チュウゴクから見たオスプレイ
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成24(2012)年10月6日(土曜日)
通巻第3777号
中国軍の陽動作戦? 福建省山中に新型ミサイルDF21-c を配備
オスプレィ配備完了を中国メディアは大きく報道
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日本のメディアはオスプレィ配備を「配備反対」のデモ隊を中心に感情線を刺激する報道しかしていない。NHKまでもがその軍事的意義、安全保障上の意味についてひとことの解説もしないで反対派の動きを大きく画面にだしている。
中国は福建省の山の中に新造ミサイルDF21-cを配備したとロシアのメディアが伝えた。
ロシアの偵察衛星が写真で確認した。
2011年頃、この付近の海岸寄りの場所に秘密の空軍基地が確認されているが、日本のメディアは殆どつたえていない。
要するに尖閣諸島周辺に中国の船舶がきたり、接続海域に進入し、あるいは領海を侵犯したときは大きく報道するが、日本向け攻撃兵器の配備が行われても、知ってかしらずか無視、軽視している。
中国は「軍事」優先の軍国主義国家だから、オスプレィの意義が理解できる。
6日、在日米軍の沖縄基地へオスプレィ配備を完了するが、中国のメディアは大きく「脅威」と見ていることがわかる。
ちなみにオスプレィの中国語は「MV22魚鷹」。
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(読者の声1) 或るサイトに「中国最高指導者の胡錦濤氏の月給が49万円」などとでていました。宮崎さん、こんなものですか?
中国最高指導者の月給判明 胡錦濤氏49万円、習近平氏40万円
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20121003/frn1210031103002-n1.htm
ついでに、こんなものもありました。
中国のトイレに並ぶ特注「日本兵風反日便器」に破格の制作費(NEWsポスト)
http://www.news-postseven.com/archives/20121004_146821.html
管理された反日デモ、裏で動かす組織の正体は(PRESIDENT 12年10月15日号)
http://president.jp/articles/-/7273?utm_source=1005
(品川 阿生居士)
(宮崎正弘のコメント)政治局員だった薄煕来の月給が12万5000円でしたから、最高指導者は特別手当などついて、そんなものでしょう。
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(読者の声2)貴誌前号の「読者の声(ちゅん氏)」の<最近・・空母「遼寧」の脅威というウソである。>、<遼寧の甲板上には一機の航空機も見当たらず・・>には同感です。
小生もネット上でみた「・・遼寧・・配備・・」の写真には、甲板上で捧げ銃の陸戦隊(?)の前を閲兵するシナ要人の背景はガランドウの青空です。一機の艦載機も写ってはいませんでした。
あの、パクリ大好き・ハリボテ大好きのシナだから、近隣諸国に威圧を与えるための重大、かつ、国家的なイベントには、せめてディズニーランド並のハリボテ位は用意しとけよ、と思ったくらいです(今、慌ててその写真をネット上で探したが、探し方が悪いのか見当たらなかった)
やはり艦載機を作るだけの能力がないのでしょう。また艦載機には、翼の折り畳み構造が必須ですが、搭載予定の殲10には折りたたみ構造が有るのか? あってもシナの技術で旋回に耐えられるのか?
油断は大敵ですが、突っ込みどころ満載のシナ発表をそのまま載せるしか能がないマスゴミも笑いのネタです。
(GV2)
(宮崎正弘のコメント)中国版ステルス戦闘機「殲10」は米国ステルス機の物まね、試作品に過ぎず(概念機の模型)、あれを成都軍管区が胡錦涛の知らないところで試験展示したため、軍の暴走ぶりが露呈されました。
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(読者の声3)産経記事によれば、「政府は3日、皇族の減少を防ぐため検討してきた「女性宮家」創設に関する皇室典範など関連法の改正を断念する方針を固めた。「女系天皇」に道を開きかねない女性宮家創設には有識者ヒアリングでも異論が相次いだうえ、民主党や自民党内でも慎重論が根強いためだ。女性皇族がご結婚後も「内親王」などの尊称を保持する案についても法案化を見送る」そうです。
弥栄!
