★中国、尖閣問題で「日本と一戦も辞さない」 ロシア政治経済ジャーナル
<いいか、もう誰も信じるな・・・>↓
◆【世界一わかりやすいアメリカ没落の真実】(北野幸伯著)
【完全無料】ダウンロードは↓
http://mailzou.com/get.php?R=48689&M=22753
ロシア政治経済ジャーナル No.8592012/7/16
★中国、尖閣問題で「日本と一戦も辞さない」
全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!
北野です。
(●究極の親日国家ブータンを助けたい?
詳細は、【おたよりコーナー】で!)
前号は、
<ついに【読売新聞】も【日中戦争】の可能性を語り始めた>でした。
今回はつづきになりますので、まだ読んでいない方は、まず
前号をご一読ください。↓
http://archive.mag2.com/0000012950/20120713165920000.html
▼尖閣問題で「日本と一戦も辞さない」!
石原都知事が「尖閣諸島を購入する」ために動いている。
この動きにびっくりした政府が、「国有化します」といいはじめた。
中国は、これらの動きを「挑発」と見て、あちらの世論も加熱しは
じめています。
↓
<尖閣問題で中国「日本と一戦も辞さない」
産経新聞 7月13日(金)7時55分配信
中国国土資源省国家海洋局が所管し、海洋権益における法執行をになう海監総隊の孫書賢副総隊長が、「もし日本が釣魚島(沖縄県・尖閣諸島の中国名)問題で挑発し続けるなら、
一戦も辞さない」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
と発言したと、台湾の有力紙、聯合報などが中国海南省海口発として12日の電子版で報じた。
「2012海峡両岸南海問題学術会」の席で孫氏が11日に語ったという。>
これは、タダの「脅し」ではありません。
実際中国は領土問題を抱えるベトナムやフィリピンと衝突を繰り返しています。
だから、中国は「尖閣」を奪うために、武力行使することもバリバリあると思っておいたほうがいい。
共産党機関紙の「人民日報」も日本に警告しています。
↓
<人民日報「日本の政治家に覚悟あるか」 尖閣で武力行使示唆
産経新聞 7月14日(土)7時55分配信
【北京=川越一】中国共産党機関紙、人民日報は13日付のコラムで、日本政府の国有化方針など沖縄・尖閣諸島(中国名・釣魚島)をめぐる日本の行動を非難し、
武力衝突の可能性をちらつかせて挑発した。>
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<同紙は、2010年の中国漁船衝突事件で中国人船長が拘束された一件や、離島の命名や購入計画、視察や周辺海域での釣りなどを列挙して「茶番」と呼び、「短絡的な戦略だ。(中国を)挑発することで自分に陶酔している」と断じた。
そして、「国と国との関係は子供の遊びではない」として、「(挑発が)度を越せば、釣魚島問題を制御できなくなる危険性がある」
と強調。
「日本の政治家たちはその覚悟があるのか」と詰め寄った。>
(同上)
↑
中国漁船がぶつかってきて船長が拘束された事件も、むこうからみると「挑発」だそうです。
「釣魚島問題を制御できなくなる危険性がある」というのは、要するに
日本国が尖閣を「国有化」するようなことがあれば、「戦争になりますよ」と脅迫しているわけです。
これも脅しではないと見ておいたほうがいいです。
▼尖閣問題とは?
いい機会ですので、三つのことをしっかり復習しておきましょう。
1、尖閣問題とは?
2、なぜ中国は尖閣を狙うの?1(資源)
3、なぜ中国は尖閣を狙うの?2(軍事的理由)
そして、
4、日本はどうすればいいの?
まず1から。
「隷属国家日本の岐路」から。
【転載ここから▼】
< 日本は日清戦争中の1895年から一貫して尖閣諸島を領有しています。
1919年、福建省恵安の漁民31人が遭難。
日本は救護活動を行いました。
これに対し中国長崎領事は、感謝状を出しています。
そこには、「日本帝国八重山郡尖閣列島」と記されていた。
つまり、中国政府は当時「尖閣諸島は日本領」と認めていたことになります。
一体いつから領土問題に発展したのでしょうか?
