韓国国債購入は何も決めていない、様子見て判断=安住財務相
2012年 08月 24日 10:12 JST
[東京 24日 ロイター] 安住淳財務相は24日、閣議後の会見で、5月に合意していた韓国国債の購入について「まだ何も決めていない。少し様子を見たい」と述べた。
10月に期限を迎える日韓通貨スワップ協定拡充措置の延長問題についても「本来なら、自動的延長があったと思うが、全く白紙に戻して考えざるを得ない」と指摘。領土問題をめぐる日韓関係の緊張が、経済問題にも明らかに影を落としてきた。
野田佳彦首相が韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領宛に送った親書が返送される事態に、安住財務相は「竹島をめぐる大統領の行動や、国民の気持ちを逆なでする一連の発言、また昨日に至っては、総理の親書をいきなりアポなしで外務省に届けたような話を聞くと、さすがに経済は経済、政治は政治ということで、国民として割り切れない状況になっているのではないか」と不快感を示した。
その上で、韓国の国債購入に関して「実際に国債を購入するかどうかについて決定を下したわけではない。少し様子を見させていただく」と述べ、「どういう影響があるか検討し、対応したい」と慎重な考えを示した。
懸案の日韓通貨スワップ協定の見直しに関しても「本来であれば自動的な延長があったと思うが、白紙に戻して考えざるを得ない」と述べ、「韓国側が今後どういう対応を取るか、明確に行き過ぎた言動に対する謝罪、そういうことをしっかり見極めた上で決めていきたい」と語った。謝罪がなければ打ち切る考えかとの質問には「10月末までの期限の中で、どういう対応をしてくるか見極めるということだ」と述べ、韓国の対応次第という側面を強調した。
通貨スワップ協定については、韓国側の強い要請を受け、アジア経済全体への影響に配慮して要請に応えた経緯をあらためて説明。「これは韓国経済を安定させるのに大きな役割を果たし得た」とし、当時は韓国財政当局から感謝の念も伝えられていたと説明した。
<特例公債法案、成立がままならなければ予算執行抑制へ>
2012年度の歳入の4割を占める赤字国債発行の根拠となる特例公債法案は、きょう委員会採決を行い、来週の衆院本会議で採決が見込まれているが、自民・公明が反発を強め、参院での成立が展望できない状況となっている。 続く...
安住財務相は「野党の賛成を得られる状況に至っていないのは残念だ」とした上で、「成立がままならなくなれば、限られた財源をより長持ちさせるには、これまで通りの予算執行とはいかない。9月以降、10月、11月を見据え、より具体的な予算進行を抑制する案を考えなければならない」と懸念を表明。国民生活と国債市場への影響がある法案だとして、同法案成立への期待を示した。
(ロイターニュース 吉川 裕子;編集 山川薫)
*内容を追加して再送します。http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE87N00220120824?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0
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2回目↓
竹島問題で「通貨スワップ協定やめろ」の声 韓国に「融通枠700億ドル」必要か
J-CASTニュース 8月14日(火)19時12分配信
島根県・竹島をめぐって韓国が領有権を主張する動きを過激化させるなか、日韓の経済協力に関するひとつの取り決めに焦点が当たっている。金融市場安定を目的とした「通貨スワップ(交換)協定」だ。
日本側が総額700億ドルの融通枠を設定しているが、竹島問題で攻勢を強める韓国に「手厚い保護などやめてしまえ」と非難の声が上がり始めた。
■あくまでウォン相場の安定が目的
1997年のアジア通貨危機の教訓から、アジア域内の金融協力の必要性が重視され、2000年に開かれた日本、中国、韓国と東南アジア諸国連合(ASEAN)蔵相会議では、自国通貨と外貨を交換する「通貨スワップ協定」の締結推進を盛り込んだ「チェンマイ・イニシアチブ」(CMI)が合意に達した。今日、日本が2国間で協定を結んでいるのは韓国とインドだ。
韓国では、アジア通貨危機で通貨「ウォン」が大暴落し、国際通貨基金(IMF)の管理下に入り救済措置を受けた。日韓の協定は2001年、財務省と韓国銀行の間で上限20億ドルのドル・ウォンによる一方的交換が最初だ。その後、2008年9月のいわゆる「リーマンショック」の際にもウォンが急落し、日本に加えて米国や中国とも協定を結んでいる。
