河野談話が元凶 | 日本のお姉さん

河野談話が元凶

頂門の一針より。↓


橋下氏「河野談話が元凶」発言ほぼ全文
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 阿比留 瑠比

本日(8月24日)の大阪市の橋下徹市長の慰安婦問題に関する記者団と
のやりとりが実に興味深かったので、論評を加えずそのまま関連部分の
全文を掲載します。なかなかポイントを押さえていて、やはり賢い人な
のだろうと感じました。

Q赤旗 慰安婦問題だが、橋下市長は強制の事実は確たる証拠はないと
いったが、河野談話をみていると強制の事実を認めているが見直すべき


橋下氏 2007年の閣議決定はどうか。鳥の目というか全体の視野を持た
ないと。2007年の閣議決定では、強制連行の事実を直接示す記述は見当
たらなかったと、そういう閣議決定が安倍内閣のときになされている(※
「政府が発見した資料の中に、軍や官憲によるいわゆる強制連行を直接
示すような記述は見当たらなかった」)。

僕は歴史家ではないから、すべての資料について、古文書等含めて行政
文書を含めて全部調べたわけではないので、政治家として93年の河野談
話と、それについての2007年の閣議決定、この2つをもとにして自分の
意見を組み立てている。

河野談話でいろんな表現はあるけれども、しかし2007年に強制連行
を示す、それを裏付けるような、直接の証拠はなかったということを
2007年の安倍内閣のときに閣議決定がされているわけです。

そうであれば河野談話の中身をもう一度しっかり疑義がないように内容
を見直すのか、それとも2007年の閣議決定が間違ったのかどちらかです
よ。

で、僕は2007年の閣議決定というのは、河野談話出した以降、日本政府
が閣議決定をやっている以上は責任をもってやっていると思いますよ。
河野談話は、閣議決定されていませんよ、それは河野談話は談話なんで
すから。

日本政府が、日本の内閣が、正式に決定したのは安倍内閣のときの2007
年の閣議決定であって、そこでは慰安婦の強制連行の事実は直接裏付け
られていないと、これは日本政府の決定です。河野談話は閣議決定じゃ
ないですから、官房長官の談話にすぎない。

そういう2つの文書が出てきたときに、2つの政府からの意思表示が出
てきたときに、官房長官の談話と政府の、内閣の閣議決定どちらを尊重
するのか、どちらですかね、赤旗さん、それでも河野談話ですか、法的
な位置づけ、一般論としてどちらが重いのか

Q ちょっとそれは、

橋下氏 そこをまず確定しないと

Q 一般論として、閣議決定が重い

橋下氏 当たり前じゃないですか。談話よりも、閣議決定に決まってい
る。閣議決定には、内閣全員の署名が必要なんですよ、これは。

Q 河野官房長官の談話は、政府もいろいろ調査して、いろんな資料に
あたって出てきているわけですよね。

橋下氏 閣議決定もそうじゃないですか。どちらの調査に信をおかなきゃ
いけないんですか。

談話なんていうのは、誰でも談話やってますよ。談話と閣議決定には天
と地の差がありますよ。公の仕事をやっていれば、文書のポジションは
非常に重要でね、

市長が何か意見を出した、個人的な意見ですとか、意見交換のなかで出
た組織として決定していないコメントですというのと、戦略会議できち
んと決定した意見です、というのでは全然ちがいますよ。

官房長官談話というのは、官房長官の談話なんです。閣議決定は政府の
決定なんですよ。官房長官談話は閣議決定してませんよ。

ただ、僕は官房長官談話を今の段階で全否定できるだけの、歴史的な知
識とか、歴史家ではないから全否定するつもりはないけど、しかし日本
政府が2007年にやっている閣議決定の中身でね、強制連行の事実を示す
証拠はなかった、と言っている。

証拠がないとなったなら、証拠をちゃんと見つけて来ましょうよ、とい
うことです。吉田清治さんの著作も、あれも後で虚偽の主張だったとい
うことが話題になったりとか、吉見(義明)さんという方ですが、あの方
が強制連行の事実までは認められないとか、そういう発言があったりと
か。

