1910年代からはじめられた台湾のマラリア防遏研究に取り組んだ人々
SeniorNet:資深網路論壇<356>
2010年11月20日号
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
シニアネットの皆様
羽鳥重郎研究資料蒐集でお世話になっている小島荘明先生のご著書が発刊されました。
ご報告申し上げます。
寒暖激しさの中ご自愛ください。
では 356号をお届けします。
2010年11月17日
羽鳥直之
* 前号記録は下記にあります。多少の修正と追加があります。
http://homepage2.nifty.com/hatori/danwa2/sn355.htm
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
主な内容
☆ 小島荘明著 「寄生虫病の話-身近な虫たちの脅威―」=小島荘明、羽鳥直之、
森下恭子
☆ 前号へのおたより=新保さんの追伸・秦靖枝、森下恭子
☆ 近況=新保満・羽鳥直之
☆ 添付:cana-591,sn356,午餐会案内
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
☆ 新刊案内
小島荘明著
「寄生虫病の話-身近な虫たちの脅威―」
中公新書 2078 2010年10月25日発行
¥819.-(税込)
小島荘明(こじまそうめい) 1940年生まれ
東京大学名誉教授・JOCS(日本キリスト教海外医療協力会) 委員長
*著者のことば
羽鳥直之様
10月末、企画からほぼ2年半かかって拙著『寄生虫病の話ー身近な虫たちの脅威―』
(中公新書)を出版いたしました。後略
~~~~~~~~~~~~~~
著書概要
羽鳥直之
著者からのご案内により下記記述を拝読して感激しました。(172頁)
*台湾における研究者たち(抜粋)
1910年代からはじめられた台湾のマラリア防遏研究に取り組んだ人々に注目してみたい。
まず、台湾全土におよぶ蚊の分布調査により、マラリア媒介蚊対策の先鞭をつけたのは 羽鳥重郎であった。 (以下略)
また研究一家森下薫先生のことものべられていました。
著者は研究の先達の蓄積から今日があること、日本国民の70%以上が寄生虫に感染 していた戦後から今や一見世界一クリーンな国になっていること、しかし今でも身近に 寄生虫が存在している。
ここで紹介されている寄生虫病は著者や同僚が治療に関係した
自験例です。
* 小島先生は台湾山地で寄生虫に出会って以来寄生虫に取り組んでおられる。台湾と深いつながりのある学者なのです。
* 小島先生はこれまでも国際機関との連携で働いてこられたが、一層の世界貢献をするために日本の寄生虫病制圧戦略をもって推進すべく提言している。
* 第3章 参考文献51に 渡辺直煕:アレルギー科 21:173-177,
2006と記載されていました。
これはびっくりです。
渡辺直煕さんは私が東京YMCAキャンプディレクター時代の学生リーダーです。彼は毎夏海岸で海に潜っていました。
東京慈恵会医科大学教授になられたことは聞いていましたが、めったにお目にかかりません。
研究者として大成されたことを大変嬉しく感じました。
羽鳥直之
森下 恭子さんより小島 荘明 先生へ
初めてメールでご挨拶をさせていただきます。羽鳥直之様のご紹介で本日ご著書『寄生虫病の話ーーー身近な虫たちの脅威」(中公新書)が書店から届き、聞き覚えのあるお名前、羽鳥重郎博士をはじめとして
桂田富士郎博士、小泉丹博士、横川定博士、そして義父や義兄の名前に思いを寄せつつ、懐かしく拝読させて頂きました。2年半にわたるご努力に感謝と共に畏敬の念を抱きます。ご出版心よりお喜び申し上げます。
ゆっくり拝読させて頂きます。
桂田様のご子息様(ご養子)ご一家は金澤におられますので、早速、著書の刊行をお知らせ申し上げます。みどり姉がいましたらどんなにこそ喜んだことと残念でなりません。
早速に義弟、義妹にも連絡を致します。
向寒の折、ご自愛くださいまして、ますますのご活躍を心より祈念申し上げます。
取り急ぎ、初めてのご挨拶と御礼までに。
森下 恭子 拝
小島 莊明先生より森下恭子さんへ
この度は、ご丁寧なお便りをいただきありがとうございました。
