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 香港で反共、反北京政府の旗幟鮮明にして当てた「りんご日報」(日刊、オールカラー)と週刊誌「壱」は台湾にも進出し、マスコミの一角で人気を博した。経営者はハイエク自由市場経済の信奉者ジミー・ライ(黎智英)。

 ジミーは天安門事件では「李鵬のあたまは亀の卵」と発言し、経営していたファッション・チェーンの二店舗が放火された。
しかし香港での「りんご日報」は広告主の締め付け、妨害、脅迫にたじろがず、老舗メディアを駆逐する勢いだった。
 それでジミーは台湾への進出を決め、また過去十年間、りんご日報は発行部数で台湾一の座を確保してきた。

 破綻はテレビへの進出だった。テレビ経営に失敗し、ついには「りんご日報」と「壱」を売りに出さざるを得なくなし、ジミーは台湾撤退を表明した。

 そこで先週来、影響力のあるメディア支配を狙って三社以上が名乗りを上げたが、ついに親中派の「旺旺集団」(台湾漁船の尖閣集団出港のスポンサーで、中国時報も買収した遣り手)が大株主の筆頭に躍り出た。

旺旺集団は親中国共産党、これから「りんご日報」も北京寄りに論調を変えるだろうから台湾にともされていた言論の自由は危機に瀕した。

◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ☆
 二人は対極にあったが、死後の両者は接近したのか
  吉本隆明は『偉大なる思想家』か、それとも「長屋のテツガク屋」か
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冨岡幸一郎『最後の思想 三島由紀夫と吉本隆明』(アーツアンドクラフツ)
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 いま文藝評論畑で、もっとも旺盛な仕事をされる冨岡氏の近作評論集である。
 意外な目の付け所とでも言おうか、こういう視角から現代日本の貧困政治状況、思想の荒野に切り込む意欲、その情念を率直に評価したい。
 前作『千年のこる日本語へ』(NTT出版)でも、富岡氏は三島の遺した「日本文学小史」について触れたが、本書ではさらに突っ込んで同作品が論じられている。
 さるにても標題である。
 「吉本隆明のように戦前、戦中時に皇国少年であり、国家の戦争に殉じようとの思いを抱いていた者が、戦後自らが信じ込まされた国家や天皇制を根本的に疑い、問い直すことを生涯の課題と」したことに対して、三島由紀夫は「早熟な文学的才能によって浪漫的な詩や小説の創作をなし、戦時体制には強い違和感を持ちながら、敗戦後の日本の社会や思想にたいして鋭い反逆を示し、『天皇陛下万歳』を叫び自刃した」。

 両者はしたがって対極からの出発であり、「『思想の可能性』をぎりぎりの地平から問い直したのである。それらはまさに危機の時代の産物であり、『最後の思想』とでもいうべき緊張と起爆力をもった創造的言語活動であった」と冨岡氏は総括する。

 ところが、吉本は三島の自刃に強烈な衝撃を受けて次のように正直に書いた。
 「これは衝撃である。この自死の方法は、いくぶんか生きているものすべてを『コケ』にしてみせるだけの迫力を持っている(中略)。わたしにはいちばん判りにくいところでかれは死んでいる。この問いに対して三島の自死の方法の凄まじさだけが答えになっている。
 そしてこの答えは一瞬『おまえはなにをしてきたのか!』と迫るだけの力をわたしに対して持っている」
 さらに吉本は次のように言うのだった。
 「真の反応は三島の優れた文学的業績の全重量を、一瞬のうち身体ごとぶつけて自爆して見せた動力学的な緩和によって削られる。そして、これは何年か後に必ず軽視することの出来ない重さであらわれるような気がする」(1971年二月『試行』32号)。

 評者(宮?)は、この吉本の言葉を知ったとき、事件直後に保田與重郎が書いた激甚なる文章を思い出した。
 「三島氏の事件は、近来の大事件といふ以上に、日本の歴史の上で、何百年にわたる大事件になると思った」(『天の時雨』)

 つまり全共闘のカリスマ的存在だった吉本が、三島を評価し、やがて「転向」を表明し、さらには反・反核の狼煙を上げて、胡散臭い左翼と訣別した。反・反原発の旗幟を鮮明にして平成二十四年に去った。
 まじめに吉本を読んできた旧左翼、旧全共闘は吉本の事実上の転向に茫然となったのではないだろうか。

 この両者の対比を文学史的観点から解きほぐしながら、富岡氏は両者の思想的核心部へ迫った。
 ところで評者(宮?)は吉本隆明をまじめに読み込んだ経験はなく、それは世代的に全共闘や全学連という暴力がキャンパスを支配し、学問の自由を破壊していたおりに、吉本が彼らの教祖的存在であったことからくる一種の嫌悪感、胡散臭さに起因する。同列に評者は清水幾太郎をまったく信用していない。偽装転向なのか、文壇の風向きを商業的に読んだか、『核の選択』などと清水が二十年遅れで言い出したおり、じつに不快だった記憶が蘇った。

