意識があるのに全く反応できない人のための意思伝達装置レッツチャット
子供たちから宮ぷーと慕われていた同僚の宮田俊也さんが脳幹出血で倒れたのは2009年の2月20日のことでした。
宮ぷーは、その5年ほど前から方向音痴な私を講演会場所へ連れて行ってくれたり、パソコンを教えてくれたりと私の活動を支えづけてくれていました。
倒れた宮ぷーはとても重篤な状態で「一生植物状態で、一生四肢麻痺です」という診断でした。
けれど、宮ぷーのそばにいることのできる家族は、当時赤ちゃんを生んだばかりの妹さんがおられただけでした。
それで、私は宮ぷーと妹さんに、「毎日学校が終わったら病院に来るよ」と約束をしました。
特別支援学校で出会ったたくさんの子供たちが教えてくれたことは、人間は、そして特に脳はものすごい回復力を持っているということでした。
そして、宮ぷーは全部聞こえているし、見えているし、わかっている。
だから話かけ続け、目から、耳から手や足から口から刺激を入れ続け、体を起こし続けることで、必ずよい変化を得られるのだということでした。
(山元加津子)
(山元加津子)
宮田俊也さん(宮ぷー)からの決意表明
僕は宮田俊也といいます。特別支援学校の教員をしていました。
2009 年2 月、脳幹出血で倒れました。主治医の先生は脳幹出血によりもたらされる深刻な結果を、ありのままに同僚のかっこちゃんこと山元加津子さんに伝えました。 「先生、でも大丈夫です」かっこちゃんは主治医の先生になぜか、そう答えたそうです。
病院のスタッフの皆さんや周りの人のおかげで、僕は回復してきました。それでも意識が戻ることはないと言われていました。 しかし、かっこちゃんは僕に意識があることを信じて、二人で意思伝達の方法を模索する日々が続きました。そしてさまざまな意思伝達装置やスイッチの工夫などによって今では伝えたいことを伝えられる術を得ました。
そもそも人見知りで、他人と話をすることが得意ではなかったのですが、コミュニケーションの手段を失うことの恐ろしさを身をもって体験しました。意識があるのに、言葉を発することのできない僕はまるで透明人間で、身体の位置などの不具合を訴えたくても訴えられません。それ以上に自分自身がここにいるという存在を気付いてもらえないこと、他人に分かってもらえないことの孤独感と絶望感は相当なものでした。
今の僕の目標は、自在に動く身体に戻ることです。かっこちゃんの鬼のリハビリ(笑) のおかげで、日々元の身体を取り戻すための道を歩み続けています。 様々な経験とリハビリを通じて痛感したことは、自分が何を感じ、何を考えているかが、相手に「伝わる」ということの大切さです。
コミュニケーションがもうとれない、と思われている方でも、もしかしたら意識はあるかもしれません。 というよりも、自分の経験上、絶対気持ちはあるはずです。
どうぞ皆さん、ご家族や友人・知人の方で、意思の疎通ができないと思われている方がいらっしゃいましたら、語りかけてみてください。
そして、もし気持ちが通じたら、あらゆる手段、方法で意思をくみ取って下さい。
僕の事例は決して奇跡ではありません。僕の事例は、当たり前の事実です。
僕の願いは、どんな状態であっても、すべての人が表現方法が違うだけであって、気持ちを持っているということを、みんなが当たり前に受け止めて、その意思をくみ取る手段をみんなが知っている世の中にすることです。一人でも多くの方が、気持ちを通じさせることが当たり前にできる日常が送れるようになることです。
僕も、そのためにこの白雪姫プロジェクト立ち上げメンバーとして日々活動してまいりますので応援をよろしくお願いします。
平成24年4 月 宮田俊也
宮ぷーの動画
「ありがとう」宮ぷードキュメンタリー映画予告編(第1弾)ver2.1 あいうえおのスキャン方法 「気持ちを伝えたい」宮ぷードキュメンタリー映画予告編(第2弾)ver1.3 「あきらめないで」宮ぷードキュメンタリー映画予告編(第3弾)ver1.0 宮ぷーの回復の動画やお知らせが「白雪姫プロジェクト」フェイスブックページからもみれます。「いいね!」を押してね!
