「頂門の一針」 反原発抗議デモですが、在日中国人が多く参加しているようです
わたなべ りやうじらうのメイル・マガジン「頂門の一針」 2688号
2012(平成24)年8月6日(月)
政局緊迫、消費税3党合意が風前の灯:杉浦正章
Tシャツ型柔道着の提案:馬場伯明
サッカーを通じての経験論:前田正晶
谷開来の裁判は7日から:宮崎正弘
インド直伝のカレーは:渡部亮次郎
話 の 福 袋
反 響
身 辺 雑 記
第2688号
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政局緊迫、消費税3党合意が風前の灯
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杉浦 正章
政界名物のチキンゲームの様相だ。首相・野田佳彦と自民党総裁・谷垣禎一が互いの車に向かって一直線に走行している。激突を回避する道はただ一つ。野田が解散の確約をするかどうかだ。
しかし永田町に流れる選挙情勢調査は解散イコール民主党の“集団自殺”だ。それでも野田が消費増税法案成立に本当に政治生命をかけ、解散を確約するのか。また内閣不信任案が成立し得るのか。その場合、解散か、それとも内閣総辞職のウルトラCか。事態は緊迫だ。
ここは両者が得意の極秘会談か、電話による極秘会談での打開が不可欠だ。おそらく何らかの接触を試みているいるに違いない。
「なめたらいかん」と自民党の幹事長代行・田野瀬良太郎が激怒して開き直るのももっともだ。5日のNHK討論では民主党幹事長代行・樽床伸二が、事態の深刻さを理解しているのかいないのか終始ニヤニヤ笑いながら、消費増税法案の早期採決を全否定。
首相・野田佳彦が10日の採決を指示したことも「マスコミが言っているだけで指示は受けていない」とこれまた否定。あくまで消費増税法案を赤字国債、定数是正の2法案と絡める方針を明らかにしたのだ。明らかに民主党執行部は幹事長・輿石東以下、解散回避で凝り固まったように見える。
これでは首相・野田佳彦が5日「輿石幹事長と、柔軟性を持って対応しようということで認識が一致した」と述べても、自民党が信用するはずはない。輿石は消費税より解散回避を選択しているように見えるのだ。
野田が執行部を押さえられないという事態がまた発生しているのだ。
輿石は、ロシア帝国崩壊の一因をつくった怪僧ラスプーチンのように陰謀をめぐらせている。何が何でも野田が解散できないような環境を作ろうとしているのだ。
ここまで政局が緊迫した以上、小細工は利かないのだがそれを理解しようとしないのだ。したがって自民党サイドの不信感は頂点に達しつつある。輿石を野田が6日中にも完全に押さえ込まない限り、消費増税法案は廃案の瀬戸際にあるように見える。
なぜ執拗なまでに輿石が解散回避にこだわるのかだが、それには最近行われた選挙情勢調査の結果がある。新聞の調査も自民党の調査も民主党大敗と出ているのだ。永田町に流れる新聞の選挙予想調査では民主党は現在の250議席から103議席か75議席にまで転落しかねない。
一方自民党は200議席を上回り、別の調査では単独過半数もあり得るという。先に山口知事選の際に筆者が分析したとおりに、3年前に民主党に流れた浮動票は、すべてが維新の会など第3極に流れそうな気配なのだ。
野田は、ちょうど解散を前にした当時の首相・麻生太郎のような状況に置かれたのだ。解散すれば政権を失うことが分かっているのだ。輿石は解散による民主党政権瓦解と消費増税法案をてんびんにかけているのだ。
こうして激突のコースに向かっているのだが、今後は、自民党が不信任案を提出すればこれを軸に展開する。先例により不信任案は人数の多い政党が提出したものを先に採決して、その後は一事不再議で採決されない。自民党が提出した場合には野党7党の不信任案は採決に到らない。
したがって自民党案に7党もなだれ込まざるを得まい。生活代表の小沢一郎もなりふり構っていられないところだろう。
問題は可決されるかどうかだが、民主党から15人以上が賛成しない限り、すべての野党が賛成しても可決されない。したがって例によって離党予備軍の鳩山由紀夫一派が賛成するかどうかにかかっている。