これは1971年に、地下資源の可能性が確認された後。
(●北野註 確認されたのは1968年、中国・台湾が領有権を主張しはじめたのが1971年)
中国発行の社会科地図を見ると、資源が確認される1970年、日中の国境線は尖閣諸島と中国の間に引いてあった。
ところが、1971年以降発行の地図では、中国は尖閣諸島を自国領に書きかえてしまいました。
はっきりいえば、中国の主張は泥棒レベルなのです。>
【転載ここまで▲】
めちゃくちゃっすね、中国。
日本政府の立場は、「日中間に領土問題は存在しない」というものです。
つまり、「尖閣諸島が日本領であることは、あまりにも明白なので、領土問題なんてない!」といってるわけです。
まったく正論でしょう。
なんといっても、中国は1895~1971年まで全然問題にしてこなかったのですから。
▼なぜ中国は尖閣を狙うの?1(資源)
次に、中国が尖閣を狙う理由をみていきます。
一つ目の理由は「資源」。
【転載ここから▼】
< とはいえ、中国が他国を侵略する「動機が理解できない」という人もいるでしょう。
最大の理由は資源、主に石油・ガスを確保すること。
中国は1978年から現在にいたるまで、年平均9.5%の成長をつづけています。
そして、エネルギー消費量が、ものすごいスピードで増加している。
中国の石油消費量は、1999年の日量430万バレルから20年には1040万バレルまでに2.5倍(!)増加。
それまで年平均4.3%(!)のスピードで増えつづけていきます。
それでも、世界にたっぷり石油があれば問題ありません。
ところが、多くの専門家は「2040年頃から枯渇しはじめるだろう」と予測している。
(●北野註
最近は、「オイルシェール」「シェールガス」革命で、まだまだ枯渇しないだろうとの見方が有力になってきている。)
中国政府は、南シナ海に1300億バレル(世界総埋蔵量の10%以上)の石油があるとみています。
そして、中国、台湾、フィリピン、ブルネイ、ベトナム、マレーシアが同地域南沙諸島の一部あるいは全体の領有を宣言している。
中国は1992年に、西沙・南沙諸島周辺の海底資源領有権を公式に宣言。
南シナ海全体を支配し、資源を独り占めする機会を虎視眈々と狙っているのです。
というわけで、中国は尖閣諸島周辺と東シナ海の資源を狙って侵略してくる可能性がある。
これは問題の歴史を見れば明らかです。>
【転載ここまで▲】
日本は、「ABCD包囲網」で石油が入らなくなり、戦争に突入していきました。
「資源の確保」は、いまだにどの国にとっても大問題なのです。
アメリカがイランを打倒し、傀儡政権樹立に成功したとしましょう。
すると、アメリカは、中東→ 中国の原油の流れをいつでもストップできる状態を作り出すことができます。
だから中国は、陸続きで隣国の資源大国ロシア・カザフスタンなどに接近している。
また、資源が豊富な南シナ海の単独支配を目指しているのです。
そして、東シナ海もまたターゲットになっています。
▼なぜ中国は尖閣を狙うの?2(軍事的理由)
次に軍事的理由を見てみましょう。
【転載ここから▼】
< 中国が、南シナ海・東シナ海確保を狙っているのは、資源だけが理由ではありません。
二つの海は、軍事的にも非常に重要なのです。
ちょっと地図を見てみましょう。
黄海を見ると、アメリカの同盟国韓国がいる。
東シナ海にも、同じく日本そして台湾がいる。
南シナ海にはフィリピンがいる。
このように、中国から海を見ると、親米勢力に包囲されています。
好調な経済を牽引しているのも、上海や広東省など沿岸部。周りを見ると、日本と台湾があり、米軍がいる。
さらに中国への石油は、主に中東からインド洋・南シナ海を通って入ってくる。
ここを封鎖されたら?
(これは石油の90%を中東に依存する日本にとっても重大問題。)
中国は「平和ボケ」日本とは違い、国防を切実に考えています。
東シナ海・南シナ海を支配することは、経済的・軍事的に最重要課題。
つまり、中国はこれからも機会を見つけ、勢力拡大を図る可能性が非常に高い。
これを日本サイドから見ると、「中国が尖閣諸島と東シナ海の日本領海を侵略する可能性は高い」となります。>
【転載ここまで▲】
中国の立場から見ると、「いかにアメリカの中国包囲網を突破するか」が課題なのですね。
▼日本はどうすればいいの?
「隷属国家日本の岐路」(→ http://tinyurl.com/6zcszc )
は2008年の本ですが、現状を予測して、対応策も書いてあります。
【転載ここから▼】
<このように、日本の脅威は現在中国ただ一国。
日本の安全保障政策・外交の最重要課題は、「中国の脅威にどう対応するか」という一点につきるのです。
ではどうすればいいのでしょうか?
外交の優先順位は1、アメリカ 2、ロシア・インド 3、中国となります。
説明します。
まず1のアメリカから。
日本は戦後60年、平和な時代を謳歌してきました。「平和憲法のおかげ」と信じている人がいます。
しかし、これは平和憲法のおかげではありません。
「日本が平和を希求していれば誰も攻めてこない」という論理が正しいとします。
そうであれば、スペインのインカ帝国侵略、アメリカのハワイ侵略、中国のチベット侵略などは起こらなかったでしょう。
しかし、歴史を見れば、悪どい強国が平和な民族を征服した例が数えきれないほどあります。
平和憲法が理由でないとすれば、なぜ日本は平和だったのでしょうか?