まぁ、強制連行の事実については、いろんな意見ある中で、それでも日
本政府は国家としての意思表示として2007年に強制連行の事実を裏付け
る証拠はなかったということを閣議決定している。

だから、僕は韓国側の方に事実の有無を問題視しているわけではないで
すよと、証拠の有無なんですと、日本政府が調べた限りでは証拠はなか
ったと。

それから、済州島の方の吉田清治さんの主張について、新聞社か何かが
済州島で確認したら、そういう事実はないという報道が済州島の新聞社
がしたとか、いろんな情報が調べれば出てくる。

いろんな情報がある中で、強制連行の事実を裏付ける証拠があったかな
かったかといえば、それは日本政府としてはそういう証拠はなかったと
いっているわけです。

それで今回、僕がこういう発言をしたら、韓国メディアは、証拠は河野
談話といってきた。これは大変な、日本政府の大失態ですよ。河野談話
は証拠ではないんですから。僕ら裁判やるときに、事実の主張と証拠は
別のもの。次元の違うものです。

事実の主張というのは、証拠のあるなしに関わらず、事実として認識を
表明すること。その認識を表明したことにかんして証拠があるかどうか
というのは、証拠の問題なんでね。だから河野談話というのは、事実主
張の段階なんです。まだね。

だって河野談話というのは、ああいうふうに認識を表明しただけ。証拠
があるわけではないわけです。それを韓国側の方が、河野談話が強制連
行を裏付ける証拠だと言ったというふうに言うのは、全く論理的に間違
っている。

だから、僕は韓国サイドの方に、強制連行の事実の有無についてね、証
拠があるなら出してください、と言いたい。証言者はいろいろいたが、
証言の変遷についても、いろんなところで出回っている。

いまのところは日本においては客観的な証拠はない。韓国サイドのほう
に証拠があるというんだったら、それを出してもらいたい。

河野談話で重要なことは、軍の関与、だから僕は軍の関与までは否定し
ていません。そりゃ、慰安所という施設の性質からすれば、公的な管理
は必要、衛生上、そして秩序上、それから戦時下という状況上、公的な
管理は必要ですよ。

今だって風俗営業は公安委員会の管理下にある、ある意味、慰安所とい
う施設の性質からすれば公的な管理は必要。公的な管理があったという
ことと、そこで働いていた慰安婦を強制的につれてきて無理矢理はたら
かせていたかどうかは、別問題ですよ。

あと本人の意思に反してという言葉が河野談話のなかにあり、これを赤
旗は問題にすると思うが、しかし本人の意思に反してというのは法律用
語でも二つの意味があって、本人が不本意に感じているという意味と、
第三者から強制的にやらされたということの意味が2つある。

裁判なら、どっちかを確定するわけです。自らの意思で行ったけど不本
意だったという意味と、第三者に強制的に無理矢理させられたという意
味と2つあって、どっちかはすごく重要なのに、河野談話をつくった作
文者が誰か知らないけど、本人の意思に反してと入れちゃったから、不
本意という意味か、強制の意味なのかはっきりさせずに入れちゃったか
ら、これは大変な問題になった。

だって強制の意味にとられかねないから。だから河野談話というのはい
ろいろ問題あります。僕は今の段階で全否定するつもりはないけれども、
軍の関与があった、軍が一定の管理をしていたのは、資料はいっぱいあ
り事実みたいです。

しかし慰安婦が強制的に暴行脅迫を受けて連れてこられたかについては、
そういう証拠はないと言っている。あとは慰安婦とか、慰安所というの
が倫理的にどうなのかという問題で、強制的に連れてこられたのでなけ
れば、倫理的な問題で、倫理的にみればね、かわいそうだ、とか、不本
意にそういう仕事に就いて心身共に苦痛をこうむったというのはかわい
そうだという問題はね、人間としてそういう感情が起こるのは当然だと
思いますけれども、強制的に連れて来たのでないという前提で、そうい
うしんどい仕事について大変でしたね、という気持ちを表すのは僕は否
定しないけど、しかし強制的に連れてきたのではないということをはっ
きりさせた上で、そういう気持ちを表さないと、かわいそうですねとい
う同情と、謝罪は別です。

