領土を奪うような国は「敵」だから | 日本のお姉さん

領土を奪うような国は「敵」だから

結論としてはプーチンは

前回と同じように北方領土(2島のみ)を

馬の鼻先ににんじんをちらつかせるように

日本に返却しそうなフリはするけれども、

いつも、日本に来る前に国民にアンケートなどとって

いかにロシア国民が北方領土を返す気が無いという

ポーズをとるように返す気が無い。こんなアホな国とは、日本は

仲良くしたくない。日本が停戦した後で勝手に攻め込んできて

火事場泥棒のように北方領土を占領したくせに

戦争で勝ち取った正当な土地だと言っているロシアとは

日本は仲良くしないだろう。


だからロシアは、日本の技術を手に入れることはできないが

チュウゴクとロシアはスパイを使って今でも

日本の技術を盗みまくっているはず。


でも、武器の共同開発まではいかない。


日本がチュウゴクとロシアに取り込まれて武器の共同開発などを始めたら

日本もおしまいだと思う。あくまでもチュウゴクとロシアは

前近代的な独裁者が支配する民主的ではない国なのだ。

共産国であるロシアをあれだけ嫌って必死でロシアと戦ったのは

日本の自由と日本の国としての在り方を守るため。

日本は世界で一番長く続く皇帝の家系を保つ伝統のある国なのだ。

共産国に好きなようにされてたまるものか。

共産国(元共産国で今は新貴族らの独裁国家)は、なんといっても

神を信じない連中の血も涙も無い非道なことを平気でする国。

日本とは、まったく違う精神構造を持って生きる連中とは、

無関係という関係でいるべき。彼らの神は「金」と「暴力」であり、

政府の仕事とは、新貴族の繁栄が継続するための外交や

庶民という名の「奴隷」を管理することだけ。

新貴族の特権が守られれば満足なのだ。独裁国家とは

そういうものだ。日本とは、違うのだ。


ロシアは北方領土を日本に返すことなく

日本と仲良くすることはできない。

領土を奪うような国は「敵」だからだ。


~~~~~~~~~~~~~~~~~

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プーチン復活でロシアと世界はどうなる?
(北方領土は返ってきますか?)

ロシア政治経済ジャーナル
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 伊勢雅臣です。皆さんおなじみの「ロシア政治経済ジャーナル」で
非常に興味深い記事がありましたので、著者の許可を得て掲載させて
いただきます。

 プーチン復活で、ロシアの経済、対中、対米外交はどう変わるか、
その中で、北方領土交渉はどういう展開になるのか、簡潔明快に
説かれています。モスクワ在住で、ロシア政界にも人脈を持つ
北野さんならではの情報に基づいく透徹した見方は、日本人が
国際社会を生き抜く上で、大変参考になります。

 毎号、読みたいという方は、こちらから登録を:
===>>> http://www.mag2.com/m/0000012950.html

 また、4月5日に北野さんの新著「プーチン最後の聖戦 
ロシア最強リーダーが企むアメリカ崩壊シナリオとは?」が出ます。
   (→ http://tinyurl.com/8y5mya3 )

 弊誌でも後日、ご紹介させていただきます。

== RPE Journal===================================================


        ロシア政治経済ジャーナル No.810

                         2012/3/5

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★プーチン復活でロシアと世界はどうなる?(北方領土は返ってきますか?)


全世界のRPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


