このままでは、日本人はいつまでたっても「奴隷」のままであるし、あなたの人生も「奴隷」のままである | 日本のお姉さん

このままでは、日本人はいつまでたっても「奴隷」のままであるし、あなたの人生も「奴隷」のままである

2012.11.22 No.194号
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~誰よりも中国を知る男が、日本人のために伝える中国人考~
石平(せきへい)のチャイナウォッチ
http://www.seki-hei.com
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■ 「江沢民傀儡政権」の習政権と日中関係
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よく考えてみれば、11月15日に
中国の新しい指導者に選出された習近平氏は、
実に不本意な立場におかれているものである。

せっかく党の総書記と軍事委員会主席に選出されて
党と軍のトップとなっているのに、党の最高指導部は
江沢民氏の息をかかった人間たちによって固められて、
軍の中枢部はまた、胡錦涛氏の子分たちによって握られている。

そして「習近平政権」が成立したその時から、
政治局の中には「ポスト習近平」を狙っている人たちはすでに入っている。

言ってみれば、政権の「現在」は江沢民一派によって支配されていて、
政権の「未来」はまた胡錦涛一派の掌中に入っているのだ。
現在と未来の両方は他人に取られてしまい、
習近平自身にはほとんど何も残されていない。

そのままでは、最高指導者であるはずの彼は、
単なる江沢民一派の傀儡として、
そして将来の「共青団派政権」が誕生するまでの
繋ぎ役として終わってしまうのかもしれない。

つまり名目上は「習近平政権」が誕生したとしても、
実質上の「習近平政権」は最初から存在しなかったかのようなものだ。

もちろん習氏自身にしてはそのまま終わりたくないのであろう。

彼もまた、何とか頑張って自前の本格政権を作ろうと考えているはずである。
そうなると、習氏は今後、江沢民氏と胡錦涛氏という
二人の長老との戦いに挑んでいくしかないのである。

江沢民派の人間たちに囲まれながらその影響力からの脱出を計る一方、
「ポスト習近平」を狙う共青団派との勢力争いも展開していかなければならない。

おそらく次の党大会(共産党第19回大会)が開催するまでの政権一期目において、
習近平氏はこのような両面展開の権力闘争に明け暮れて
自らの勢力拡大と権力基盤の強化に余念がないのであろう。

逆に言えば要するに、次の党大会開催までの5年間、
新しい指導者としての習近平氏と彼を筆頭とする「習政権」は、
まともな政治はほとんど出来ずにして、
新しい時代を切り開くような大仕事もできないのであろう。

言ってみれば、今の習近平政権は、
始まったばかりのところですでに終わったようなものである。

その中で、たとえば対日関係の改善や「尖閣問題」への対処にかんしては、
今後の習近平政権に期待できることは何もないと思う。

今後数年、江沢民派の強い影響下で政権運営を強いられる習政権は、
もともと反日だった江沢民政権と同様の
対日強硬姿勢に打って出ることがあっても、
前任の胡錦涛政権よりも「柔軟姿勢」を示すようなことはまずない。

今後の習近平政権下においては、いわゆる「尖閣問題」は
ずっと日中間の紛争の火種となり、日中関係はまさに
この「尖閣攻防」を基軸にして一定の緊張を保っていくことになるのであろう。

少なくとも今後の数年においては、
習近平政権下の日中関係はまさに冷戦状態に突入してゆくのである。

( 石 平 )

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■ ~戦略を語れない人生は奴隷だ~ ■
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戦後70年近く平和であった日本が、
ついに領土問題に無関心でいられなくなりました。

その理由は、中国の膨脹です。

まずは、フィリピンの例から紹介しましょう。
ご存知のかたも多いかもしれませんが、
以前フィリピンには米軍基地がありました。
第二次世界大戦後、アメリカは、かつては植民地支配していた
フィリピンにそのまま軍事基地を残していました。

ベトナム戦争などもあり、共産主義の脅威が感じられた時期でした。
しかし、ソビエト崩壊後、西側各国は平和の果実を享受し、
その流れの中で、フィリピンでは反米運動、
反米軍基地運動が盛んになりました。
連日「ヤンキー・ゴーホーム」と叫ぶ運動が激しくなったのです。

ちょうどその頃の米国では、クリントン大統領が、
財政赤字削減を目指して軍事費の縮小を図っていたこともあり、
フィリピン側の声を受けて、
1992年から1995年にかけて米軍は撤退しました。

その1995年に、何が起こったと思いますか?

