チクングニア熱患者4人ーパプアニューギニア、カンボジア、タイ、フィリピンに渡航歴
チクングニア熱、4人確認 感染研 蚊媒介、関節変形の後遺症
産経新聞 10月3日(水)7時55分配信
関節が変形する後遺症が出ることもあるウイルス性感染症「チクングニア熱」の患者が6~7月、国内で相次いで4人確認されたことが2日、国立感染症研究所の調べで分かった。いずれも海外渡航中にウイルスを媒介する蚊に刺されて感染したとみられ、感染研などが注意を呼びかけている。
感染研などによると、ウイルスは主にアフリカ、アジアに分布し、ネッタイシマカなどのヤブ蚊によって媒介される。潜伏期間は3~12日で、発熱のほか関節痛が数週間~数カ月間続くこともある。死亡率は低いが、異常行動などを引き起こす神経症状(脳症)が出たり、関節が変形する後遺症が出たりすることもあるという。6~7月に確認された患者はそれぞれ、パプアニューギニア、カンボジア、タイ、フィリピンに渡航歴があった。
平成18年以降、約30例の感染報告があるが、短期間にまとまって確認されるのは珍しい。ウイルスを媒介するヤブ蚊の一種、ヒトスジシマカは日本にも生息しており、国内で流行する危険性もある。厚生労働省は、海外渡航の際は蚊に刺されないような対策を取ることや、体に異常を感じたら速やかに医療機関を受診するよう呼びかけている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20121003-00000112-san-soci