実は泥棒に嫌われるのは簡単で、ズバリ家と家の周りをキレイにしておけばよいのである。 | 日本のお姉さん

実は泥棒に嫌われるのは簡単で、ズバリ家と家の周りをキレイにしておけばよいのである。

伝説の泥棒たちが語る「こんな家は入りやすい!」
10月25日11時40分
提供:ダ・ヴィンチ
『犯罪者はどこに目をつけているか』(清永賢二、清永奈穂/新潮社)
 ニュースや新聞を見ればわかるように、今の世の中どこにでも犯罪はあふれている。いざ事が起こった時、頼りになるのは警察だが、できるなら事が起こらないほうがありがたいもの。

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 ではどうすればいいか? こういうことはその道のプロに聞いてみるのが手っとり早い。それも防犯のプロではなく、プロの犯罪者に。そんなスタンスで書かれた防犯の本が、9月14日に発売された『犯罪者はどこに目をつけているか』(清永賢二、清永奈穂/新潮社)だ。

 この本ではさまざまな犯罪者にインタビューなどを行い、彼らが犯罪を犯す時どんなところに注意しているかを分析。そこから、どうやって防犯につなげればよいかを教えてくれる。

 たとえば夜道のひとり歩き。不意に襲われやしないかと心臓バクバクものである。こんな時、どう注意すればいいのか。多くの路上犯罪者によると、対象との距離が20m前後(電信柱の間隔くらいの距離)になったら「ここでやる、この獲物をやる、本気でやる」と決意を固めるらしい。夜道に誰かがいる時には、とりあえずはその人との距離を20m以上維持することが大切だ。

 また、空き巣や泥棒、強盗のケースも紹介されている。ここで登場するのが、犯罪者のなかでも天才的と評された大泥棒「猿の義ちゃん」。その可愛いらしい名前に反して、腕前も知識も相当なものらしい。そんな彼が、ある家を狙いに定めたとして、どのようなところをチェックするのか。

 家を2周ほどして出したチェックの数は36。隣家との距離からはじまり、雑草の伸び具合や干し物の順番と色、裏戸の出入り口の汚れ、衛星TVアンテナの有無なんてのも見ているらしいから驚きだ。しかし逆を言えば、プロの泥棒たちはそれほど入念なチェック(それも短時間で)を行って泥棒を働いているということがわかる。

 そこでもっとも気になるのが、そんな泥棒たちに目をつけられないようにするにはどうすればいいのか、ということ。実は泥棒に嫌われるのは簡単で、ズバリ家と家の周りをキレイにしておけばよいのである。


犯罪者は堀の落書きや散らかったゴミ、放置された自転車などを見て、「この家は油断がある、入りやすい」と判断するらしい。

そういったものは極力なくして、できれば庭の手入れなども入念に行うほうがよい。それだけで「ちゃんと手入れしている=油断がない」と泥棒には映るのだ。

 また、万が一犯罪者と鉢合わせした場合は「噛みつき」が有効。「猿の義ちゃん」いわく、「人間がかぶりつく、というのはもの凄い力が出る。自分も一度ありましたが本当に困りましたよ。70歳くらいの婆さんでしたが、どうにも動けなかった。痛いなんてものじゃなくて思わず、うわぁ、イタッーって叫んだ。(中略)思い出しても震えます」。犯罪者に遠慮は無用。その腕に、足に、肌が見えているところに思い切り噛みついてやろう。逆に悲鳴をあげさせてやるのだ。

 ほかにも「猿の義ちゃん」をして「こりゃあ、盗人泣かせだ。やっかいなものを考えたね」と言わしめるほどの防犯装置「釣り糸センサー」の作り方も解説してくれている。非常に簡単なつくりだが効果は絶大らしいので、ぜひともチェックしてみてほしい。

 と、実用的な防犯知識が身につく本だが、「犯罪者というのは実にさまざまなことを考えているんだな」と思わず感心してしまう1冊でもある。なかでも「猿の義ちゃん」は登場回数も多いので、そのうち彼のファンが出てこないとも限らない。「猿の義ちゃん」も泥棒に入った家で「ファンなんです」と言われた日には、商売あがったりだろう。そんな日が来ないことを願うばかりである。

(ダ・ヴィンチ電子ナビより)
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