フィリピンの管理してきた南沙諸島ミスチーフ環礁に
漁船になりすました中国海軍が集まり、突然、基地を造りました。
フィリピンには中国に対抗できるような軍艦も戦闘機もありません。
この時、以前は頼りになった米軍はもはや居なかったのです。

私たち日本人はこのトピックをどう捉えればよいのでしょうか?

沖縄で起こっているオスプレイ反対含めた反米運動は、
まさにフィリピンの「ヤンキー・ゴーホーム」運動と同じなのでは...
と思いませんか?

また、石原慎太郎前都知事が「尖閣を買う」と宣言したから、
領土問題になり、中国と紛争になったと孫崎享氏など反米親中派は主張する。
しかも元・外務省情報局局長の孫崎氏がオスプレイ反対というのだ。

これでは話がまったく逆になってしまいます。

石原氏は尖閣近くに以前より中国船が領海侵犯してくる状況を知っていた。
しかし、日本が国として何の対抗措置をとらないので、
東京都が買うという手段で問題提起したのです。

フィリピンの例もあるし、雑誌「諸君!」の平成6年4月号では、
「尖閣列島、あの島を失うまい」と寄稿している。
中国は長期的視野でチャンスをうかがってきており、
対抗した石原氏にとっても昨日今日の話ではなかったのです。

中国側は、人民解放軍が漁船を装って作戦を実行した。
沖縄やフィリピンでも、反米デモ・運動を起こすような工作を
仕掛けていた可能性すら十分に想定できるのです。

中国の工作員は一般の沖縄県民の中に入り込んでいる
と考えるべきですし、もちろん、それは、
外務省にも入り込んでいると考えるべきなのです。

日本のマスコミではオスプレイの安全性の問題を取り上げますが、
尖閣のさまざまなリスクと結びつけて話をすることはありません。
それは何故なのか?
戦略を全く理解していないので、事の重要性の順序立てができないのです。

現状での限定的な日本の軍事力をそのままにして、
感情的な勢いに乗って、米軍を追い出してしまっては、
中国の軍事行動に対処することは出来ません。
「戦略」といったものをを考えるならまず、
再軍備を含めた、根本的な見直しからスタートするよりほか答えはありません。

日本人は戦略というものを本格的に習ったことがありません。
当然、考える機会がありません。
もはや理解どころか、戦略を持つことにすら
嫌気が差してしまっているかのようにも思えるのです。

ここで誤解を恐れず、断言します。

このままでは、日本人はいつまでたっても
「奴隷」のままであるし、引いては、
あなたの人生も「奴隷」のままである、ということなのです。

戦略を持たない人間は奴隷となるより他ありません。

「考えること」を忘れてしまった、この現代日本において、
なんとしても「戦略」というものを理解してもらうために
この「戦略の階層」を紹介します。

このCDを聞くと以下のことが理解しやすくなっています。

戦略を持たないことが奴隷である
人間と動物の違いは戦略がある
複雑な事態の重要性の順序立て。
日本人の苦手な戦略と戦術の違い
戦略的思考
人や会社を評価するときにそのスケールについて
 例として、世界観がある人かどうかなどイメージ。
世界観だけでなく、全階層が必要である。
ビジネスは軍隊的思考から成り立っているため仕事でも応用できる
どの段階に問題点があるか?などスケールしやすくなる

お申込みの詳細などはこちらからご確認下さい。

http://www.realist.jp/strata.html


また、11月25日(日)には、
この「戦略の階層」に焦点をあてた講演会を行います。
まだ少し残席がありますので、
ご興味がありましたら、ぜひご参加下さい。

http://www.realist.jp/events.html



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