イスラム色に染まるアラブ社会のカンバス | 日本のお姉さん

イスラム色に染まるアラブ社会のカンバス

宗教は恐ろしいというけどイスラムが恐ろしいということでしょう。

創価学会だって政治と結びついたら恐ろしい集団になる。

オウム真理教(現アーレフ)だって、人殺しをしていたから恐ろしい。

どんな宗教でも人殺しを奨励しだしたら恐ろしくなります。特に政治と結びついて人殺し(戦争)を始めたら、恐ろしいでしょう。

「キリスト教が600年ほど前に過去に神の名において異教徒を大量に殺戮した、残酷な歴史がある。」とあるけど、聖書から離れて政治と結びついた宗教は、そりゃあ恐ろしいでしょう。

今は、アメリカが世界一強いことになっているけど、じゃあ、アメリカ人は全員クリスチャンかというと、そんなことはないはずで

ちゃんと聖書を信じているクリスチャンは10%いるかいないかだって聞いたことがある。日本なんかは、統一教会や物見の塔(エホバの証人)モルモン教などの異端を含め、おまけにカトリックも含めて1%だということです。

日本だってついこの間は、天皇を現人神(あらひとがみ)として宗教になっていたから恐ろしかったそうですよ。

軍部の作戦で、朝は、天皇の住んでいる皇居を向いて礼をしないといけなかったそうで、朝鮮半島のクリスチャン(当時は朝鮮人も日本人だった。)が拒んだら殴り殺されたそうです。日本に住んでいる日本人のクリスチャンも天皇を拝まなかったら憲兵に捕まって監獄で殴られたそうです。神戸の石原さんという歯医者さんは、最後まで天皇を拝まなかったので相当、殴られて死にかけたこともあったそうです。

朝鮮半島のクリスチャンの中には、板にクギをたくさん打ったものの上を歩かされて

足が穴だらけになったそうです。

日本の宗教や考え方だけ「恐ろしくない」と思うのは、大間違い。

日本にやってきたスペインやポルトガルの宣教師を逮捕していろんな残虐な拷問にかけて殺したのは日本人ですよ。

宣教師が「お稚児さんと寝るのは良くない。」と言ったとたん、急に態度を硬化させたともどこかの歴史の本で読みましたよ。

昔はお稚児さんを女のように可愛がって腹心の部下を多数作り、要所々に大名として配置するのは普通のことでしたからね。

宗教が恐ろしいというより、政治と宗教が絡んできたら

トップの人間が下の人間を支配しやすくなるから

トップの人間の持っている欲が鮮明になりやすいということでは?


昔からどこの王様も、自分たちの宗教を利用しただろうし、逆に宗教家に利用されたのだと思います。経済のやり方や戦争のやり方を占いで決めだしたら

合意的でなくなるからその国は滅びるのだと思います。

宗教的に動いて暴動を起こす民族は、もともと性質が好戦的なのだと思います。

人間が好戦的で無くなったのは、アメリカが強くて他の国々が弱い時期だけだったのでは?アメリカがずば抜けて強かったからアメリカが好戦的だと思われてきたけど、アメリカが弱くなれば、ロシアもチュウゴクも好戦的だし、アフリカ人は内戦ばかりしてきている。

恐ろしくない民族は、すべて植民地にされるか、皆殺しにされましたよね。

アメリカインディアンも、アボリジニーも、犠牲になりましたよね。

バリ島にいた王様も、白人たちに皆殺しにされました。

日本人は、今では恐ろしくない民族ですが、それはアメリカ軍に守られているから

安心しきっているからです。アメリカ軍が日本からいなくなったら、誰が日本を守るのでしょうか。やっぱり、日本人が日本を守るしかないから日本人は恐ろしくならねばならないのです。チュウゴクやロシアや韓国や北朝鮮など日本の島や海を狙っている国があるかぎり、日本は強くあらねばならない。

周りの国に恐ろしくない連中だと思われたらその国は侵食されて消滅しますから。

日本にやってきた宣教師たちも、「日本は強い国ですから攻めない方がいいです。」と本国に手紙を書いていたそうです。中には、すぐに艦隊を送って日本を攻めてくれ。」と書いていた宣教師もいたそうですが、マカオに住む宣教師もマニラに住む宣教師も、日本に住む宣教師も、本国には、明や日本を攻めないよう