 したがって吉本が次のような発言をしていたことも、本書を通じて初めて知った。
 『三島由紀夫の快挙は、現在の政治的な情勢論でいけば、時代錯誤にしか過ぎません。しかし、歴史的根底からみてゆけば、なかなか容易成らざる問題である』(対談集『どこに思想の根拠をおくか』巻頭インタビュー)。

 冨岡氏はかくまとめる。
 「三島由紀夫の自刃は、吉本にとって自らの思想と観念力が根底から問われた事件であったと思われる。その後の吉本の思想的な軌跡と、老いという生理的自然的な過程のなかで、彼の世界観と人生観がどうように変化していったか」
 この吉本に比べると村上春樹のポストモダン文学は軽すぎるとも示唆している。
 さきの『千年残る日本語へ』といい、今度の新作といい、冨岡氏は文学論の荒野のなかに奮迅しつつ、重厚に爽やかに重いテーマに挑みながら、その膂力をつけてきた。本書は、その一つの表れであろう。

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 読者の声   ♪
(読者の声1)「憂国忌墓前奉告祭」のお知らせ
三島由紀夫研究会恒例の墓前報告祭は憂国忌の報告を墓前にて神道形式で執り行われるものです。
       記
日時   平成二十四年十二月二日(日)午後一時半
集合   午後一時 多磨霊園正門前「よしの家」
      府中市紅葉丘二の七の四 ?042(361)2176
地図   http://www.yoshinoyasekizai.com/info/map.html

三島由紀夫研究会恒例の墓前報告祭です。
当日はスタッフが「よしの家」の前で「憂国忌墓前奉告祭集合場所」と書いた紙を持って立っています。直接行かれる方は、多磨霊園十区一種十三側 平岡家のお墓前にお越し下さい。
終了後、「よしの家」にて直会を予定しています。直会(なおらい)会費は千円ていどです。式は神道方式で行われます。どなたでもご参加いただけます。
ついでながら三島研究会会員ならびに「憂国忌」賛助会員の皆様へ。
第四十二回追悼会「憂国忌」の記念冊子ならびに特別冊子(80頁)を来月中旬までを目処に皆様のお手元にお送りします。憂国忌の報道簡報を含めての発送となりますので、暫時お待ちください。

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(読者の声2)中共の空母就役と艦載機の発着写真をみて、馬鹿にする批判があることが心配です。
というのは日本には何も対抗手段がないからです。
平松茂雄先生は防衛研究所時代、中共の核ミサイルの開発を見て、自衛隊上層部に何度も警戒を呼び掛けましたが、米軍と比べると劣るという理由で防衛省は何も対応してこなかったそうです。そして今日の日中の巨大な軍事力の差となりました。
米軍がいなければ日本は核ミサイルでおしまいです。


核が出てくれば尖閣の紛争も軍事的には終わっています。


支那人が情け容赦ない事は戦前の日本人受難の歴史を見ればも分かるはずです。


油断は利敵です。敵を軽視し、馬鹿にするのはすでに敵の陰謀にかかっているか、敵の手先です。「最悪に備える」と言う国防の基本に立ち戻れば、日本は国防軍どころか、核自衛以外に何もないことが分かります。
日本の国防は中共に3周遅れています。それはスパイ防止法、国民皆兵、そして核自衛です。
 (東海子)

(宮崎正弘のコメント)核戦力の行使を中国で最初に唱えているのは朱成虎でしたが、かれは沈黙。強硬派の劉亜州のみ、十八回党大会で中央委員に入りましたが、のこりの対日タカ派で、たとえば羅援などの過激発言組は窓際に追いやられた。とはいえ呉勝利(海軍司令員)が軍事委員会メンバーに残留したことは気がかりです。
 空母艦載機離着陸テスト成功は十年以内に空母艦隊を中国海軍が保有する可能性を高めたことに違いはないでしょう。

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(読者の声3)佐賀県ならびに北九州にお住まいの愛読者の皆様へ
 来る12月8日(再来週の土曜日です)に、本誌メルマガ主宰者でもあり、評論家の宮崎正弘先生をお招きして、講演会があります。
本土曜サロンは四十年つづくもので、これで158回目を迎えますが、最近は福岡、長崎など近県ばかりか大分、熊本からの参加者も目立ちます。
 以下の要領です。
          記
 とき    12月8日(土曜) 午後二時~四時
 ところ   佐賀市天神「アバンセホール」
        http://www.avance.or.jp/riyou/_1280.html
 講師演題  宮崎正弘「習近平の中国と、これからの日本」
       宮崎正弘の独演会となります。質疑応答の時間もあります!
 入場    無料 <どなたでも予約なしで来場出来ます>
 問い合わせ 0952-23-5020(松永)
       (佐賀土曜サロン)
<宮崎正弘の新刊>
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<宮崎正弘の対談シリーズ>
『猛毒国家に囲まれた日本』(佐藤優氏との対談。海竜社、1575円)
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談 第二弾 ワック、945円)
『絶望の大国 中国の真実』(石平氏との対談シリーズ第壱弾。ワック、933円)
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との対談。徳間書店、1575円)
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