また棄権が多く出ても可決される。衆院における消費増税法案採決で反対または欠席しながら党にとどまった民主党衆院議員は32人おり、この動向が鍵となる。
今のところ不信任案否決説が有力だが、民主党内増税反対勢力は結果的に自民党案でも消費増税法案阻止が可能となればなだれ込む可能性が否定出来ない。
否決の場合、自民党は法的拘束力がないが問責決議で勝負することになる。また、ぎりぎりの奇策がないわけではない。
消費増税法案は衆院から参院に送付後60日が過ぎた場合、つまり今月 25日以降は参院の採決がなくとも、衆院の3分の2以上の賛成で再可決が可能となる。自公が賛成に回れば成立可能だが、まだ五里霧中だ。
こうした中で焦点は野田と自民党総裁・谷垣禎一とのパイプが生きているかどうかだ。いまのところ自民党は今国会9月8日までの解散確約を要求している。
今後の展開予想は、自民党の言うとおりに解散すれば、野田は確定的となった再選の可能性を打ち消すことになる。半減以下に議席数を激減させた党首を再選させることはまず困難だからだ。不信任案が可決された場合には解散か総辞職を迫られることになる。
野田はまず解散を選ぶとみられるが、ここで永田町でささやかれ始めたのが、野田は解散を選ばず内閣総辞職を選ぶのではないかという説である。
内閣総辞職をして、副総理・岡田克也か前原誠司を首班に選出、イメージを刷新した上で通常国会冒頭あたりに解散・総選挙を打つというのだ。
身を挺して党を救うという最後の手段である。しかし、その場合野田が「政治生命をかける」と言った消費増税法案は宙に浮きかねない。何でもあり政局だから可能性は全否定できない。
このように野田の選択肢は極めて狭められてきている。ここで重要なのは消費増税法案を成立させること自体は歴史に残る快挙であり、野田は現段階でそれ以上を望むべきではあるまい。
野田は早急に谷垣と党首会談を公式または非公式に開いて、今国会か秋の臨時国会冒頭かのいずれかの時点での解散を確約するしか事態打開の道は開けまい。
谷垣も消費増税法案を潰せば“希代の悪役”として歴史に名をとどめることになることを知り、妥協に動くべきだ。 (政治評論家)
<与野党攻防大詰め 法案断念か解散確約か
野田佳彦首相は社会保障・税一体改革関連法案について、自民党の要求通り8日の参院採決に柔軟姿勢をみせたが、自民党は衆院解散・総選挙の確約を迫り、7日にも内閣不信任決議案と首相問責決議案を同時提出する方針だ。
今国会での法案成立断念か、法案成立と引き換えの解散確約か。週明けの国会は激しい与野党攻防が展開される。(水内茂幸)
「首相に谷垣禎一総裁の心を解かす熱意と覚悟と誠意がないといけない」
自民党の田野瀬良太郎幹事長代行は5日のNHK番組でこう指摘した。
自民党内では「衆院解散の確約がない限り、不信任と問責を出す」(首脳)との主戦論が強いためだ。
首相が採決日程でどれだけ譲歩しても解散の確約がない場合、不信任・問責両案の同時提出は避けられそうもない。
◆不信任否決の公算
「国民の生活が第一」など野党7党は7日にも内閣不信任案を提出する方針を固めており、自民党も首相側から前向きな回答がない限り、同日中に不信任案と問責決議案を独自で提出する。
この場合、自民党案だけ採決される見通しだが、「生活」幹部は5日、都内で記者団に対し、「理由はどうであれ大局的には同調することになるのではないか」と述べた。
不信任案は8日にも衆院本会議で採決されるが、可決には野党に加え与党からも15人以上の賛成者が必要となる。一体改革法案の衆院採決で反対・欠席しながら党にとどまった民主党衆院議員は32人。
だが、鳩山由紀夫元首相らは早期の総選挙を避けるため反対する見込みで、不信任案は否決される公算が大きい。
◆公明の同調に自信
自民党が衆院解散を迫る最大の武器に据えるのが、問責決議案の採決だ。
公明党は「3党合意の順守が必要」(山口那津男代表)と自重を求めているが、民主、公明両党だけでは参院の過半数に届かない。自民党幹部は「公明党も同調するだろう」と自信をのぞかせる。