皆さんご存知のように、ロシアでは3月4日、大統領選挙が行
われました。

予想どおり、プーチンが圧勝。


モスクワ時間3月5日深夜1時(=日本時間朝6時)の時点で、

1位 プーチン 64.63%
2位 ジュガーノフ(共産党) 17.08%
3位 プロハロフ(ロシア3位の大富豪) 6.91%
4位 ジリノフスキー(自民党) 6.58%
5位 ミローノフ(公正ロシア) 3.73%


というわけで、プーチン3期目がはじまります。


プーチンは、2000~08年、4年2期大統領を務めました。

しかし、憲法の規定により、同じ人が3回連続大統領になることは
できない。

それで、弟子のメドベージェフを大統領に据え、自分は首相をや
っていたのです。

そして4年が過ぎ、プーチンは再び大統領として戻ってきました。


メドベージェフは、大統領任期を4年から6年まで延ばしました。

それでプーチンは、最低でもこれから6年、長くて2期12年ロシア
を支配することになります。

今回は、カムバックしたプーチンのロシアがどうなるか考えてみ
ましょう。


▼ロシア経済の見通し


ざっくりいうと、ロシア経済は「原油価格」とリンクしています。


なぜ、ソ連経済は1970年代絶好調だったのか?

オイルショックが二回あり、原油が高かったから。


なぜソ連、新生ロシア経済は80年~90年代、最悪だったのか?

原油価格が低迷していたから。


なぜロシア経済は、新世紀にはいって急成長したのか?

原油価格が98年の10ドルから08年の147ドルまで、約15倍高
くなったから。


原油・ガスは、ロシアの輸出の約6割、GDPの約4割を占めて
いる。


だから、ロシア経済の行方 = 原油価格の動向次第


なのです。


では、原油価格はどうなるの?

ここしばらくは、高値で推移すると思います。

なぜか?

アメリカ、イギリス、イスラエルは現在、イラン攻撃の準備を着々
と進めています。

これに対しイランは、「ホルムズ海峡を封鎖する!」と脅している。


また、欧州は「イランからの原油輸入を停止する」方針をうちだし
ています。

アメリカの要請により、日本や中国も、イランからの輸入を減らし
つつある。

それで、原油価格が高くなっている。


というわけで、原油価格は、少なくともイラン問題が片付くまで
下がらないと予想できます。


プーチン3期目の滑り出しは、順調というわけです。

プーチンは、超ラッキーガイですね。


(原油価格は、プーチン1期目2期目上がりつづけた。

しかし、メドベージェフが大統領になった08年、30ドル台まで
大暴落している。)



では、プーチンの3期目、経済はずっと好調なのでしょうか?

そうともいえません。

不安定要因もあります。



一つ目はいうまでもなく、「欧州財政危機」です。

ギリシャ、ポルトガル、スペイン、イタリア等々。

特に、スペイン、イタリアがデフォルトするような事態になれば、世
界は間違いなく大恐慌に突入します。

そうなると、08年~09年がそうであったように、原油価格は大暴落
する可能性が高くなります。

(その場合、上の予想=原油は高値で推移 は外れることになりま
す。)


ロシアのGDP、09年は-7.9%。


同じような事態がロシアを襲うことになるでしょう。


しかし、そうなれば、世界中が大混乱になるので、ロシア経
済の悪さも、それほど目立たないでしょう。



もう一つのネガティブ要因は、アメリカ発のエネルギー革命
が進行中であること。


シェールガス革命、オイルシェール革命。


これで、天然ガス埋蔵量は一気に2倍増加した。

オイル埋蔵量は、一気に3倍増加する。

長期的に見ると、ガス、オイルはありあまるほどある。

結局、この革命は、原油、ガス価格を下げていくことになるで
しょう。

長期的に、ロシアは苦境に立たされます。


ちなみにアメリカ発、驚愕のエネルギー革命について知らない
方は、いますぐこちらをご一読ください。

http://archive.mag2.com/0000012950/20120222161552000.html