2011年10月19日、政府は韓国との通貨スワップ協定の融通枠を、従来の総額130億ドルから700億ドルへと大幅に引き上げた。この時は欧州の信用不安が拡大した時期で、ウォンがまたも大幅に値を下げていた。CMIに基づく金融危機の際の対応額は100億ドルに据え置いたが、日本銀行と韓国銀行との間の円・ウォンによるスワップを30億ドルから300億ドルと10倍に拡大。加えて財務省と韓国銀行とで新たに米ドル・ウォン交換300億ドルの融通枠を設けた。さらに政府は2012年5月3日、韓国国債の購入を明らかにした。日中韓による「国債持ち合い」が成立し、金融のさらなる安定を図るためだとの説明だった。
協定の増枠を報じた日本経済新聞2011年10月20日の記事によると、目的はあくまでウォン相場の安定で、「日本が外貨の提供を受ける事態は想定していない」という財務省幹部の話を引用している。外務省が2012年7月付で発表した「韓国経済と日韓経済関係」によれば、11年10月5日の為替相場では100円=1561.6ウォンだったが、その後はウォン高傾向で12年8月14日には100円=1436.9ウォンとなっている。協定が一定の効果を発揮したのだろうか。
■片山さつき議員は「凍結」主張
この協定には、日本が韓国経済の危機を防ぐ面はあるようだが、日本側のメリットは見えにくい。特に最近は、李明博大統領の突然の竹島訪問や、ロンドン五輪サッカー男子の3位決定戦で、韓国代表の朴鍾佑選手がピッチ上で「独島(竹島の韓国側の呼称)はわが領土」と書かれた紙を掲げるなど、日本側を刺激する出来事が相次いでおり、「韓国を助けるための協定が必要か」といった声も出始めた。それでも政府は8月13日、通貨スワップ協定や韓国国債の購入についての合意事項を変更しない方針を表明。インターネット上には「こんな協定さっさと破棄してしまえ」「なんてお人好し」と政府の「弱腰」に抗議する書き込みがあふれた。
協定について当初から批判的なのが、自民党の片山さつき参院議員だ。700億ドルの増枠が発表されて間もない11年10月25日付のブログでは、増枠で新設された300億ドルには「IMFのプログラムが、全くついていない」と指摘した。つまり何の条件も制約もないまま、巨額の「貸し出し」が約束されたようなものだ。その後12年5月10日のブログで、「IMFを通さない支援は、万が一のとき、返ってこないので、危ない」と片山議員らが指摘したこともあり、政府側が「(韓国)国債を担保にとる、韓国の外貨準備が一定以上あるときしか、協定を発動しない、などと、かなりの条件はつけた」のだという。
日本側にとってかなりの悪条件にみえるが、それでも簡単に「破棄」とはいかないかもしれない。日本貿易振興機構(JETRO)が公表している日本の貿易動向を見ると、2011年度の輸出額で韓国は中国、米国に次いで多い。しかも日本側の慢性的な黒字だ。仮に韓国が経済的に苦境に陥れば、韓国と取引関係にある日本企業が売り上げを回収できなくなるケースも考えられる。世界に目を向けると、日韓は輸出品で競合する部分が多く、過度のウォン安が続けば日本に不利となる。ウォン安を防ぐのは、金融不安の払しょくだけでなく、日本側の事情をある程度加味したものとみられる。
それでも片山氏は、日韓取引の決済通貨の7割が日本円にもかかわらず、新設した300億ドルの融通枠は米ドル・ウォンという点に、疑問を投げかける。そのうえIMFのような国際機関が絡んでいないとなれば、信用面での懸念は拭えない。8月11日付のブログで片山氏は、竹島問題の「対抗措置」のひとつとして「日韓スワップ協定の凍結」を挙げた。
協定の700億ドルのうち、増額となった円・ウォン通貨スワップの300億ドル分は10月末までの「期間限定」だが、「IMFを通さない支援で危ない」と指摘された300億ドルの「新設枠」に期限は定められていない。
2012/08/10
最終更新:8月16日(木)8時14分
8月14日(火)11時34分
コメント
天皇陛下まで侮辱したのだから通貨スワップ協定やめて当然。
2012年8月14日 19時16分khdilltywwur(tar...)さん
韓国政府は、散々日本を非難しておきながら、「経済協力&金融協力は続けるべきだ」と言っている。こんな虫の良い話があるだろうか!ふざけるな!http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120814-00000005-jct-bus_all