彼らは本気で尖閣を『切り取り』に来ている - 黒井文太郎
彼らは本気で尖閣を『切り取り』に来ている- 軍事ジャーナリストの黒井文太郎
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中国監視船、3隻が領海侵入 尖閣諸島、2日連続
3日午前8時40分ごろから50分ごろにかけ、沖縄県尖閣諸島の久場島周辺の領海外側にある接続水域に中国の海洋監視船4隻が入り、うち3隻が午後0時35分ごろから50分ごろに海上保安庁の警告を無視して領海に侵入した。
第11管区海上保安本部(那覇)によると、海保の巡視船が無線などで領海の外に退去するよう求めているが、監視船から応答はないという。海洋監視船の領海侵入は2日連続となる。
また2日午後11時50分ごろから3日午前4時15分ごろにかけ、中国の漁業監視船「漁政203」が接続水域内を航行した。漁政203が接続水域に入ったのは今年5月以来という。
2012/10/03 14:55 (共同通信)
http://www.47news.jp/CN/201210/CN2012100301000941.html
中国監視船の領海侵入、尖閣国有化以降で5度目
読売新聞 10月4日(木)0時22分配信
3日午後0時35~53分頃、沖縄県石垣市の尖閣諸島・久場島沖の領海内に、中国の海洋監視船「海監」3隻が入るのを海上保安庁の巡視船が確認した。
3隻は午後3時19分までに領海を出て、その後、別の1隻とともに接続水域(領海の外側約22キロ)も出た。中国の監視船の領海侵入は2日連続で、日本政府が9月11日に尖閣諸島を国有化して以降、5度目となった。
第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海監4隻は午前8時38~49分頃、接続水域に入った。海保の巡視船が警告を続けたが、3隻が領海に侵入した。4隻は2日にも領海内に一時侵入し、いったん接続水域を出ていた。
また、3日午前9時過ぎには、尖閣諸島・魚釣島の北西約80キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内で、中国の漁業監視船「漁政」1隻がゴムボートを降ろし、乗組員3人が停泊中の中国籍の漁船2隻に乗り込むのを海保の巡視船が確認した。海保の「漁業に関する管轄権を行使しているのであれば認められない」との警告に対し、漁政側は「ここは中国の管轄海域。貴船はただちに離れよ」と応答した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121003-00001127-yom-soci
<尖閣>中国監視船5隻が接続水域に 未明に台湾巡視船も
毎日新聞 10月4日(木)11時5分配信
4日午前7時ごろ、沖縄県・尖閣諸島久場島(くばしま)北西約44キロの領海外側にある接続水域で、中国の海洋監視船「海監(かいかん)」4隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。中国の漁業監視船「漁政(ぎょせい)」1隻も午前8時半ごろ接続水域を航行。同日未明には台湾の巡視船も一時接続水域に入ったのが確認された。
第11管区海上保安本部(那覇市)によると、海監4隻は1日から周辺海域にいる船で、うち3隻は2、3日と2日連続で領海に侵入した。海保は領海に入らないよう警告を続けている。漁政も午前8時半ごろに接続水域に入り、約10分後に接続水域を出た。
また、台湾の巡視船も4日午前0時45分ごろに接続水域を航行。近くに台湾漁船がおり、海保の警告に「漁業に関する任務を行っている。ここは台湾の領海である」と応答したという。【桐野耕一】
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121004-00000023-mai-pol
中国監視船、一時5隻が尖閣沖の接続水域に
読売新聞 10月4日(木)9時0分配信
4日朝、沖縄県石垣市の尖閣諸島沖の接続水域(領海の外側約22キロ)に、中国の監視船5隻が入るのを海上保安庁の巡視船が確認した。海保の巡視船が領海に入らないよう警告したところ、1隻はすぐに水域外に出たが、4隻は午前10時現在、同諸島・魚釣島の西約30キロの同水域内を航行中。
この4隻は2、3日にも接続水域と領海内への出入りを繰り返している。
また、第11管区海上保安本部(那覇市)によると、4日未明に台湾の巡視船1隻が接続水域に入り、約2時間後に水域外に出た。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121004-00000278-yom-soci
尖閣海域に連日「4000トン級」の海洋監視船 中国は何をたくらんでいるのか
J-CASTニュース 10月3日(水)20時12分配信
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ヘリも機関銃もある「漁政310」
尖閣諸島を巡って、中国が海洋監視船数隻を日本の領海内に侵入させ、攻勢を強めている。それも、日本の最大級の巡視船並みとなる巨船もあるというのだ。