2012/02/22
【驚愕!】★アメリカ発・世界エネルギー革命の主役とは?



▼ロシア経済の構造転換は進むか?


ロシアの強さは、「『原油』『天然ガス』がたっぷりあること」。

原油生産も天然ガス生産も、世界1、2を争っています。


しかし、「強さ」は「弱さ」にも転換する。

原油価格が下がれば、ロシア経済はアッという間に沈没します。


それで、ロシア政府の最重要課題は、「経済の近代化」「多角化」。

このことは、皆知ってるし、大昔からいわれている。

ところが、「言うは易し」「行うは難し」。


「近代化」「多角化」とは具体的に、

・ナノテク
・IT
・原子力
・航空
・造船


などをいうのですね。

しかし、どの分野も、原油・ガスにかわって経済成長を牽引す
るほど育っていません。


メドベージェフは、「モスクワ郊外にロシア版シリコンバレーを
築くのだ!」ときばっていましたが。

私は、正直「難しいだろうな~」と思います。

国の主導で「シリコンバレー」をつくる?

ちょっと私たちには想像できませんね。


ちなみに、グーグル創業者セルゲイ・ブリンの例を見てもわかる
ように、ロシア人はITに強いです。

シリコンバレーでも、プログラマーといえば、インド人についでロシ
ア人。

ところが、優秀な人材が汚職まみれのロシアを嫌って欧米に出て
いってしまう。

ロシアで有名なIT企業といえば、アンチウィールスのカスペルス
キーくらい。


それで、「優秀な人材を逃がさないために『ロシア版シリコンバ
レー』をつくろう」という話なのでしょうが・・・。

そんなに簡単にはいかないでしょう。


ロシアは、「石油依存国家」でありつづける可能性が高いのです。


▼これまでのロシア外交


次に外交を考えてみます。


ソ連ゴルバチョフの時代は、「親欧米外交」でした。

それで、ソ連は勢力圏にあった「東欧」を失った。

さらに、ソ連15共和国も失った。(独立されてしまった)



新生ロシア初代大統領エリツィンの時代も、「親欧米外交」でし
た。

理由は、新生ロシア経済がボロボロで、日欧米、国際金融機
関からの借金に頼りきりだったから。

「金を借りる人は、金を貸す人の言うことを聞け!」

がこの世の常識です。


2代目大統領プーチンの時代は、「反欧米」の時代でした。

・イラク戦争

・ユコス問題

・グルジア・バラ革命

・ウクライナ・オレンジ革命

・キルギス・チューリップ革命


などで、ことごとくロシアと欧米は対立。

そして、「米ロ新冷戦」なる言葉も生まれた。

米ロの対立はどんどんヒートアップし、結局08年8月8日の


「ロシア-グルジア戦争」


に発展していきます。

(この時、大統領はすでにメドベージェフだったが・・・)



ロシア3代目大統領メドベージェフの時代は、概して「親欧米」
でした。

グルジア戦争の翌月、リーマンショックが起こった。

それで、アメリカもロシアも冷戦を継続できなくなったのです。

両国は和解することを決め、「米ロ関係『再起動』」なる言葉も
生まれました。

そして、実際グルジア戦争以降、米ロ関係は改善されていた
のです。


▼「米ロ再起動」の終わり


ところが、ロシアは現在、親欧米のメドベージェフ外交を捨てさり、

再び反欧米のプーチン外交にシフトしています。

なんで?

きっかけは、去年のリビア戦争でした。

国連安保理で3月17日、リビアへの武力行使を容認する決議案
が採択された。

メドベージェフのロシアはこの時、拒否権を使わず、「棄権」しま
した。

それで、欧米は国連安保理のお墨付きを得て、リビア戦争を開
始できた。


メドベージェフはこの時、どうもプーチンに相談せず、自分で勝
手に決めたようなのです。

それで、プーチンとメドベージェフの対立が表面化してきました。



<〈露の大統領×首相…リビアめぐり真っ向対立

【モスクワ=寺口亮一】リビアに対する英米仏など多国籍軍による
空爆の根拠となった国連安保理決議を巡って、ロシアのメドベージ