白雪姫プロジェクト・フェイスブックページ
http://www.facebook.com/shirayukihime.project
プロフィール
1967年生まれ。福井大学を卒業後、教職に就く。特別支援学校に勤務中、山元加津子と知り合い、山元の活動を支援してきたが、2009年2月20日 脳幹出血で倒れる。当初は3時間の命、三日の命と言われるも、回復を信じてリハビリを行い、6ヶ月の後、動き出した指で、レッツチャットという意思伝達装置を使って、思いを伝え出す。現在も、病院に入院して、山元や、仲間とリハビリを続けている。著書に、共著で「満月をきれいと僕は言えるぞ」(三五館)がある。
2011年夏の写真
倒れた当時、「もう意識が戻ることはない」と医師から宣告を受けていたが、車いすに乗れるまで回復。
宮ぷーレッツチャットで今日もお話(ブログ)
2009年2月20日に脳幹出血で倒れた宮ぷーは、倒れてから6ヶ月後、レッツチャットによって気持ちを伝えられるようになりました。意思伝達装置、レッツチャットに心から感謝し、そして、レッツチャットを応援しています。
http://ameblo.jp/miyapu-ohanashi/
宮ぷーこころの架橋ぷろじぇくと(メルマガ)
宮ぷーを応援して、支えてくれているたくさんの人の思いをひとつに束ね、大きな愛のエネルギーが、宮ぷーの応援というより、自分たち自身を応援することに絶対につながると確信しています。この思いに賛同してくださる方、宮ぷーを応援し続けるよと思う方、ぜひ登録をお願いいたします。 メルマガを通じて、かっこちゃんからの宮ぷー情報、時々の情報やお願いなどを送らせて頂きます。
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くわしくは、宮ぷーこころの架橋ぷろじぇくとのページをご覧下さい。
「満月を僕はきれいと言えるぞ」(三五館)
障がい者向けコミュニケーションツール
意思伝達装置「レッツ・チャット」※1新製品を発売http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn110307-2/jn110307-2.html
意思伝達装置「レッツ・チャット」※1新製品を発売http://panasonic.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn110307-2/jn110307-2.html
テレビリモコン機能を内蔵
品名意思伝達装置
型番EJ-KP01NP
愛称レッツ・チャット※1
カラーホワイト(-W)
希望小売価格168,000円(税別)※2
発売日2011年4月1日
パナソニック ヘルスケア株式会社(本社:愛媛県東温市、代表取締役社長:山根 健司)は、言語および上肢に障がいをもつ方を対象とした意思伝達装置「レッツ・チャット」※1を4月1日より発売します。
「レッツ・チャット」※1は、文字板の点灯や音声ガイドに従ってひとつの入力スイッチ※3を押すだけで、文章の作成・保存・呼出および表示・読み上げ・印刷※4が可能な意思伝達装置です。本製品により、周囲とのコミュニケーションが困難な方も、体のわずかでも動くところを使って家族や友人、ヘルパーなどに要望や意思を伝えるなど、日常のコミュニケーションを行うことができます。
新製品では、耐久性の向上、省電力設計、音質の改善など基本性能の向上に加え、テレビリモコン機能※5の内蔵や印刷※4機能の強化により、障がい者のコミュニケーションにおける身体的負担の軽減を目指しています。
【主な特長】
入力スイッチ※3ひとつで文章の作成と、表示・読み上げ・印刷※4が可能
最大62文の文章の保存と呼出が可能
テレビリモコン機能※5や呼出ブザー機能を内蔵
なお、本製品は2011年4月14日(木)から16日(土)の3日間、インテックス大阪で開催される「バリアフリー2011」(3号館 ブース番号:503)で展示します。
※1:「レッツ・チャット」はパナソニック(株)の社内ベンチャー会社「ファンコム株式会社」が昨年まで開発・販売を行っていた製品。本製品は、その後継モデルとして発売。