だから河野談話は非常に問題で、僕はやっっぱり、ああいう形で自分の
主張を、市長としてはいきすぎかもしれないが、維新の代表としてね、
河野談話と2007年の閣議決定の2つの法的な文書をもとに僕の見解を述
べたら、案の定、韓国サイドが強制連行の事実はね93年の河野談話だと
言ってきた。

これは日本政府としては大変な大失態で、ただちに是正すべきです。事
実と証拠は違うんです。河野談話は証拠ではありません。2007年の強制
連行を裏付ける事実はなかったという日本政府の閣議決定があります。

Q赤旗 証拠がないという政府の話は、公文書のことだろうと思うが

橋下氏 そうですね。

Q そうすると、ずれのない証言あると韓国サイドはいう

橋下氏 それを戦わしたらいい、金(学順?)さんという方ですかね、最
初いろんな問題出された方は裁判まで起こしたけれども、実は自分は身
売りされたんだと、日本の官憲に強制的に連れて行かれたのではなくて、
いわゆる公娼制度とか、慰安所に身売りされたんだという事実も訴状に
入っていたことあるし、いろんな証言あったり、いろんなものあると思
うので、それを整理したらいい。

日本政府は公文書だけではないですよ、河野談話やる前の証言者にも聞
き取りをやったわけで、その揺れというのは客観的な証拠になりえなか
ったという判断の下に2007年の閣議決定やったわけですから。

日本人なんだから、何も自分たちで証拠もないのに、悪い方に悪い方に
考えることはないじゃないですか。しかし事実の有無をこの段階で確定
しなくてもね、証拠をもう一回持って行ってね、日本政府はないと言っ
ているわけですから、あるというなら赤旗が出してきたらいいじゃない
ですか、赤旗、いつも見てますから慰安婦の問題は、2つの問題を間違
っちゃいけない。

強制的に連れてきた、これはね、あってはならない。もしそれがあるな
ら、誤らなきゃいけない。しかし慰安所という存在について、韓国側の
主張がどっちかよくわからない、強制的に連れてきたことを問題視して
いるのか、慰安婦とか慰安所の存在を問題視しているのか、

もし慰安婦とか慰安所を問題視しているのであれば、それは日本だけじ
ゃないですよ、もっといえば、現代社会にあっても同じような状態、各
国によって制度は違うけれども、いわゆる性を商売にすることは世界各
国でもあるわけです。

こういう問題について、それは倫理的によくないとか、いろんな経緯が
あってそうなったことはかわいそうですね、違う職業に就くならサポー
トしますよという話と、強制的につれて来たからごめんなさい、という
話は別問題ですよ。赤旗の記者は、今までに風俗に行ったことないのか。

ないんですか、ないんですか、いままで、あ、そうですか。そしたら、
まぁ、こんな所では言えないでしょうけど、世の中に風俗業なんていう
のは山ほどあるわけです。

倫理的に考え方はいろいろあるけど、それは強制的に連れてきて無理矢
理働かせたということでなければ、それはもう倫理の問題ですよ、謝罪
の問題じゃないです。慰安婦の問題というのは、整理をして、慰安婦の
問題、慰安所、これを軍が管理していた、

軍の管理というのは衛生上や秩序の問題で管理しなきゃいけない、そう
いう施設だから、そういう話と無理矢理慰安婦をつれてきたのかという
話を2つにわけて、いまは前者にしか証拠はありません。

軍が慰安所を管理していました、というところの証拠しかない。慰安婦
を強制的に連れてきたという証拠はない。そこを、あいまいに書いたの
が河野談話で、これが問題で、慰安婦を強制的に連れてきたことを認め
たのか、軍が管理していたことを認めたのか、それをはっきりさせてい
ないというのが河野談話の一番の問題点です。