ェフ大統領とプーチン首相の見解が対立し、「二頭体制」が発足し
た2008年以来、「最も激しいやりとり」と注目を集めている。>

(読売新聞11年 3月23日(水)9時44分配信)



 一体、二人の意見はどう異なるのでしょうか?



<首相は21日、安保理決議を「不完全で欠点がある」「(決議は
)中世の十字軍を想起させる」と批判した。

 一方、大統領は同日、「決議はリビア情勢を反映しており間違
いとは思わない」と述べ、「十字軍」との表現についても「文明の
衝突につながる表現は容認できない」と批判した。

 重要な外交政策を巡り2人が公然と争うのは異例。

 地元メディアでは来年の大統領選をにらんだ動きなのか、単
なる見解の相違なのか臆測が飛び交っている。〉(同上)



要するに欧米の支配者層に取り込まれたメドベージェフが、プ
ーチンを無視して単独行動に出たわけですね。

で、結果はどうだったか?

この戦争を主導した、フランス、イギリスは、リビアの石油利権
をきっちりゲットしました。

アメリカは、例のごとく「戦争=公共事業」で経済を安定させた。


で、ロシアは?

これは、な~~~~にも得るものがなかったのです。

ロシアは、ここ数年「米ロ再起動」をめざしてきた。

しかし、アメリカは自己の利益追求に貪欲ですから、ロシアは「再
起動で全然得しなかった」という思いがある。

一例をあげれば、アメリカはロシアがもっとも嫌がる「東欧MD計
画」をすすめています。

(オバマは「計画を見直す」といったにもかかわらず。)


さらに、プーチンは、「アメリカはロシアの下院選挙、大統領選挙
に干渉し、俺(プーチン)の復活を阻止しようとした!」と怒ってい
る。



<ロシアのプーチン首相、デモを扇動と米国を非難
 CNN.co.jp 12月9日(金)11時3分配信

 モスクワ(CNN) ロシアのプーチン首相は8日、先の下院選を
めぐる不正疑惑に対する抗議デモを米国が扇動していると非難
した。

 クリントン米国務長官は同5日、「選挙のやり方に関する深刻な
懸念」があり「しっかりした調査」を求めるとの発言を行っていた。

 8日、国営テレビに出演したプーチン首相はこのクリントン国務
長官の発言が「米国務省の支援を受けた」反政府勢力に対し、
行動を促すシグナルを送ったと非難。

 また、国内からの批判と外国からの批判は質が異なるとし、
ロシアは「外国からの干渉」から身を守らなければならないと述
べた。>



そう、メドベージェフの「米ロ再起動」時代は、プーチン復活です
ぎさります。

これから、「米ロ新冷戦第2ラウンド」がはじまるのです。


▼プーチンは、実際どう動く


これをよむのは簡単なんです。

要するに、プーチンが1期目2期目でやってたことを、またはじめ
る。


1、中ロ同盟の復活

中国とロシア。

この二つの大国は、幕末の薩長と同じ。

一藩で、幕府(アメリカ)に対抗することはできないのです。


たとえばリビア。

中国は、本音ではこの戦争に反対でした。

しかし、メドが米ロ関係を重視し、「拒否権」を使わず「棄権」する
ことにした。

もし、中国だけが「拒否権」使ったらどうです?

中国は「悪い独裁者カダフィを擁護する悪の帝国」になってしま
ったでしょう。

(それで、中国も「棄権」した。)



ところが、イラク戦争のときはどうでしょう?

この時は、安保理常任理事国の3国、ロシア、中国、フランスが
一貫して戦争に反対した。

それで、アメリカは情報戦に勝てませんでした。

独裁国家中国、ロシアより、むしろアメリカが悪の帝国になって
しまった。


そう、ロシアのパワーは、中国と一体化してはじめて大きな力を
もつ。

それで、プーチンは、メドベージェフ時代に冷めた中国との関係
を修復し、

「中国・ロシア同盟」を復活させるでしょう。


2、上海協力機構の再強化

ロシアと中国は05年以降、上海協力機構(SCO)を「反米のとり
で」「多極化推進の要」として育ててきました。

しかし、メドベージェフはプーチンの熱意を共有しておらず、SC