これはいうまでもなく日米安保のおかげ。
既に、軍事費で圧倒的世界2位の中国ですが、天敵が一国だけいます。
それがアメリカ。
中国の行動パターンを見ると、ベトナムでもフィリピンでも、アメリカが撤退した隙をついてコソ泥のように侵略している。
つまり、中国が「日本に無礼なことをすれば、アメリカは黙っていない」と信じている間、日本は安全なのです。
具体的にはどうするのか?
アメリカには、中国を脅威と認識している政治家や学者さんがたくさんいます。
彼らに金をばらまいて、「アメリカ最大の脅威は中国。日米安保を堅持することがアメリカの国益である」という世論を盛り上げてもらう。
具体的には、テレビで語ってもらう、雑誌に寄稿してもらう、政治家に働きかけてもらう。
そして、例えば中国船が尖閣列島を調査しているような場合、有力政治家に一言、「日中で有事があれば、アメリカは黙っていない」と声明を出してもらう。
また、東シナ海・尖閣周辺のガス田・油田を日米共同開発するのも一つの手です。
51%をアメリカに持たせておけば、米軍がガス田・油田周辺を警護するいい口実になる。
そして、中国も手出しできなくなるでしょう。
平和憲法のおかげで日本は平和というのは迷信。
ところで、「日米安保のおかげで日本は平和」というのも一つの信仰なのです。
なぜかというと、日本が危機に陥ったとき、アメリカが動いてくれる保証はどこにもない。
しかし重要なのは、中国・ロシア・北朝鮮が「アメリカがバックにいるから、日本には手出しできないな~」と信じていること。
日本は、アメリカの有力者をドンドン味方につけるべきで、これに金を惜しむべきではありません。
金をバラマクというと、なんだか悪人のようですが、もちろん合法的な手段でやります。
これはイスラエルも中国もその他の国々もやっている。
イスラエルは非常にうまくやっていて、陰謀論者は「ユダヤがアメリカ政界を牛耳っている」と非難している。
しかし、これは陰謀ではなく一般的な言葉で「ロビー活動」といいます。
2、ロシア、インド
現在は、一極主義と多極主義が戦っている時代です。
一極主義というのは、いうまでもなくアメリカによる一極支配。
これを支持しているのが、日本、イスラエル、イギリス、東欧等。
多極主義の中心は中国。
そしてロシア、イラン、北朝鮮、ベネズエラ、ボリビア、キューバなどがいる。
しかし、いつの時代も大部分は「勝つ方につこう」という日和見主義国。
一極と多極の間を行ったり来たりしているのは、西欧諸国、中央
アジア、インド、パキスタン、中東産油国等々。
日本がしなければならないのは、日和見有力国と友好を深めていくこと。
今アメリカは、中東支配に動いています。
これには有事の際に、中東→中国の原油の流れをカットできる状態を作るという意味もある。
そして、アメリカは必死でインドを懐柔しています。
インドは05年に、中ロが主導する反米の砦上海協力機構(SCO)の準加盟国になっている。
インドを自分の側に引き戻すために、アメリカは核技術協力を約束したり、合同軍事演習を行ったりしています。
日本も、インドとの経済・軍事協力を深めていくことで、中印分断をサポートしていくべきなのです。
もう一国日和見重要国がロシア。
ロシアはそもそも日和見の代表格でした。
冷戦に負けたこの国は超反米で、反中だった。
なぜ反中かというと、ロシア極東の人口は700万人、中国東北3省には1億2000万。
「中国は将来極東を乗っ取るのではないか?」というのが、ロシアの懸念。
そして、「米中戦って共に滅べ」と願っていた。
ところが、アメリカは03年以降、旧ソ連諸国の革命を後押しし、さらにウクライナやグルジアをNATOに参加させるべく動いている。
ロシアはこれで、決定的に反米親中にシフトしました。
中ロを分断する。
これは中国の脅威を減じるにあたって決定的意味を持ちます。
中国の最新兵器は全てロシアからの輸入なのです。
(●北野註 中国はロシアの兵器をコピーし、パキスタンなどに販売していることからロシアは激怒。
ここ数年は最新兵器の対中輸出が激減している。)
そして、アメリカが中東を抑えれば、中国は陸続きのロシアから石油・ガスを買うしか道がなくなる。
中東、ロシア、中央アジアを抑えれば、中国は戦争をする燃料がなくなるということ。
【転載ここまで▲】
この後、本を出版した08年時点で有効だった「中ロ分断法」がつづくのですが、4年経ったいま、ほとんど意味がなくなっています。
新しい中ロ分断法を考える必要がありますね。
ちなみに「日米安保」ですが、いまだ対中国で効果的であること、2010年の「中国漁船衝突事件」で確認されています。
事件が起こったのは2010年9月7日。
この後、中国は次々と制裁を打ち出し、日本に圧力をかけてきました。
まさに「イケイケ状態」だったのです。
そして、日本は9月24日、中国の圧力に屈し、船長を釈放しました。
ところが、中国はまだおさまらず、「謝罪」と「賠償」を要求してきた。
しかし、9月も終わりに近づくと、中国の態度はトーンダウンしていきました。
何が理由だったのでしょうか?