これが日韓関係をこじらせている最大の元凶です。結局こういうことを
やって、領土問題にまで発展してしまった。僕は河野談話というものが、
今回の日韓紛争のなかの一番の問題。日韓関係を修復する一番のセンタ
ーピン、これは韓国サイドからすれば激しい批判、反発くると思います。

それでいいじゃないですか。日本は日本でしっかり主張して、証拠のあ
るなしをしっかり検討して、証拠が出てきたら日本国家として謝らなきゃ
いけない、証拠ないんだったら、これは謝る問題ではなくて、それは大
変でしたねと、そのときの状況でね、慰安婦、慰安所を、いろんな軍が
併設していたり、性を商売にする場合もある、そういう問題として倫理
的にどう考えるかであって、それは謝罪の問題ではない。

そこをあいまいにした日本政府の態度が、一番ダメなんですよ。そうい
う答弁を作ったことに関して、政治家がきちんと方針を示さなかったと
いうことが、今日における日韓関係をこじれさせている最大の原因だと
思いますよ。

僕は歴史家ではないですから、河野談話と2007年の閣議決定の2つの日
本政府の認識の表明をされている、この2つをもって、僕は立場を表明
しているんですけどね

Q 慰安婦の証言は証拠にはならないのか

橋下氏 閣議決定ではなっていない。

Q 橋下さんは証拠にならないという認識か

橋下氏 証言の信用性があるかどうかですね。言ったから証拠とはなら
ない。裁判でもそうです。証人が何十人、何百人出てきても、そこが信
用性に足りるかどうかというところが問題。

いろいろ慰安婦が証言者として出てきたが、しかし、それが四十何人の
証言者のうち半数近くが身売りだったとかいう話だったから、強制の話
ではないという整理されたこともある。身売りの話と、家と業者の間で
の身売りの話と、政府が国が強制的に拉致、暴行、脅迫をもって連行し
たというのは別の話です。

Q 暴行、脅迫じゃなくて、だまして連れてきて…

橋下氏 それは誰がだましたんですか

Q 業者とか含めて…

橋下氏 業者は国じゃないですよ

Q 軍の関与で業者がつれてきているという事実があります

橋下氏 その証拠はないです。出ているものはないです。

Q だまされて連れてこられた場所が慰安所だった場合も強制にはあた
らないという考えか

橋下氏 それは日本政府の話じゃないですね。民間業者と慰安婦の話で
すね。

Q 軍の関与で

橋下氏 軍が関与していたのは施設を秩序と衛生管理上の問題から、管
理していたのであって、慰安婦をだまして軍が連れてきたという証拠は
ない。

Q もし、それが証言としてあったとしても、証拠とはならないのか

橋下氏 だから、先ほどから繰り返して言うが、証言が採用されるかど
うかは信用性の問題ですから。聞き取り調査をして、本当にそれが信用
性あるのかどうなのか、事実と照らしてね、それから吉田清治さんの本、
何というタイトルでしたっけ(「私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行」か)、
要は吉田清治さんという人が、女性を縄でくくって連れてきた、自分は
こういうことをやったからごめんなさい、ということを言ったところか
ら問題になったわけでね。

しかし、吉田清治さんがいくら言っても、実際に済州島で現地調査をや
ったら、照らし合わせたら、そういう事実はなかったということになっ
て、吉田清治さんがいくら悪いことやった、韓国の女性を無理矢理つれ
てきて強制的に慰安所で働かせたんだと言っても、吉田清治さんの言っ
ていることは虚偽ですね、となったわけです。

証言はしゃべったからすぐ証拠ではなくて、事実と照らし合わせて信用
性がどうなのかという信用性をチェックしなきゃいけない。いま慰安婦
問題で、強制連行があった、あったと言っている人たちは、客観的な証
拠はない中で、本人たちの証言で強制連行があったといっているが、そ
の証言内容をしっかり精査する作業を韓国政府の方も日本政府もしっか
りやらないといけないと思います。