首相が自民党側への回答を渋り、問責案の採決が24日まで行われなかった場合、一体改革法案は憲法59条第4項による「みなし否決」による成否が焦点となる。
衆院から送付後60日が過ぎ、25日以降は参院の採決がなくとも、衆院の3分の2以上の賛成で再可決が可能となるからだ。
ただし、与党を組む民主、国民新両党に公明党を加えても、3分の2以上となる319議席には届かない。
首相が「政治生命を懸ける」としてきた法案は廃案となる。首相は内閣総辞職か解散かの選択を迫られることになる。>
産経新聞 8月6日(月)7時55分配信
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Tシャツ型柔道着の提案
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馬場 伯明
ロンドン五輪の柔道競技が終了した。男子:金0銀2銅2女子:金1銀1銅1合計7個。1964年の東京五輪以来初めて男子は金メダル0となった。
柔道が国際競技になって久しい。フランスの柔道連盟登録人口は50万人、全日本柔道連盟登録人口20万人を凌駕する。柔道の規則も変貌した。
「講道館柔道試合審判規定」とは微妙に違う「国際柔道連盟試合審判規定」がある。そして、カラー柔道着(青白)の導入、ロンドン五輪で物議をかもしたビデオ審判員(ジュリー)制の導入などだ。さらに、2007年山下泰裕氏が世界柔道連盟理事に落選、日本人会長は夢のまた夢である。
日本の武道「柔道」から世界の競技「JUDO」になった。柔道(武道)の歴史は軽視され、礼儀と精神修養の要素の衰退が進行している。
その結果、世界の柔道界には「勝利至上主義」が蔓延しているようにみえる。無論、勝利は至上のものだ。しかし「(規則は形式!)勝てば何をやっていい」では困る。
姑息な手段が考案され使われる。本稿では、柔道の伝統的な形式美である柔道衣(以下、柔道着)について、以下、考えてみる。
柔道着の不適切な事例を記す。(1~4)は掴みにくくなり、(5~6)は上着の前がはだける。いずれも、正当な攻撃を妨害し、本来の柔道の技(わざ)をかけにくくするものだ。
(1)袖の大きさ(直径)を小さく、短くする。(2)厚手の固い生地を使う。(3)滑りやすい繊維配合や織り方とする。(4)襟に固い芯材を入れる。(5)上着の丈を短くする。(6)帯をゆるく締める、などだ。
競技は「組み手争い」で始まる。柔道の基本は組み合い技を出すことだ。
ところが、下手なボクサー同士のジャブや蜘蛛合戦のような場面もある。
有利に組むために「組まず・組ませず」が延々と続く。組めば「かけ逃げ」もどきが横行する。さらに、帯の締め方がゆるい。少しのもみ合いで柔道着の前がはだけてしまう。
(柔道着の帯を固く結び、柔道着の乱れ(はだけ)がなく立ち姿が美しい中村美里選手は北朝鮮の選手に帯を引っ張られ敗北した。残念である)。
「はだけ」に対し審判が競技を止め柔道着の直しを指示する。わずか5分間(~8分間)の試合で5~10回になることもある。一部の選手は疲労回復の時間稼ぎに悪用する。試合の緊張感が中断される。
本来の武道:柔道に立ち戻り、お互いに正しい組み手で堂々と一本勝負をするべきだ。上村春樹講道館長は「礼法を守り、正しく組んで、理にかなった技で『一本』を取ることを目指してほしい」と諭す。
しかし、今ではこれも空しく響いてしまう。世界柔道競技の現状は行き詰っているのではないか。そこで、私は、それを阻止・是正する「新しい柔道着」の採用を、あえて、提案する。次に概要を記す。
(1)柔道着を「甚平(じんべい)式」ではなく「Tシャツ式(orポロシャツ式)」とする。(2)生地は今と同じ、破れないよう補強する。(3)胃(水落ち)付近までのV字開口部を作る。(4)開口部に柔道用の襟を縫いつける(掴みやすくする)。(5)帯は滑らない材質と織り方にする。
この「新しい柔道着」の採用により、真っ当な「組み手争い」となり、前が「はだける」ことがなくなる。競技の中断が減り、競技の緊張感が持続する。実力と礼儀のある選手が美しく勝つであろう。
