みんなケイマン諸島に金を送ったのか。 | 日本のお姉さん

みんなケイマン諸島に金を送ったのか。

AIJ問題 契約84基金、総額1852億円 厚労省調査
産経新聞 2月28日(火)11時5分配信
 投資顧問会社の「AIJ投資顧問」(東京都中央区)が運用委託された年金資産約2千億円を消失させた問題で、厚生労働省は28日、平成22年度末時点で同社と契約があった企業年金は84基金で、総額は約1852億円にのぼるとの調査結果を発表した。同一業種や地域の中小企業が集まる「総合型」の厚生年金基金が73基金と約9割を占めており、最大で年金資産の56.9%を委託していた基金もあった。

 AIJ投資顧問との契約が判明した年金基金の加入者総数は約54万人、受給者総数は34万人。同社による年金消失で、資金繰りの苦しい中小基金では年金の積み立て不足がさらに拡大する恐れがある。

 厚労省の定めた資産運用のガイドラインにはリスク回避のための分散投資義務が盛られているが、数値目標はない。小宮山洋子厚労相は同日の記者会見で「今のガイドラインをもっと強化する方向での見直しも検討し、夏頃までには結論を出したい」と述べ、ガイドラインの見直しに着手する考えを表明した。

 同社に投資残高がある年金基金の地域別の内訳は北海道、東北、関東で53基金、東海、北陸、近畿で23基金、中国、四国、九州で8基金。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120228-00000517-san-pol

AIJ運用年金、加入54万人・総額1852億
読売新聞 2月28日(火)11時40分配信

 厚生労働省は28日、企業の年金資産の大半を消失させたAIJ投資顧問(東京都中央区)に資産運用を任せていた企業年金は2011年3月末現在で84あり、資産残高の総額は約1852億円に上ると発表した。

 中には総資産の半分以上を同社に委ねていた厚生年金基金もあった。同省は、分散投資の努力義務規定にとどまっている現在の資産運用指針を見直し、リスクが高い投資の抑制を図ることを決めた。

 同省によると、同社に資産運用を任せていたのは、大企業などの確定給付企業年金が10、厚生年金基金が74。うち厚生年金基金のほとんどは、同じ業種の中小企業などが集まって設立された「総合型」。84の企業年金の加入者数は約54万人、受給者数は約34万人で、17の企業年金は総資産の2割以上を委ねていた。中には総資産の56・9%にあたる約52億円を投じていた厚生年金基金もあった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120228-00000507-yom-soci

AIJ年金消失 証券OB、ケイマン オリンパス、重なる構図
産経新聞 2月29日(水)7時55分配信

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オリンパスとAIJをめぐる人間関係(写真:産経新聞)

 年金資産約2千億円を消失させた投資顧問会社「AIJ投資顧問」(東京都中央区)。同社の浅川和彦社長(59)は国内の大手証券会社出身で、オリンパスの損失隠し事件で逮捕された中川昭夫容疑者(61)ら指南役とされる同じ大手証券OBと関係が深かった。オリンパス事件ではタックスヘイブン(租税回避地)の英領ケイマン諸島に「飛ばし」を行って損失を隠したが、AIJもケイマンを通じて年金資産を運用。オリンパス事件と人脈、構図が重なるAIJ問題に捜査当局は関心を寄せる。

[フォト]集まった報道陣に対応するAIJ投資顧問の弁護士

 ◆支店長、部長歴任

 浅川社長は昭和50年に大手証券会社に入社。主に営業畑を歩んだといい、「新規の顧客開拓に優れ、営業成績はトップクラス」と元同僚は振り返る。中川容疑者が上司だった時期もあるという。浅川社長は複数の支店長や本社の部長を歴任して退社している。

 その後、平成6年に外資系の証券会社に転じた。この外資系証券会社では再び中川容疑者の部下になり、オリンパス事件の指南役とされる同じ大手証券OBの佐川肇氏とも同僚だったという。

 浅川社長の大手証券人脈はこれにとどまらない。外資系証券を離れた浅川社長がAIJの社長に就いたのが16年。このときビジネスパートナーに招いたのが同じ大手証券OBの松木新平取締役だった。

 また、AIJの実質的支配下にあり、信託銀行を通じて募集した資産をケイマンに投資していた「アイティーエム証券」(東京都中央区)のトップは別の国内大手証券会社OBという。

 ◆実態分かりにくく

 人脈とともにオリンパス事件との類似性が指摘されるのが、ともにケイマンを経由している点だ。

 AIJはまず顧客と企業年金資産の投資一任契約を結び、その後、配下のアイティーエム証券を通じてケイマンに資金を移す。AIJはケイマンに入った資金を英領バミューダの信託銀行を通じて運用する形を取っていたが、実質的には香港の大手銀行に移していたことが判明している。

 オリンパス事件では、ケイマンのファンドに損失飛ばしが行われていた。

 海外での資金運用に詳しい証券関係者は、「タックスヘイブンのケイマンには多くのペーパーカンパニーがあり、運用実態は分かりにくい。その上、海外の複数の金融機関を介して資金を運用すれば、金融当局の監視は困難になる」という。

 別の証券関係者は「浅川社長は営業畑が長く投資は素人。海外を経由する複雑な運用方法を1人で編み出したとは考えづらい。指南役がいたのではないか」と指摘している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120229-00000115-san-soci