中国の漁船1000隻が尖閣の海域に来るという事態は、ひとまず回避されたようだ。しかし、大きく報道されてはいないが、中国の公船は、その後も執拗に海域に多数出没している。
■海洋監視船は、日本の最大級の巡視船並み
2012年10月2日には、海洋監視船4隻が4時間ほども日本の領海に侵入した。海上保安庁の巡視船が領海外に退去するよう求めると、正常な公務をしているとして、「船の航行を邪魔するな」と応答した。さらに、翌3日にも監視船3隻が領海内に入り、2日連続の異常事態となった。
中国の公船が領海内に入るのは、尖閣国有化後に5回を数えることになる。
こうした事態に、識者からは警告が出ている。
3日放送のTBS系「朝ズバッ!」では、東海大学海洋学部の山田吉彦教授が、中国側の狙いをこう解説した。
「周辺海域の海洋調査をしている可能性が高いと思います。潮流の方向、海流の速さ、海底地形を調べるということです。それは、将来的に島を支配する態勢に入るとき、あるいは、漁船団を送り込むときに有効になってきます」
山田教授は、中国は日本の巡視船の動きについてもデータ収集しているのではないかと言う。
そして、監視船のうち「海監50」という1隻は、「日本の最大級の巡視船に対抗する規模を持っている」と指摘した。3980トンで、ヘリも搭載できる最先端の船でもあるというのだ。大型船は、長期の航行もできるため、長期戦に備えているともした。
そのうえで、山田教授は、日本が油断するすきにじわりと攻勢を強めてくるとして、領海内に入れないよう巡視船の行動・計画を練り直すべきだと訴えた。
■軍事行動に出るかは、識者の見方分かれる
中国の領海侵入については、産経新聞も2012年9月30日付記事で、監視船の大型化、重装備化に警戒する必要性を指摘している。
それによると、海洋監視船が集めたデータは中国海軍に提供され、潜水艦が航行するために活用されている可能性がある。また、中国の漁業監視船も大型化するなどしており、海保が衝撃を受けたという「漁政310」は、2580トンの最新鋭でヘリ2機を搭載していた。ヘリで上空から偵察できるほか、船には14.5ミリ連装機関銃も備えているというのだ。
日本の大型巡視船「やしま」は5300トンで船の規模は遜色がないが、中国の船はそれ以上の機能がある可能性が強そうだ。
中国が軍事的な行動に出るかについては、識者の見方は割れている。
軍事ジャーナリストの黒井文太郎さんは、週刊朝日の10月5日号特集で、中国がフィリピンの南沙諸島を漁船保護の理由で実効支配したように、「彼らは本気で尖閣を『切り取り』に来ている」とした。
南沙諸島では中国海軍も出動しているが、黒井さんは、尖閣についても「いずれ中国側は海軍の艦艇を派遣してくるだろう」とみる。
一方、拓殖大学の石平(せき・へい)客員教授は、公式サイトの「チャイナウォッチ」で9月29日、中国の高官が日本の友好団体との会談に応じるなどしていることから、「力ずくで日本をねじ伏せるようなことを諦めた」と指摘した。それは、野田佳彦首相が国連で尖閣について妥協しないと宣言したことを受けて、中国が対話で領土問題の存在を認めさせる戦術に変えたからだという。
安保条約のあるアメリカが、日本を守るかについても意見が分かれている。
アメリカ側は、尖閣に安保が適用されるとしているが、元外務省国際情報局長の孫崎享さんは、週刊朝日の特集の中で、尖閣を守るのは日本自身の責任であり、日中の軍事衝突でアメリカは日本を守らないとした。一方、アメリカ在住作家兼ジャーナリストの冷泉彰彦さんは、ニューズウィーク日本版の9月24日付記事で、安保条約がある以上、「日本に対する攻撃は『共通の危険』であるとして、行動することになっています」と指摘している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121003-00000007-jct-soci
連日の領海侵入、中国に抗議
玄葉光一郎外相は3日の記者会見で、中国公船の尖閣諸島周辺での領海侵入について「効果的に静かな環境で対話するため、中国側に自制を求めたい」と述べ、中国の対応を批判した。公船は前日に続き、3日も領海侵入しており、外務省の杉山晋輔アジア大洋州局長は同日、在日中国大使館に電話で抗議した。
日本政府には、中国の建国記念日にあたる1日の国慶節から1週間は連休のため、領海侵入は収まるとの見方もあった。だが、玄葉氏は3日の会見で「残念ながら事態は簡単に収まるとは思っていない」と述べ、長期化するとの見通しを示した。そのうえで「平和的に沈静化させなければならない。譲れないものは譲れないが、何が可能か模索したい」と語った。
また、玄葉氏は北京へ空輸された日本の新聞各紙が税関当局で没収された問題について「(中国政府に)申し入れをすることになるが、まず実態を把握する。経済的、文化的な交流を損なうのは双方にとってマイナスだ。冷静な対応を求めたい」と述べた。
http://www.asahi.com/politics/update/1003/TKY201210030578.html?ref=reca