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/121004/plc12100407010003-n1.htm
國體の護持こそ先祖の嘉したもうところ、と今後もその危機には身を挺する壮志を逞しくするのみであります。
さて、我が国柄からは許されない支那によるチベット侵略に関する国連決議に基づく運動が展開されておりますので、ご紹介申し上げます。本土チベットの状況を憂い、今年3月27日、チベット亡命政権議会(TPiE)が「真実の炎リレー」というアクションを決議をした。それは、以下の三つの要求をかかげて世界各地をまわって署名を集めるというもの。
1 国連は、1959年、1961年及び1965年に可決した国連決議に基づき、チベット問題について議論し、その決議内容の実現の為にたゆまず努力すべきである。
2 チベットで進行中の危機的状況を調査するために、直ちに独立した国際機関による実情調査の代表団を送らなければならない。
3 国連は、チベット内部のチベット人の基本的な望みが叶えられるよう、きちんとした責任を負うべきである。
「真実の炎リレー」は10月7日、渋谷・宮下公園 13時集合 14:20デモ出発
ルート:宮下公園~東電前~宮益坂~青山通り~南青山~外苑西~明治公園四季の庭(解散)
リレーは法王の誕生日7月6日にあわせてダラムサラを出発し、署名を集めつつ、最終日には国際人権デーの12月10日に、ニューヨークの国連本部、ジュネーブの国連人権理事会およびニューデリーの国連事務所で声明文を読み上げて終わるというもの。
なほ、関連の国連決議など詳細につきましては、下記を御参照下さい。
http://shirayuki.blog51.fc2.com/
(熊本護国生)
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 812回】
――「鼓腹撃壌」の時なればこそ、「拒絶黄、賭、毒」は難しい
△
それにしても、シャツをたくし上げて露出した便々たる腹をどう形容したらいいのだ。内臓脂肪はドッサリで、皮下脂肪は分厚いに違いない。その上を薄い白い皮膚が覆っている。
さぞや、たらふく食べまくった結果だろうと想像しながら、中国古代の理想の皇帝といわれる尭帝の治世の盛んな様を表現した「鼓腹撃壌」の4文字が頭に浮かんだ。
人民は満腹に膨れ上がった腹を叩きながら地面を打ち、この世の盛時を寿ぎ謳歌する。皇帝サマなんてどこにいる。皇帝サマなんていやしない。皇帝サマの善政なんぞ、どこにも感じられないじゃないか――こう人民は嘯く。これを聞いて尭帝は喜ぶ。なぜなら、政治がマトモに行われていればこそ人民は飢えることなく存分に腹を満たすことが出来る。人民が為政者の恩恵を感ずるようでは、マトモな政治とはいえないからだ。確か、これが『十八史略(尭帝)』に記された鼓腹撃壌の指し示す訓えだったはず。
鼓浪嶼は観光客で、廈門の繁華街は買い物客で、空港は海外への旅行客で溢れかえり、人々は8日間続く「双節暇日」に浮かれているようだ。
浮き浮きと楽しそうな彼らの姿を見ていると、1949年の建国以来、いや中国の長い歴史においても今ほど人民が己の才覚で自由に振る舞える時代はなかったのではないかと思えてくる。但し共産党批判を許さない。
カネ儲けも自分次第だ。どんなにアコギな手段を弄そうと、他人を騙そうと、儲けちまえばコッチのもの。豊かな生活もできる。贅沢もし放題だ。
東京でもついぞ見かけたことのないような超高級車が街中を突っ走る。双節暇日の8日間に45万台の車が人口250万余の廈門に押し寄せると、新聞が報じた。1台に3人乗車なら150万人近く。彼らが歩いて、買って、食べて、飲んで、遊ぶ。いったい、どれほどのカネが廈門の街に落とされるのか。
どうやら『十八史略(尭帝)』に倣うなら、人民が為政者の恩恵を感ずるよう強要されていた毛沢東の時代はマトモではなく、人民が飢えることなく腹を満たす仕組みを作り上げた?小平の政治こそマトモだったということになる。ならば?小平は現在の尭帝ともいえそうだが、その後の共産党政権は皇帝サマへの批判を断固として、微塵も許さないばかりか、人民の生活の隅から隅まで監視しようとする。
その1つが、人の集まる場所には必ず掲げてある「廈門市市民文明公約」だろう。「文明」とは公序良俗といったところだが、日本人に判り易そうな「公約」を拾ってみると、「熱愛祖国、振興中華、・・・弘揚公徳、維護秩序、・・・愛護公物、保護環境、防治汚染、・・・計画生育、勤倹節約、奉献他人、見義勇為、・・・擁政愛民」。漢字4文字で示されていて、じつに調子よく読めるのだが、現実的には「公約」が守られているようには思えない。
この「公約」とセットになって掲示されている「中国公民国内旅游文明行為公約」は、「文明的で調和の取れた旅行環境を築き、観光客の利益を守るため、文明的な観光客になるのは我々の義務である。以下の公約を守るべし」とはじまり、勝手にツバを吐くな。ゴミを捨てるな。騒ぐな。列を乱すな。腹を出すな。何処でも勝手に小便をするな。外国人に一緒に写ることを強要するな。観光地従業員を尊重せよ――など細かに書かれている。
そして最後が「健康的な娯楽を提唱する。封建的な迷信を排除し、黄、賭、毒を拒絶しよう」である。
観光地では、黄(エロ)、賭(バクチ)、毒(クスリ)が流行しているということか。
「鼓腹撃壌」はともかく、「文明的な観光客になる」という「我々の義務」の達成は難しいのか。それにしても衣食が足りたら礼節ではなく、やはり黄・賭・毒に一直線ですかねえ。
《QED》
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