チュウゴクは国というより、「野蛮人の地域」みたい! 「強引捜査で冤罪多数」 | 日本のお姉さん

チュウゴクは国というより、「野蛮人の地域」みたい! 「強引捜査で冤罪多数」

服役させられた 元弁護士 李荘氏 「強引捜査で冤罪多数」
2012年4月23日 朝刊

北京市内で、本紙のインタビューに答える李荘氏=安藤淳撮影

 【北京=安藤淳】失脚した薄熙来前重慶市共産党委書記(62)が指導した同市の暴力団摘発キャンペーンで、証拠捏造(ねつぞう)の罪をかけられ、服役した北京市在住の元弁護士、李荘氏(48)が本紙のインタビューに応じた。
李氏は自白強要など強引な捜査による多数の冤罪(えんざい)事件が、解決されていないとの見方を示した。

 薄氏は党最高指導部入りを目指す実績づくりのため、摘発を主導。毛沢東時代の革命歌を歌う政治キャンペーンと並ぶ目玉政策として、五千人以上を摘発した。

 李氏は「拘束はその十倍。
容疑者の家族や従業員まで一網打尽にした」と捜査の強引さを批判する。
ただ、「薄氏に近い市幹部がまだ要職におり、被害者は恐怖で真相を語れていない」と指摘した。

 政治からの独立が不十分な司法制度にも問題がある。
李氏は「『すでに警察、検察、裁判所の会議でおまえを監獄に入れることは決まった』と、(捜査の)専従班に拘束一日目にいわれた」と、法治主義が蹂躙(じゅうりん)された実態を明かした。

 自身の逮捕について「重慶市で暴力団のボスと疑われた人物の弁護をした。オートバイ販売などを手がける実業家だ。
拘束後、天井からつり下げられるなどの拷問を受けたうえ、数十億元を没収されていた。
『自白の強要だ』と思って調べ始めると、自分まで証拠を捏造した疑いをかけられた」と振り返る。
 二〇〇九年十二月に、北京で重慶市の公安当局に拘束された。
重慶の空港に移送され飛行機を降りると、多数の警官とともに、百人を超える報道陣が集まった。
法を無視して悪徳弁護士に仕立てあげ、マスコミを利用し庶民をあおるのは文化大革命と同じ手法だ。

 迎えに出た薄氏の当時の側近だった王立軍・公安局長=米総領事館駆け込み事件で解任=は、「弁護士だからといって、つかまらないと思うなよ」とうそぶいたという。
李氏は、床に固定された椅子に拘束されて三日三晩尋問を受けた。口にしたのはインスタントラーメンと水だけだった。