※2:厚生労働省に非課税承認を申請中。身体障がい者を対象とする福祉用具購入時の補助制度である「補装具給付制度」または「日常生活用具等給付事業」が利用可能。
※3:ご利用者に合わせた入力スイッチは別売。国内の福祉機器業者で製造販売され、手、足、ほほ、瞬き、息、筋電など、身体の様々な部位で操作可能な入力スイッチがある。
※4:プリンターは別売。USB接続のインクジェットプリンター(セイコーエプソン(株)製、機種限定)に対応。
※5:国内のメーカー10社(パナソニック、三洋、シャープ、ソニー、東芝、パイオニア、日立、ビクター、三菱、BLUEDOT)の1990年以降のテレビに対応。但し、ビデオ一体型テレビなど一部対応していない機種もあり。電源ON/OFF、チャンネル選択、音量調整が可能。
【お問い合わせ先】
パナソニックヘルスケア株式会社 お客様ご相談室
TEL:0120-878-211(3月22日より)
089-966-2111
URL:http://panasonic.co.jp/phc/
【特長】
1.入力スイッチ※3ひとつで文章の作成と、表示・読み上げ・印刷※4が可能
入力スイッチ※3を接続し、文字板の点灯や音声ガイドに従って入力スイッチ※3を押すことで文章を作成します。作成した文章は、入力スイッチ※3による操作で表示や読み上げ、印刷※4を行うことが可能です。
2.最大62文の文章の保存と呼出が可能
作成した最大360文字の文章を62文まで保存できます。保存した文章の呼出により、よく使う文章を少ない操作で表示・読み上げ・印刷※4ができます。
3.テレビリモコン機能※1や呼出ブザー機能を内蔵
国内のメーカー10社のテレビに対応したテレビリモコン機能※5を内蔵しています。接続した入力スイッチ※3で、テレビの基本的な操作(電源ON/OFF、チャンネル選択、音量調整)を行うことができます。また、呼出ブザー機能も内蔵しています。
4.印刷※4機能の向上
USB接続のインクジェットプリンターの接続による印刷※4が可能。USB接続により、接続プリンターの自動認識が可能となり、印刷速度も約2倍に向上しました。
5.基本性能を向上
外装設計、回路設計、ソフト設計の全てを見直し、耐久性を向上し、音質を改善しました。また、前機種と比較し、消費電力も約1/2になりました。
【ご利用対象者】
○ALS、筋ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症をはじめとする難病
○脳性まひなどの障がい
○脳卒中をはじめとする病気や事故の後遺症
等により言語と上肢の両方に障がいを持ち、周囲とのコミュニケーションが困難な方。
【操作方法】
(1) 入力スイッチ※3を押すと、本体前面の文字の枠が一定間隔で順次点灯。
(2) 文字の枠が点灯している時に入力スイッチ※3を押すことで文字を選択。選択された文字は本体上部の液晶画面に表示。
(3) (1)~(2)の操作を繰り返すことで文章を作成。作成した文章は、内蔵した音声での読み上げや、プリンター接続による印刷※4が可能。
【製品仕様一覧】
型番EJ-KP01NP
質量740 g(乾電池を含まず)
外形寸法長さ:262 mm×幅:30 mm×高さ:195 mm
(B5サイズ相当)
入力インターフェース入力スイッチ端子 2系統(モノラルミニジャック)
出力インターフェース外部出力端子 2系統、外部ブザー端子、イヤホン端子、スピーカー端子、赤外線信号端子(いずれもモノラルミニジャック)、プリンター用USB端子
入力方式1スイッチによるオートスキャン入力方式、2スイッチによるステップスキャン入力方式、1スイッチによるステップスキャン入力方式
使用電源AC100Vまたは単3形乾電池4本
同梱物ACアダプター、ACコード、文字板4種類、ショルダーベルト、TVリモコン送信ケーブル、文字板用シールセット、取扱説明書
本体色-W (ホワイト)
以上
プレスリリースの内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
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