理由は、アメリカがはっきりと日本の味方についたことです。
・スタインバーグ国務副長官
・クリントン国務長官
・ゲーツ国防長官
・マレン統合参謀本部議長
・オバマ大統領
などが、相次いで日本を支持する声明を出しました。
特にアメリカが「尖閣諸島は安保条約の適用対象」と宣言した効果は大きかった。
ごくごく最近のケースで、「中国はいまだアメリカに手出しできない」ことがわかっている。
だから、「日米安保の有効性」は、アメリカ嫌いの人にも認めてもらわないと困ります。
こうやって、外交で「中国が戦争しづらい状況をつくっていく」のも大事ですが、
やはり日本が軍事的に強くなることがもっとも強力な抑止力になります。
前号でも書きましたが、日本はアメリカとの関係を良好にたもちつつ
「軍事の自立」を急ぐ必要があるのです。
アメリカだって後何年もつかわかりませんよ。
というわけで、今回は「尖閣問題」についてでした。
ところで、中国の「倒幕パートナー」ロシアの大統領プーチン。
彼は、一体今何を考えているのでしょうか?
この超重要パーソンの脳内を知りたいかたは、いますぐこちらをご一読ください。
↓
【3刷決まりました!】
【アマゾン(社会・政治部門)1位!】
●「プーチン最後の聖戦」 (集英社インターナショナル)
(詳細は→ http://tinyurl.com/8y5mya3
)
↑
<プーチン本はいろいろ出ているが、これが独特で面白い。>
(立花隆 「週刊文春」2012年7月12日号)
★のびー@日本人さまからのおたより
北野さま
いつもありがとうございます。
ぼやきくっくりさんのブログで、
「ブータン「ワンデュ・ポダン・ゾン」火災に寄附(お見舞金)を」と呼びかけられています。
この火災のニュースのことは知りませんでした。。。
寄付の呼びかけは難しいですが、
ぼやきくっくりさんが、
昨年11月に国王ご夫妻が来日された時、まとめ的なエントリーをUPされていまして、
あらためて、その時の感動がよみがえりました。
多くの方に、あの国会演説を聴いてもらいたいですね。
また、よければご紹介頂けると幸いです。
-------------------
■【拡散】ブータン「ワンデュ・ポダン・ゾン」火災に寄附(お見
舞金)を
ぼやきくっくりさんのブログ 2012.06.29 Friday
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid1217.html
----------------------
拙ブログでも紹介させて頂きました。
●ブータン「ワンデュ・ポダン・ゾン」火災に寄附(お見舞金)を
http://ameblo.jp/nippon-no-hokori/entry-11301553994.html
失礼致しました。
★↓編集後記へ
●●北野のお薦め情報
・激安でパソコンを究めたい方は→ http://tinyurl.com/32vpges
(★ホリエモンさん、絶対推薦です)
・花粉症を直したい方は→ http://tinyurl.com/6jgqgxy
(★4年間完全保証つきです)
・視力を1.0まで回復させたい方は→ http://tinyurl.com/2v6hhvd
(★1353人の視力を回復させた実績があります)
・記憶力を劇的に向上させたい方は→ http://tinyurl.com/2by82zb
(★竹村健一先生大絶賛の方法です)
・糖尿病を薬に頼らず治したい方は→ http://tinyurl.com/65z3k8m
(★全額返金保証つき 実行して効果がなければ全額戻ってきます)
★編集後記
たまにはロシア語のバラードでも聴いてみませうか。
↓
http://www.youtube.com/watch?v=TM_sbfZMkV0
これは↓
http://www.youtube.com/watch?v=-i1ntODq8A0
RPEジャーナル
北野幸伯
○メールマガジン「ロシア政治経済ジャーナル」
発行者 北野 幸伯
◎ロシア政治経済ジャーナル
のバックナンバーはこちら
⇒ http://archive.mag2.com/0000012950/index.html