Oの発展は止まっていた。

プーチンは、再びSCOの強化に乗り出すでしょう。

SCOのメンバーは、中国・ロシアに、カザフスタン、キルギス、タ
ジキスタン、ウズベキスタン。

オブザーバーが、モンゴル、インド、パキスタン、イラン。

さらに、ガス大国トルクメニスタンや、大国トルコなども加盟を検
討している。

特に、ブリックス4カ国のうち、中国、ロシア、インドがいるのは大
きいですね。

それに、ロシア、カザフ、イラン、トルクメニスタンなどは世界的
資源大国です。

プーチンはSCOを再び「多極化推進の中心組織」「反米のとり
で」にしていくことでしょう。


3、ブリックス諸国との連携強化

メドベージェフは、アメリカを中心とするG8との連携を重視して
きました。

ちなみにG8は、昔G7と呼ばれていた。

なぜG8になったかというと、ロシアが入ったからです。

つまり、ロシアはG8の中で、一番新参者で、一番格下なので
す。


一方プーチンは、ブリックス(ブラジル、ロシア、インド、中国)重
視です。

ブリックスの中では、中国のパワーが圧倒的。

それでも、お互い「多極化」「アメリカ一極支配打倒」という共通
目的でつながっている。



4、目的はアメリカのとどめを刺すこと、方法は・・・

ロシア上層部の認識は、「米ロは現在冷戦中」です。

考えてみてください。

プーチンは、「アメリカ国務省が、ロシアで革命を起こそうとして
いる」と思っている。

プーチンの頭の中には、


アメリカ国務省 → ロシア野党 → 大規模デモ


という構図が見えるし、前述のように、そう公言してもいます。


日本だったら、反米首相(例、鳩山さん)は、コロッとやられてし
まいます。

しかし、プーチンの場合、「売られたケンカは買ってやるぜ!」と
なる。

だから、プーチンは、これから上記のように反米勢力を再結集
することで、アメリカに対抗していきます。

そして、「とどめを刺す」方法は、「ドル基軸通貨体制」を完全に
崩壊させること。

その方法は、「貿易決済からドルを外していく」(=基軸通貨でな
くす)こと。

実際、プーチンは、どこかの国の首脳と会うたび、「貿易決済は、
ドルを使うのをやめ、自国通貨でやりましょう」と提案しまくって
います。


▼日ロ関係~領土問題のゆくえ


最後、日ロ関係について。

先日プーチンが、「北方領土問題を解決したい」と発言し、期待が
高まっています。



< 【モスクワ=佐藤貴生】インタファクス通信は2日、ロシアのプ
ーチン首相が一部外国メディアとの会見で、北方領土問題につい
て「最終的に解決したいと強く願っている。双方が受け入れ可能
な形で行いたい」と述べたと伝えた。>

(産経新聞3月2日)



プーチン発言の真意を知るために、「領土問題4つの立場」をお
さえておきましょう。


まずロシア側。


1、北方4島は、ロシア領。返還なんてありえない


これは、メドベージェフの立場。


「北方4島はロシアの領土。

『返還』?

もとからロシアの領土を、日本に返還するってどういうことですか
?」


つまり、「領土問題はそもそも存在しない」という立場。

なんでメドは、こうなのでしょうか?

この人は、そもそも日本に全然興味がないのですね。

「ツイッター大好き!」「ブログ大好き!」「アメリカ大好き!」のメド
ベージェフ。

彼の唯一の願いは、「アメリカから認められること」。

だから、そもそも日本を重視してないし、対日外交もぞんざいにな
るのです。



2、二島返還で終わりにしましょう

プーチンの立場はこれです。

その根拠はなんでしょうか?

1956年の「日ソ共同宣言」です。

この宣言の最重要ポイントは、



<日ソ両国は引き続き平和条約締結交渉を行い、条約締結後にソ連
は日本へ歯舞群島と色丹島を引き渡す。>



つまり、「平和条約を締結し、2島を返還する」ことで合意したと。

プーチンは、「日本も二島、ロシアも二島。双方妥協して、この問題を
終わらせましょう」と主張しているのです。