ところで、今の柔道着の構造と運用にもよるかもしれないが、柔道を見ていて面白くない大きな理由は、勝負が「一本」で決まらないことだ。
消極姿勢には「指導」が来る。「指導」2枚で「有効」。5分間辛抱すれば、技で相手を倒さなくても勝利となる。(素人の私には)面白くない。
「袖をしぼる」技って・・・何だ。「組まず・組ませず」。袖を掴もうとすれば掴ませまいとして、腰を曲げ後ろに引き、袖を掴んで引き下ろす。このような「技」は禁止(罰則付き)すべきであろう。
また、「帯を掴んで投げる」技が認められている。帯を持ち続けるのは禁止らしいが、帯を掴む行為自体を禁止(罰則付き)とすべきであろう。
帯と相撲(回し)を混同してもらっては困る。
伝統的な柔道着の形式美を捨て、「Tシャツ式柔道着」を、あえて、提案した。じつは、これは伝統的な柔道着により涵養されてきた武道精神の回復、つまり正しい柔道の実践とバーターの関係にある。
「Tシャツ式柔道着」採用により、「組まず・組ませず」、「はだける」、「袖しぼり」などの作為的な「技」もどきは大幅に減少し、本来の柔道の「技」の花が咲くであろう。
ただ、将来の懸念もある。新しい柔道着の定着後しばらくして、「昔の柔道選手の『(甚平式)柔道着』の立ち姿って美しかったねえ~」という声が各国でよみがえり、また元の柔道着に戻ってしまうかもしれない。
(了)
(追記)
柔道着以外でも、少し言いたいことがある。もちろん「私論!」である。
(1)女子の髪は短く切る。三つ編みや輪ゴムで纏めた選手がいる。格闘技である柔道競技では、ばらける。畳の上での「髪結い」ダメだ。
(2)女子70キロ級の多知本が、中国選手に「固め技」で負傷し敗退した。「かばう」という武道の「惻隠の情」は、とっくに、消失したのではないか。柔道の「競技」では「固め技」は禁止にすべきであろう。
(3)嫌な光景がある。柔道は礼に始まり礼に終わるものであろう。競技終了後相手に抱きつく(ハグする)選手がいる。失格とすべきだ。
畳を降りた後でするのが柔道の礼儀である。コーチの井上康生氏は3位決定戦の勝利の後、西山選手の肩をポンとたたき祝福した。清々しい態度であった。(2012/8/4千葉市在住)
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サッカーを通じての経験論
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前田 正晶
今回のオリンピックでは日本の男女サッカーがグループ・リーグを突破して、準決勝に勝ち上がっていったのは立派ことである。
特に男子の場合は前評判が誠に芳しくなく、就中、嘗ての英雄・釜本邦茂氏には「望み無しと」とまで言われた。だが、大方の予想に反して勝ち上がっただけではなく、これまでに4試合して無失点という立派な成績まで残した。
しかし、悲観論者であり弱気である当方は、男子の場合には勿論優勝して欲しいとは願っているが、三位に成れれば上出来だと思っている。それは準決勝戦を勝ち抜けないという意味になるのだが。
一方の女子は決勝戦まで行く可能性が高いと見ている。優勝できるかどうかはその相手がアメリカとなった場合に従来通りの「勝ってみせる」との平常心が維持できているか否かにかかってくるだろう。
何故そう予想するかと言えば、女子の場合は一度W杯を制覇して「勝つ事」を経験し、どのような精神状態を維持して試合に臨むかという心構えが出来ていると見えるからである。
この「勝ち方を知る」のは一試合や二試合大きな大会で勝ったくらいでは、全員が体得できるような安易な事ではない。しかも、経験上も言えるのだが、それは書き物に出来るような性質ではないのである。
女子代表はW杯以後に公式・非公式の試合で何度か難しい局面を切り抜け
て「勝って見せてくれた」ことがあった。そういう場合をマスコミは「粘り強い」の「諦めない」と戯言で褒め称える。失礼千万である。
「勝てる」との揺るぎない心が出来ているのだ。