日韓紛争の根底には、慰安婦問題があるわけだから、日本政府も領土問
題で激しい応酬を繰り返していますけども、結論としては、韓国の実効
支配を覆すところまではなかなかいかないのだから、こういう機会をと
らえて、根っ子にある従軍慰安婦問題については、日本と韓国でしっか
りと証拠の有無について、論戦すべきだ。ここをうやむやにするから、
いつまでたっても日韓関係が成熟しない。

だから、日本人というか、日本政府の方は2007年の閣議決定で強制連行
の事実はないという、そういうスタンスで韓国に臨む。韓国は韓国で、
強制連行の事実なのか、慰安所の問題なのかわかりませんけれども、日
本はとんでもないことをやったということで臨む。

そりゃ、日韓、レベルの高い関係にはならない。従軍慰安婦は、強制連
行の事実について証拠があるかどうかを確認する。それで強制連行の事
実がない場合は、慰安婦や慰安所をどう考えるのか、当時の社会的な状
況、背景から、慰安府や慰安所をどう考えるかを整理する、その作業が
絶対に必要だ。

93年の河野談話はなんかうやむやにしてしまって、強制を認めたんだか、
謝ったんだか、何の事実を認めたのか、どの部分を謝ったのか、うやむ
やにしたような形で、最悪ですよ。

2007年に閣議決定したんであれば、河野談話を僕は全否定はしないけれ
ども、内容をきちんと明確に確定して、韓国の言い分を聞いてね、証拠
のあるなしを日韓でオープンでやりあったらいいじゃないですか。

とことん腹の中にたまっているものを出し合って主張をぶつけ合わない
と、双方の関係がレベルの高いところにいきませんよ。

Q 日ごろ外交問題は慎重に発言するが、この問題は、どうしてここま
で突っ込んで発言するのか

橋下氏 そりゃやっぱり、韓国大統領の現状維持の外交の大原則を踏み
外したところがある。野田首相との間で、慰安府の問題、首脳会談の間
でどういう議論になったか、僕は知りませんけども、そりゃやっぱり、
日本も1965年の日韓基本条約で解決済みというだけじゃ、やっぱりダメ。

裁判所の形式論理的な判断の下し方であって、従軍慰安婦について、ど
こが問題で、強制連行の事実があったのかどうなのか、いまの日本政府
の立場はこうで、じゃあ証拠の有無についてきちんとやりましょうよと
か、そういうコミュニケーションがあったのかどうなのか、僕はわかり
ませんけども、僕は韓国の大統領も野田首相もね、きちんとコミュニケ
ーションとらずに、どんどんエスカレートしていく。

だけど、そんな中にあったとしても、やっぱり領土問題について現状維
持を壊すのは韓国にも非があると思うし、いま応酬合戦になっています
けれどもね、やったところで実益ないわけですから、早くこの部分は収
束を図って、でも、いうべきこととやるべきことはしっかりやらなきゃ
いけないけれども、でも、そのあとにね、慰安婦問題、93年の河野談話
と2007年の閣議決定の整合性と、慰安婦の強制連行の事実の有無はね、
しっかりやらないといけない。

ここにエネルギーをさかないといけないと思っている。本来は大阪市長
の立場で言うべきではないけど、現状維持を韓国サイドの方が崩してき
た。大統領が竹島に、これは不法上陸ですよ、わが日本国の立場からす
れば、何で訪問なんて言葉を使うのかわかりませんけれども、わが日本
国の立場からすれば不法上陸、そうなれば根っ子の部分については一政
治家としてしっかり発言しないといけないと思っている。

しかし、隣国同士なので、早く事態の収束を図って、それから一番の根っ
子の部分、慰安婦の問題が、両国の国民の心の中にくすぶっていること
は間違いないから、この部分についてね、どうくすぶりを治めていくか
といえば、やっぱり腹に入っているモノを表に出して、何が問題で、こ
の問題についてはどうなんだというところをはっきりと明らかに、あい
まいにせずに決着すべきだと思う。それが日韓関係をレベルの高いもの
にすると確信している。(了)