3、二島先行返還論

これは、鈴木宗男さんや佐藤優さんが主張しているものです。

つまり、「日ソ共同宣言に基づき、まず二島返してもらおう」「残り二
島については、協議を継続しよう」と。


ここ最重要。

プーチンは、「二島返還で終わりにしよう」といっている。

日本の二島返還論者は、「まず二島返してもらい、残りの二島につ
いては協議を継続する」(そして、未来の返還をめざす)

ということで、ズレがあるのですね。



4、4島一括返還論

これは、日本でもっとも一般的なものです。

「北方領土は、そもそも日本のものなのだから、4島返してもらうの
は当然だ!」



で、プーチンが「北方領土問題を解決したい」というとき、真意は、

「二島返還で終わらせたい」ということなのです。



<また、会見では、平和条約締結後に歯舞、色丹両島を日本に引き
渡すと定めた1956年の「日ソ共同宣言」にふれ、01年にイルクー
ツクで森喜朗首相(当時)との首脳会談を行った際、プーチン氏は同
宣言の有効性を認めたものの、日本側はさらに「2島ではなく、4島
が欲しい」と主張したと指摘。

「これはもう1956年の宣言ではない。すべてが再び出発点に戻っ
た」と述べ、宣言の内容を上回る譲歩には否定的な姿勢を示した。>

(同上)


▼米中二極世界の中で


1945年~1991年までを「冷戦時代」(=米ソ二極時代)とよびます。

ソ連が崩壊した翌年1992年からリーマンショックが起こった08年ま
でを

「アメリカ一極時代」とよびます。


その後世界は、「米中二極時代」に突入しています。

意識するしないにかかわらず、世界の国々は、「米中どっちにつ
くの?」と決断を迫られることになる。


メドベージェフは、明確に「アメリカにつく」ことを選択していまし
た。

しかし、プーチンは、「ロシア革命を画策するアメリカと組めるか
!」ということですから、当然中国につくことになるでしょう。



すると、アメリカは、計画中のシリア戦争、イラン戦争がやりに
くくなります。

なぜかというと、国連安保理で中国、ロシアが拒否権を使い、
戦争を「非合法化」してしまうから。


まあ、それでもなんやかんや理由を見つけて戦争にもってい
くことでしょう。

ルーズベルトの時代から、アメリカは「戦争の口実を見つける」
ことには異常な能力を発揮してきました。


さて、日本。

プーチンは、柔道、スシが好きな親日政治家。

しかし、好き嫌いで行動が制約されることはありません。

日本と接近するのは、当然「ロシアの国益」のため。

じゃあ、ロシアの国益ってなんだ?


たとえば、東シベリア開発。

ロシアは、中国にシベリア開発をさせたくないのです。

「のっとられるかもしれない」という恐怖がある。

その点、日本がシベリアをのっとる心配はありません。

だから日本にシベリア開発を支援してほしい。


たとえばハイテク。

ロシア経済の最重要課題は、「近代化」「多角化」でした。

日本はハイテク大国なので、ロシア経済の近代化に協力してほし
い。


そして、最重要は、欧米 対 中ロ 覇権争奪戦とのからみ。

現在日本は、当然欧米陣営にいる。

プーチンは、日本を中ロ陣営にひきずりこみたいのです。

それで、ロシアは、反米民主党政権の誕生を心から歓迎したので
した。



こういう意図を知って日本はどう動くの?

これは、日本の政治家次第ということでしょう。


というわけで、今回は「プーチン3期目のロシア」についてでした。


(●プーチンといえば、
4月5日、集英社から本を出版することになりました。


「プーチン最後の聖戦」(→ http://tinyurl.com/8y5mya3

 )


といいます。

プーチン・KGB軍団と世界の支配者の壮絶な戦いを描いたもので、日
本人の99.9%が知らない世界の裏話(=証拠つき)が満載です。

よろしければご一読ください。)



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