チュウゴクも景気後退中
中国の国内向けディーゼル油輸入、景気減速で年内見送りへ
ロイター 9月27日(木)12時52分配信
[シンガポール 27日 ロイター] 中国は景気の減速を受け、国内使用分のディーゼル油輸入を年内は行わない見込みだ。
複数の業界関係筋が明らかにした。
ディーゼル油はアジアで最も幅広く消費される燃料で、輸入の減少は中国における産業活動が鈍っていることを示すものといえる。
鉄鉱石や鉄鋼、銅の消費もここ数カ月、すべてが落ち込んでいる。
中国の精製業者は主にディーゼル油を生産しているが、農業分野や発電向けにピークとなる需要に対応するため、毎年この時期にスポット市場でディーゼル油の購入を開始することが一般的だ。
ただ、今年は依然として輸出を続けている。
主に中国向けを手掛ける精製業者のある関係筋は「通常この時期になると、彼ら(中国の精製業者)は少なくともディーゼル油購入に向けた問い合わせを行うが、今のところそうした動きはみられない」と指摘。
「少量ではあるが、彼らが依然として輸出を継続している事実をみると、中国での需要はそれほど高くないのだろう」と述べた。
アジア駐在のトレーダー2人によると、中国トップの精製業者、中国石油化工(シノペック)<0386.HK>は1カ月間に約6万トンのディーゼル油を輸出している。
昨年は、中国の複数の精製業者による問い合わせがこの時期に始まり、11月と12月の需要向けに30万トン以上のディーゼル油を輸入した。
2010年には、11月と12月の需要向けにシノペックが約30万トンのディーゼル油を輸入した。
中国の精製業者による購入活動は通常、9月後半から10月にかけて始まる。
税関のデータによると、中国の今年8月のディーゼル油輸入量は8万1996トンとなり、前年同月比67%減少した。
1─8月の輸入量は前年同期比47%減の73万2747トンだった。
これらのデータは、中国市場に向かわない可能性がある分も含むため、中国の輸入動向を完全に反映したものではない。
中国へのディーゼル油輸入を手掛ける業者のある関係筋は「中国における需要は実に良くない。そのため、中国国有企業各社による今年の輸入量が大きくなるとは思えない」と述べた。
複数のトレーダーによると、中国が今月、ディーゼル油の小売価格を6.5%引き上げたことが国内需要を一段と押し下げた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120927-00000068-reut-bus_all