……李明博大統領の暴発をきっかけに、時代にいい風が吹いてきたよう
にもちょっと感じています。

http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/2812337/




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 2)昨日の橋下氏の慰安婦発言に少し補足します 阿比留瑠比
2012.08.25 Saturday name : kajikablog

きょうは昨日のエントリの続きです。慰安婦問題をめぐる大阪市の橋下
徹市長の言葉の中で、もう少し説明を加えた方がいいと感じたキーワー
ドを、手元にある現代史家、秦郁彦氏と西岡力氏の著書から引用して訪
問者の皆さんの参考にしてもらいたいと思います。まあ、知っている人
はもともと知っているという話ばかりですが、頭の整理にもなるので。

《国家補償派の理論的支柱となってきた吉見義明中央大教授の場合を見
ると、最初期には「軍関与は明々白々」(92年1月11日付朝日)「関与のレ
ベルを超え、(国の)責任は免れない」(92年2月7日付朝日)と控え目だっ
た。

この段階では募集時の強制連行が焦点になっていたのだが、唯一の日本
側証人である吉田清治の慰安婦狩りが虚構らしいとわかったので、「強
制連行というと人狩りの場合しか想定しない日本人が多いが、これは狭
義の強制連行であり、詐欺などを含む広義の強制連行の問題をも深刻に
考えてしかるべき」(92年11月発行『従軍慰安婦資料集』序文)と言い出
す。

ところが、朝鮮半島で「詐欺など」の手法で女性を連行したのは、元慰
安婦の証言によっても、ほとんど朝鮮人のブローカーだったことが知れ
てきたので焦点を移し、「多くは官憲が直接手を下したものではないが
……国家に責任がないということにはならない」とか、(中略)強弁する
ようになる。

それでも「強制連行」説をあきらめたわけではないらしく、96年5月20日
のETV特集では「日本政府が資料を隠しているからだ」と発言したので、
「具体的に思い当たる資料があるのか」と本人に聞いてみると、「そう
ではない」との答えだった。》(秦氏『現代史の争点』、文藝春秋、1998
年5月発行)

→安倍内閣のころ、安倍首相が「狭義の強制連行はなかった」と語った
ことについて朝日の記者が「狭義の強制連行の意味がわからない」とか
みついたことがありました。

私は、それは朝日がやたらめったらと重用し、朝日の主張の根拠として
きた吉見氏が言い出した言葉なのに、そんなことも知らずに質問してい
るのかとあきれたのを覚えています。安倍氏としては、わざわざ左派用
語を使うことで皮肉を込めて反論したのに、無知で不勉強な相手には通
用しなかったというわけです。

《では吉田清治が「昭和18・19年の2年間で千人以上」(『赤旗』1992・1
・26)と語り、「吉田さんらが連行した女性は少なくみても950人」(朝日
新聞『窓』92・1・23夕刊)と報じたような、文字どおりの強制連行は本
当にあったのだろうか。

私は78歳で健在の吉田に連絡して「裏付けをとりたいので済州島の慰安
婦狩に同行した部下の誰かを紹介して欲しい」と頼んだが、彼は「本を
書くとき2、3人に会って記憶を整理した」ことは認めたものの「あちこ
ちから聞かれるが、絶対に教えられない」と拒絶した。

そうなると現地へ行ってみるしかない。日付と場所が特定しているのは、
済州島の例しかないからだ。

結果的に出かけただけの成果は色々とあったが、細部は省略して1989年
に吉田著が韓国語訳されたとき、『済州新聞』の許栄善記者が署名入り
で書いた紹介記事(1989・8・14付)を入手したので、その一部を次に転載
する。(中略、吉田著の概要を紹介)

しかしこの本に記述されている城山浦の貝ボタン工場で15--16人を強制
徴発したり、法環里などあちこちの村で行われた慰安婦狩りの話を、裏
づけ証言する人はほとんどいない。

