「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」習近平政権は頭だけ自派だが、実働部隊は殆どが団派
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成24(2012)年11月16日(金曜日)
通巻第3815号
この習近平政権は頭だけ自派だが、実働部隊は殆どが団派
胡錦涛は名を捨てて団派(共産主義青年団)が実権を事実上掌握したのではないか?
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政治局25名の色分け(*印は政治局常務委員)
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習近平派 習近平* 王岐山* 劉雲山* 張高麗* 張徳江*
李克強派 李克強* 李源潮 王炉寧 劉延東(女) 劉奇保 許其亮 王洋 胡春華 栗戦書 郭金龍 馬凱 張春堅
上海派(江沢民派の影響が強い) 愈正声* 韓正 孟建柱
不明或いは中立 氾長龍 李建国 趙楽際 孫春蘭(女) 孫政才
こうみると、政治局全体25名のなかで、李克強がこれから率いることになる団派は多数派を占めていることが分かる。
下馬評で政治局入りするとされた陳明銘と周強は「落選」。ただし周強は最高裁のトップに回るとされる。
また予測されたように胡錦涛の秘蔵っ子だった令計画は政治局員からも漏れた。
胡錦涛は「見えない院政」を敷いたフシがある。
第一に政治局常務委員の王岐山、劉雲山、張高麗、張徳江、愈正声の五人は60歳代後半で「次」がない。五年後に焦点をあてたとすれば、次の五年間に中国の政治決定、政策を主導するのは政治局の中堅どころ、すなわち李克強以下の団派で李源潮、劉延東、王洋の「三羽がらす」(いずれも政治局常務委員にはなれず)に加えて、首都北京の書記を担う郭金龍、中央弁公庁主任となって習近平の官房長官訳をつとめる栗戦書、軍の制服組の事実上のトップ(副主任)となった許其亮、そして軍との連絡調整役という中枢を担う劉奇保と、いずれもが団派であり、五年後にはいきなり第六世代のチャンピオン胡春華を浮上させるというビジョンがあるのではないのか。
第二に北京、上海、天津、重慶という四大都市と広東省深センという中国の中でも顕著な繁栄都市は上海をのぞいて団派人脈がおさえた。
第三に胡錦涛が党の軍事委員会主任も降りたのは、江沢民の院政に終止符を打つための道連れであったとするなら、飾りの主任となる習近平のまわりを囲むのは胡錦涛派ばかり。
副主任の許其亮が主導権をにぎり、参謀部、政治部も団派。
予算を認めれば第二砲兵(戦略ミサイル軍)も、いずれ団派主導に追随せざるをえず、軍内で団派の大物、劉源と張海陽がメンバー入りから外され、習近平に近い太子党が得たのは総後勤部と総装備部、国防部長となった常万全は江沢民派だが、しょせん、軍のなかで国防部長は飾り、実力は総参謀部長、総政治部長に比べるとかなり低い。
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尖閣諸島を強奪しようとする中国に新指導者が誕生した。ところが改革のニュアンスがともなわない守旧派ぞろい、暗い印象がさきにたつ顔ぶれ、指導力がほとんど感じられない。
習近平は太子党からあがってきた独自的な個性も特色もない、カリスマ性を欠落させた人物。それゆえに周囲の強硬タカ派にたぐられ、対日強硬路線を突っ走るだろう
昔から中国では二流の指導者ほど国内矛盾をすり替えるために対外戦争を起こした!
尖閣に「偽装漁民」が上陸し、奪回作戦に挑む日本との間に軍事衝突が起こる可能性が日増しに高まってきた!
対日経済制裁、日貨排斥は中国経済を苦しめるだろう
バブルはすでに崩壊しており、各地の暴動はまったくおさまらない
国民の共産党幹部らの腐敗への怒りは沸騰点に達している
これら諸矛盾を日本への感情にすり替える目的で次の戦争が準備されている!
そのとき、日本は怯懦のまま朽ちていくのか?
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(読者の声1) 貴誌前号の速報された中国のトップセブンはものすごい権力闘争の末なのでしょうが、ますます抗日は激化するでしょう。
尖閣は石平氏のいうように本当に中国の軍事基地を造るでしょう。中国人民も江沢民が何者かであるかわかっていて嫌いな人が多い。上海に住んでいた時、江沢民宅を探したけど上海のどこに住んでいるか誰も知りませんでした。
中国政府の敵は人民だと鳴霞さんがおっしゃっていましたが仮に人民の暴動になった時日本に難民としてきたら大迷惑ですね。
アメリカもオバマになり、南部を中心とした共和党支持州が連邦政府から独立したいと申請しているとか。ニューヨーク株は毎日のようにものすごい下落。EUは破滅寸前。日本はよりによって年末に選挙。世界が激変するような感じがして2013年がおそろしい。
(ごんしゃん)
(宮崎正弘のコメント)江沢民の豪邸は延安路の中腹から南へ入った場所にあり、周囲は警備が厳重で近づけません。いちど「サピオ」が車中からの盗撮で写真撮影に成功、スクープしたことがあります。
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