彼女たちはあのW杯決勝戦のような絶対不利と見られた修羅場を、最後に最後に沢と宮間の間の目と表情だけの瞬間の打ち合わせてCKから離れ業のシュートで同点にして見せてくれた。その「やってみせる」と確信していた精神力と集中力こそが、「勝ち方を知っている」次元に達したことの証明である。
この勝ち方を知っている強みは、他から窺い知るか解るものではない。
言うなれば「平常心」、「何とかしてみせるとの経験に裏打ちされた自信」、「全員の心が見えないところで通じ合っていること」、「相互の信頼感」を全員が備えている事だ。
勿論、マスコミ好みの猛練習も必要ではあろうが、あれほど長期間ともに暮らし遠征もしていればお互いに「合わせる事」が出来ていると思う。
そこで男子である。誰かが言っていたが、試合毎に誰かの技術が一つ上の段階に上がっていくのが解るほど進歩している。疾風迅雷の永井などはJリーグで試合にもろくに出られない永井から見れば、周囲が巧みに彼を活かして長足の進歩を遂げさせたと見る。
しかし、後難を怖れずに言えば「彼らは未だ(世界的な)大きな大会で勝った経験がなく、現時点では「勝ち方の習得中か、見習い中」なのではないか。未だ確固たる勝ち方が身に付いている次元には達していないと見る。
4日の対エジプト戦では切り札の永井を負傷で欠いていた後暫くの間は別のティームのようになってしまった。しかし、人数が減ったエジプトの攻め方が見えてきたら、2点追加できた。これすなわち「勝ち方の習得」である。
申し上げたい事は、これからも彼らは「どうしたら勝てるか」を心身共に把握して強くなっていくだろうが、今日明日の成果が出るのはこのオ
リンピック期間中でないのではないかと危惧する次第だ。
換言すれば「経験していなかった事を実現させるのは容易い事ではない」のである。
この「勝ち方論」を民主党政権に当て嵌めれば、野田総理以下勝った経験がなく(言うまでもないが、勝負ではなく国を国民が満足するような形で統治した経験がないにも拘わらずである)、現在の世界中の誰もが経験した事がない困難な時期に政権を担ったのでは、ロクなことがでいないのは当然である。
しかし、彼らが何かを経験を通じて学んでくれるのを待っていられる状態ではない。当に「待ったなし」なのに、採決を何時にするの、あの法案をどうするのと枝葉末節で右往左往しているだけだ。野田総理はもう一度澤穂希さんを呼んで「勝ち方」の手解きでもして貰ったら如何か。
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谷開来の裁判は7日から
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成24(2012)年8月6日(月曜日)
通巻第3715号 (前日発行)
谷開来の裁判は7日から安徽省合肥で開始されるが
ヘイウッドの遺族と英国大使館員の傍聴が許可される模様
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谷開来(薄煕来・前重慶市書記夫人)が英国人ヘイウッドを毒殺したのは、2011年11月14日。重慶副市長兼公安局長の王立軍が亡命未遂事件をおこさなかったら、この殺人が表沙汰になることはなかった。
判決は既に決まっている。死刑、ただし執行猶予付き。つまり無期懲役。
江青夫人と同じある。
谷開来夫人は薄煕来家の執事とともに裁かれる予定で、安徽省の弁護士もつくが、起訴状さえ公開されておらず、しかも裁判は2日間で閉廷の手はずとウォールストリートジャーナルが報じている(5日)。
薄煕来自身の「紀律違反」の裁判はまだ開廷時期も場所も明示されておらず、おそらく秋の党大会以後になるだろう。
広島ならびに周辺の読者の皆さんへ謹告
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ヒロシマの平和は本当か?
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陳腐な平和論は聞き飽きた。現実の国防、国を守る意義を聞こう!