島民たちは「でたらめだ」と一蹴し、この著述の信ぴょう性に対して強く疑問を投げかけている。

城山里の住民のチョン・オク・タン(85歳の女性)は「250余の家しかないこの村で、15人も徴用したとすれば大事件であるが、当時はそんな事実はなかった」と語った。

郷土史家の金奉玉(キム・ポン・オク)氏は「1983年に日本語版が出てから、何年かの間追跡調査した結果、事実でないことを発見した。こ

の本は日本人の悪徳ぶりを示す軽薄な商魂の産物と思われる」と憤慨している。》(秦氏『昭和史の謎を追う・下』、文藝春秋、1993年3月発行)

→私も以前、何度もこの吉田氏に取材を申し込もうと試みましたが、吉田氏は電話口に出てくることさえありませんでした。産経の取材は徹底的に避けていたようです。また、済州島出身の呉善花さんも以前、「済州島で慰安婦狩りなんて話は聞いたことがない」と語っていました。

《1992年7月31日、韓国政府は「日帝下の軍隊慰安婦実態調査中間報告書」
(211ページ)を発表したが、内容の大部分は吉田清治証言など日本側の既
公表情報で、独自調査による新事実はほとんどなかった。

報告書は、募集が「詐術あるいは威圧的雰囲気による方法」で行われたことを強調しているが、韓国人用の慰安所が存在したこと、慰安婦を雇った業者に朝鮮人のいたことも認めている。》(同)

→結局、李明博大統領をはじめ日本に激高してみせている韓国人たちは、こうした自国の報告書の内容もろくに知らないか、意図的に無視しているのでしょうね。

また、韓国は外国だからそういうことも当然あるだろうと思いますが、日本国内に外国勢力をそそのかし、あおり立てる人たちがけっこういるのが気が滅入ります。

《金学順氏は訴状では、貧しさのため40円で朝鮮人養父にキーセンとして売られ踊りなどを仕込まれた後養父とともに「北支」の日本軍駐屯地に連れていかれたとしているのに、同書(韓国挺身隊問題対策協議会・挺身隊研究会編『証言集?強制で連れていかれた朝鮮人軍慰安婦たち』)では養父に連れられ北京に行き市内の食堂で昼食を取っている時に日本軍将校に襲われ連行されたと語っている。》(西岡氏『コリア・タブーを解く』、亜紀書房、1997年2月発行)

→まるで鳩山由紀夫元首相のように発言内容がブレています。

こういう人に本当に証言能力があるのかと疑問がわきますね。

この金氏を「この人が慰安婦です」とNHKに連れてきてニュースに仕立てたのが現在の社民党党首、福島瑞穂弁護士なわけで、吉田氏の事例もそうですが、結局は韓国側もバカだけど、一番悪いのは日本人だという結論になります。悲しい限りです。

きょうは疲れたのでここまでとしますが、この問題は引き続き、取り上げていきます。今の状況は、事実関係を広めるチャンスだと思います。

http://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/2813053/



 4)当メルマガ2707号の「橋下氏「河野談話が元凶」発言ほぼ全文:
阿比留瑠比」を読んで思った。橋下大阪市長はさすが弁護士出身らしく
問題のポイントを明快に指摘していた。ところが赤旗その他の記者たち
の質問が通一片かつ大雑把で、橋下氏に教えられるような不勉強ぶりが
気になった。

参考までに、河野談話と安倍内閣の閣議決定の内容を読むためのURLを掲
出しておく。

★慰安婦関係調査結果発表に関する河野内閣官房長官談話 平成5年8月4

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/taisen/kono.html


★衆議院議員辻元清美君提出安倍首相の「慰安婦」問題への認識に関す
る質問に対する答弁書 平成7年3月16日
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b166110.htm


また、石原都知事からも「河野のバカが日韓関係ダメに」と批判されているが、その河野洋平氏は近頃は某テレビの時評番組に顔をだしているようだ。本人からもこの際一言あってしかるべきだろう。

                        (品川 阿生居士)