拙著をご購入いただきました由、恐縮に存じます。
横川宗雄先生や先生の奥様にお読みいただけなかったことはとても残念です。
(横川明雄様には代わりにお読みいただきたいと思い、お送りいたしました。)
森下先生には、横川先生の弟子という事でお世話になりました。
また、桂田先生も小生にとりましては、横川定先生の先生ということで、尊敬する寄生虫学者のお一人です。実は、元の原稿には、横川定先生が肺吸虫第2中間宿主の発見を志しながら、病のために果たすことができなかった事情について記したのですが、
新書の関係でやむを得ず全体を3分の一に削除しなければならず、本 書に収める事ができませんでした。また機会があれば、なんとか詳細なことを記してみたいと願って いるところですが、果たして実現いたしますやら、いまのところは心もとない限りです。
お便りをいただきましたことに重ねて心から感謝申し上げます。
向寒のみぎり、どうぞご自愛くださいますように。
小島 莊明 拝
****************
☆ 前号へのおたより
* 前号添付で新保さんの故秦洋一氏母上様の記事を紹介しましたが、下記は秦 靖枝夫人が新保さんに宛てたものです。
羽鳥
新保さんの追伸より
11月9日(火)の朝メールを開いたら、前回の「通信」でご紹介した秦 靖枝さん(故秦 洋一氏の御令室)から下に添付するようなお手紙が届いておりました。
秦 静子さんの文章をご紹介した「通信」が彼女の命日に到着したよし。
偶然とはいえ、靖枝さんに喜んで頂けて幸いでした。
***
新保 先生
11月6日に、先生にお送りした本が返送されて来ました。お手数をおかけしました。
同じ6日の夜にメールを開きましたら、義母の文章が掲載されていました。
丁度11月6日は義母の命日でしたので、一層感銘深く受け取りました。
本当にありがとうございました。
私は2歳で被爆しましたので、被爆者でありながら詳しいことは何も覚えていないと 言う中途半端な世代です。でも、母方の祖母は即死で、その後に叔父3人が後遺症で比較的若くして死亡しました。私の父も私が9歳の時に36歳の若さで死亡しました。
兵隊として市内で死体処理に明け暮れ、二次被爆したからです。
私も平和を求める気持が強かったので、義母や夫といろいろな話をしながら、思いを 共有することが出来ました。若くして結婚し、出来の悪い嫁であったと思いますが、
義母は「中国で死んだ娘が帰ってきたようだ」と言って可愛がってくれました。
このたびのことでいろいろな思いを背負いながら歩いてきた道を振り返ることができ、 感謝しています。 こちらは寒暖の差が激しく、風邪が流行っています。カナダはすでにかなり寒いようですね。くれぐれもご自愛くださいますように。
秦 靖枝
******
森下 恭子さんより
いつもシニアネットをお送り頂き、有難うございます。
「羽鳥カップリング50」の心温まるメール、拝読させて頂きました。
お子様をはじめ、キリスト教の名の下に、多くのご友人に包まれ、恵まれた日々のご様子が髣髴です。ご夫妻のお人徳の所以と存じます。
心よりお祝い申し上げます。
******************
☆ 近 況
三渓園に行きました
羽鳥直之
11月13日(土)-14日(日)はAPECで横浜の何処に行っても警察官が湧くよ
うに現れます。その中を通過して13日に玲子と三渓園に紅葉を見に行きました。
「明日はAPECの夫人方が来ます」と警察官の下見が終わったところでした。
市内は過剰とも思われる警察官の中で右翼左翼の拡声機の中を市営バスはのろのろと進みました。
紅葉は12月からとのことで、紅葉をあきらめ、今回は敷地の奥まで足をのばして関東最古の塔。康正3(1457)の旧燈明寺三重塔や秀吉が母の長寿を祝って建てた 旧天端寺寿塔覆堂=天正19(1591)京都より移築、古民家の合掌造りなど昔の建造物を見学、日本文化の奥行きに触れた思いでした。翌日来るAPEC夫人たちも日本文化の歴史を感じてほしいと願いました。 以上
//////////////////////////////
Naoyuki Hatori
Host, Senior Net Communications
e-mail:bonn05657@nifty.com
//////////////////////////////