8月6日 午後六時(会場午後五時)
リーガロイヤルホテル広島 四階ロイヤルホール
講師 田母神俊雄、日下公人
当日券 2300円
主宰 日本会議広島「日本の誇りセミナー実行委員会」
電話(082-831-6205)
◇◇◇
♪
(読者の声1)『正論』の今月号で『次の総理に誰がふさわしいか』の特集があります。
圧倒的に石原慎太郎、安倍晋三ですが、宮崎さんは「稲田朋美」さんをあげておられましたね。ほかに何人かが稲田さんを推薦し、和製サッチャー待望論となっています。
さてお尋ねしたいのは、それなら宮崎さんは石原、安倍の両氏には期待していないのですか?(TY子、杉並)
(宮崎正弘のコメント)やや短絡的なご質問ですが、複数の候補者から消去法でいくと、つぎの総理に一番ふさわしいのは稲田さんだろうと結論しただけのこと。
石原さんは、いまや80歳、新党結成も無理でしょう。小生は40年前の青嵐会のとき、中川一郎自決のあと、青嵐会を引き取るかたちで「石原派」と形成しながらも、結局自派閥さえ維持できなかった。
土壇場で身勝手に振る舞うのは彼の癖。ですから、その後はおつきあいもなく、久しぶりにあったのが村松剛さんの10年祭のときで、それからでも8年を経過しています。
数年ほど前、藤井厳喜さんが「石原内閣待望論」を編纂されたおり、小生にもコメントも求められましたが、冷ややかな論評と言われました。
結局、石原さんは三島コンプレックスから抜け出せないのですね。
安倍さんは再登板の可能性なきにしも非ずだけど、最初の宰相として登場の時に冷静に言ったように「期待値が高いと失望は深い(山が高いと谷底は深い)」とシニカルに批判しました。山口県の後援会幹部がいみじくも言ったように「われわれは公家を選んだわけではない」。
安倍さんが本物の政治家として大成するか、どうかは、やはり今後にかかっているでしょう。
「頂門の一針」主宰者渡部亮次郎より。
安倍は腸が短いという先天的身体欠陥があって、首相の激務に耐えられないことを秘匿している。
♪
(読者の声2)毎週金曜日の首相官邸前での反原発抗議デモですが、在日中国人が多く参加しているようです。これは北京の司令によるものと考えられるわけですが、日本を核武装させないのが、中国の利益です。
こんな日本人の「自発的」なデモにも紛れ込んでくるのですかね。
(GH生、さいたま市)
(宮崎正弘のコメント)明らかに工作員と思われる中国人がデモに多数混入しているそうです(『テーミス』、8月号)。
おくやみ ▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼ 訃報
奈須田敬氏(軍事評論家、月刊『ざっくばらん』主宰)
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筆者の留守中でしたが、軍事評論家で「憂国忌」の発起人でもあり、『我が友 三島由紀夫』の作者でもあった奈須田敬氏が亡くなった。91歳。天に召された。
詳細は『週刊新潮』の記事で紹介されたので、あるいはお読みになった読者も多いだろうから、簡単に交友録を綴ります。
奈須田さんは、田久保忠衛さんともっとも親しかった。月刊『ざっくばらん』は相当の人々が講読しており、むろん小生も半世紀にわたり講読し、さらに読んでから、これを韓国の池東旭さんに毎月送ってきた。
最初に会ったのは昭和42年か、43年だった。「村松さんのところへ来た帰りでね」と、小生等が借りていた早稲田の、薄汚れて、狭いマンションの一室(日本学生新聞編集部)に立ち寄られ、保守思想、安全保障など小一時間喋っただろうか、帰りに「貧者の一灯」と言ってカンパをおいて行かれた。いまのお金に直すと3万円ほどで、たちまち活動家諸氏の昼飯に化けた記憶がある。
当時、村松剛さんは高田老松町に住んでいて、小生等のオフィスから5分で行けたので、よく遊びに行った。ある日の午前中に行くと「君たち日本酒にするか、ビールにするか」と言われて、「いや、ちょうど原稿を書き終えたのでね」と釈明気味でしたが。
さて奈須田さんはお酒が強くなかった(酒屋の息子なのに)、だから村松さんとは、どういう会話だったのだろう?
『ざっくばらん』の頂門の一針的な寸評は、永田町でも広く読まれていて、議員会館でもよく話題になっていた。冥福を祈ります。合掌。