白人の中でも一流とはいえないロシアが、有色人の中で唯一白人に抵抗した日本を撃滅していたら
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★犬飼裕一さまからのおたより
北野様
毎度愛読しております犬飼です
先日はご返事をいただきありがとうございました。
今回の「日本は人類歴史を大きく前進させた」には大いに感銘を受けました。
まさに、日露戦争はどちらが勝ったのかわからない(ロシアの愛国者による)教科書。
「東郷って誰?」という若者。
私も大学教員として毎度その種の教育の生み出した若者に接しておりますが、少しでも詳しく世界史を考えれば考えるほど日露戦争の意義の大きさには驚かされる。
ヨーロッパ史(特にイギリス史やドイツ史)では、最大の論題の一つとして「第一次世界大戦の起源」というのがあります。
同名の有名な本も長年読まれ、もう百年近く論争がつづいているのですが、私の考えでは答えは簡単。
日露戦争でロシアが負けたからです。
あの戦争でロシアが失態を演じたことで、ドイツの支配層は「イケル!」ということになった。
そもそも、日本海海戦で撃滅されたバルチック艦隊(バルト海艦隊)はなんのためにあったのか?
有名な建艦競争で英独仏、とくにバルト海でのドイツ海軍に備えるためだったはずです。
ドイツ海軍を仮想敵にしていた大国の大艦隊が、1905年、東洋の小国の近海で突然消滅したわけですね。
よほどの慎重論者でも、チャンスだと思うでしょう。
そして、約9年後には、同盟国のロシアと挟み撃ちにするつもりだったフランスをドイツが攻める。
9年も待ったのですから、やはりドイツ人は慎重ですね。
ヨーロッパが全力で自滅した第一次世界大戦(1914-18)が世界史に与えた影響はいうまでもありません。
そもそもあれが無かったら、いまでもインドはイギリスの領土、インドシナはフランス、インドネシアはオランダだったでしょう。
そして、もし日露戦争の結果が逆で、日本海で日本海軍が消滅していたら、満州と朝鮮がロシアに占領されていたら、敗戦の結果政府が崩壊し、各地方政権が割拠する内乱状態で、英米に借りた膨大な戦時債券の支払いが不可能になっていたら・・・・・
ただし、この場合日本一国のことは問わないとします。
むしろ、白人の中でも一流とはいえないロシアが、有色人の中で唯一白人に抵抗した日本を撃滅していたら、アジアはどうなっていたのかということのほうが重要だからです。
いちばんわかりやすいヒントはアフリカだと思います。
たとえばヨーロッパのリベラルが作ったアフリカ映画に毎度登場する「アフリカ」。餓死寸前のお腹が突き出した幼児が手を伸ばして「食べ物をください!」とやるアフリカです。
さも同情しているようなことをいうのですが、結局のところ広大なアフリカをいっしょくたにして「かわいそう」「弱者」ということにしてしまう。
その場合、そんな「アフリカ」を作ったのはお前らの祖先だろう!という疑問は無視される。
そして、長年の独裁体制からヨーロッパの支援で解放されたチュニジア、リビア、エジプト、同じくアパルトヘイトを克服した南アフリカ。
勇敢なヨーロッパ人環境運動家が野蛮な密猟者からゾウやゴリラを守ってやっているのもアフリカ。
まるでヨーロッパ人の手助けがないと明日にでも自滅して死に絶えてしまいそうな、そんな無能で無力なアフリカ。
要するにアフリカ人はヨーロッパ人に抵抗できなかった。
抵抗してもすべて撃滅されたからです。
これを、日露戦争で日本が負けた後のアジアに投影して考えてみてください。
もちろん、日本は債権者英米の領土になり、中国はロシアとイギリスで南北2分割。
長年の「部族間闘争」で疲弊したかわいそうな中国人やベトナム人が、ヨーロッパ人やアメリカ人の善男善女に食べ物をおねだり・・・・
いかがでしょうか。
北野様
毎度愛読しております犬飼です
先日はご返事をいただきありがとうございました。
今回の「日本は人類歴史を大きく前進させた」には大いに感銘を受けました。
まさに、日露戦争はどちらが勝ったのかわからない(ロシアの愛国者による)教科書。
「東郷って誰?」という若者。
私も大学教員として毎度その種の教育の生み出した若者に接しておりますが、少しでも詳しく世界史を考えれば考えるほど日露戦争の意義の大きさには驚かされる。
ヨーロッパ史(特にイギリス史やドイツ史)では、最大の論題の一つとして「第一次世界大戦の起源」というのがあります。
同名の有名な本も長年読まれ、もう百年近く論争がつづいているのですが、私の考えでは答えは簡単。
日露戦争でロシアが負けたからです。
あの戦争でロシアが失態を演じたことで、ドイツの支配層は「イケル!」ということになった。
そもそも、日本海海戦で撃滅されたバルチック艦隊(バルト海艦隊)はなんのためにあったのか?
有名な建艦競争で英独仏、とくにバルト海でのドイツ海軍に備えるためだったはずです。
ドイツ海軍を仮想敵にしていた大国の大艦隊が、1905年、東洋の小国の近海で突然消滅したわけですね。
よほどの慎重論者でも、チャンスだと思うでしょう。
そして、約9年後には、同盟国のロシアと挟み撃ちにするつもりだったフランスをドイツが攻める。
9年も待ったのですから、やはりドイツ人は慎重ですね。
ヨーロッパが全力で自滅した第一次世界大戦(1914-18)が世界史に与えた影響はいうまでもありません。
そもそもあれが無かったら、いまでもインドはイギリスの領土、インドシナはフランス、インドネシアはオランダだったでしょう。
そして、もし日露戦争の結果が逆で、日本海で日本海軍が消滅していたら、満州と朝鮮がロシアに占領されていたら、敗戦の結果政府が崩壊し、各地方政権が割拠する内乱状態で、英米に借りた膨大な戦時債券の支払いが不可能になっていたら・・・・・
ただし、この場合日本一国のことは問わないとします。
むしろ、白人の中でも一流とはいえないロシアが、有色人の中で唯一白人に抵抗した日本を撃滅していたら、アジアはどうなっていたのかということのほうが重要だからです。
いちばんわかりやすいヒントはアフリカだと思います。
たとえばヨーロッパのリベラルが作ったアフリカ映画に毎度登場する「アフリカ」。餓死寸前のお腹が突き出した幼児が手を伸ばして「食べ物をください!」とやるアフリカです。
さも同情しているようなことをいうのですが、結局のところ広大なアフリカをいっしょくたにして「かわいそう」「弱者」ということにしてしまう。
その場合、そんな「アフリカ」を作ったのはお前らの祖先だろう!という疑問は無視される。
そして、長年の独裁体制からヨーロッパの支援で解放されたチュニジア、リビア、エジプト、同じくアパルトヘイトを克服した南アフリカ。
勇敢なヨーロッパ人環境運動家が野蛮な密猟者からゾウやゴリラを守ってやっているのもアフリカ。
まるでヨーロッパ人の手助けがないと明日にでも自滅して死に絶えてしまいそうな、そんな無能で無力なアフリカ。
要するにアフリカ人はヨーロッパ人に抵抗できなかった。
抵抗してもすべて撃滅されたからです。
これを、日露戦争で日本が負けた後のアジアに投影して考えてみてください。
もちろん、日本は債権者英米の領土になり、中国はロシアとイギリスで南北2分割。
長年の「部族間闘争」で疲弊したかわいそうな中国人やベトナム人が、ヨーロッパ人やアメリカ人の善男善女に食べ物をおねだり・・・・
いかがでしょうか。