手紙を送り続けていたそうです。宣教師関係の歴史の本で読みました。

宣教師にとっては、子供を殺して偶像にささげるインカの宗教も怖いものだったと思います。イスラム教徒だってアメリカとアメリカの宗教は怖いと思っているだろうし、

日本だって戦争が始まる前はキリスト教会を焼いたりしたそうです。

日本人も十分怖いのです。今は、戦争に負けて天皇を取り上げられたので無宗教になった日本人は、何もこだわりがないから他国の宗教を怖いと言っているだけです。

戦後も、「あーめんそーめんそーめん」「やそ教」などと言ってクリスチャンを個人的に迫害していた人もたくさんいたらしい。

人間が自分の欲望を満足させるために宗教を言いわけに使うから怖いのです。

本当の宗教とは、人を殺すものではなく、人を愛するものです。

夫が死んで一人ぼっちになった子供を連れた未亡人や

親が死んでしまったみなしごを世話することが

宗教家がするべき仕事です。聖書にもそう書いてあります。


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■「加瀬英明のコラム」メールマガジン
2012/05/15 (Tue)
題 名 : イスラム色に染まるアラブ社会のカンバス

 パキスタン北部のギルギットとフンザで、イスラム教スンニー派とシーア派の抗争が激化して、高齢者を含む日本人観光客77人が危険にさらされ、日本政府がパキスタン政府に要請して、無事に救出された。

 国際政治を理解するためには、宗教が何であるか、知る必要がある。

 日本語には明治に入ってしばらく後まで、「宗教」という言葉がなかった。それまで日本語には、宗門、宗旨、宗派という言葉しかなかった。日本では宗派がつねに共存したのに、自分の信仰だけが真実であり、他宗を排斥する西洋語のレリジョンが、日本にはなかった概念だったから、宗教という新しい翻訳語を造らねばならなかった。

 いま、とくにイスラム教に注目しなければならない。イスラムが再び戦闘的で、尖鋭な宗教となった。イスラム教はキリスト教より600年あまり遅れて生れたが、キリスト教も600年前には他宗をいっさい認めることなく、神の名において異教徒を大量に殺戮した、残酷な歴史がある。

 イスラム圏は第1次大戦後に西洋文明によって圧倒されて、トルコからエジプトにいたるまで、エリートがイスラム教を軽視して、西洋を模倣することを通じて発展をはかった。

 トルコ革命、イランのパーレビ帝制、イラクのフセイン政権、シリアの現アサド政権、エジプトのナセルからムバラク政権、チュニジアのベン・アリ独裁政権、リビアのカダフィ政権は、すべて宗教色が薄く、世俗的な政権であり、イスラム原理主義を非合法化して、苛借ない弾圧を加えた。

 イスラム教が勢いを回復したのは、1970年代の石油危機によるものだった。イスラム圏は70年代の石油ショックによって、原油価格が暴騰するまでは、西洋に対して深い劣等感に嘖んでいた。

 ところが、西側諸国がうって変わって、イスラム産油国に跪いて、〃油乞い〃をするようになると、自信を取り戻した。劣等感が裏返された優越感だから、手に負えない。

 昨年1月に、チュニジアで民衆がベン・アリ独裁政権を倒し、エジプト、リビアをはじめとする多くの諸国に拡がると、不勉強な西側と、それに追従する日本のマスコミが「アラブの春」と呼んで、イスラム圏がいよいよ民主化するといって、囃し立てた。

 「アラブの春」がイスラム圏に、何をもたらしているのか。

 イスラム教徒は2000年近くにわたって、キリスト教徒と平和裡に共存してきた。古代キリスト教会に発するコプト派、メルキト派、マロン派、アッシリア東方教会をはじめとして、ついこのあいだまでアラブのキリスト教徒は、北アフリカからシリアまで、アラブ人口の20%を占めていた。石油危機を境にして、キリスト教徒に対する迫害が募るようになり、現在では5%にまで減っている。

 イラクをとれば、アメリカをはじめとするNATO(北大西洋条約機構)のキリスト教兵士が、2003年にイラクを占領した時には、140万人のキリスト教徒を数えた。

 ところが、その後、キリスト教の教会が全国にわたって破壊され、バクダッドだけでも、1000人のキリスト教徒が殺された。このために、キリスト教徒が国外に逃げ、現在では三分の一以下の40万人しか残っていない。

 エジプトでは「アラブの春」以後、かつて8000万人の人口の10パーセントに当たったコプト教徒が、カイロ、プレキサンドリアをはじめとして日常襲撃されて、20万人以上が難民となって国外へ逃亡した。

 アラブ世界では、どこをとってもイスラム教徒が寛容さを失って、排他的になっている。キリスト教徒もアラブ社会の一員であったのに、今日では〃カタコンベ〃(ローマ帝国時代にキリスト教徒は迫害を蒙って、地(カ)下(タ)墓(コン)地(ベ)に隠れて、生活していた)の生活を強いられている。宗教は恐ろしい。


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