《WEB熱線》アジアの街角からin大阪  金正日亡き北朝鮮の行方ー縄起さん | 日本のお姉さん

《WEB熱線》アジアの街角からin大阪  金正日亡き北朝鮮の行方ー縄起さん

《WEB熱線》アジアの街角からin東京

というブログを東京の老上海さんが
FC2とアメブロではじめたそうです。

読むとOJINさんのことが分かります。
http://nisimasa.blog.fc2.com/

http://ameblo.jp/nisi1948/entry-11158856648.html


金正日亡き北朝鮮の行方‏ー縄起さん↓


OJINさんが2012年1月18日に携帯電話で病院から送信した縄起さんの記事。

最後まで無料メルマガを配信しようとモルヒネで朦朧としながらも頑張っておられたようです。OJIんさんは、22日のお昼頃に北海道の病院で亡くなられたのです。

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以下はOJINさんの最後の文章。↓

――――「なんだ今頃気がついたのかと言われそうですが「人は自分の心に心地良い言葉に靡く」ーーー習性をもっているものなんですね~

ーーー道理で耳に痛烈な記事の多い「アジアの街角から」の部数が伸びなかったわけだわーーー

ーーーそれに引き換え部数の多いマスコミさんは読者の耳に痛い内容なんて絶対に載せないわけだ。

よし!

「アジアの街角から」も今後は読者の耳に心地良い内容を心がけるようにしよう!

――――と、心密かに心決めしていた(?)その矢先に、

狙い澄ましたように舞い込んで参りましたる、そのものズバリ!と人間の本質に迫る紋起さんの「金正日亡き後の北朝鮮」

どうぞお読みください。


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金正日亡き北朝鮮の行方‏ー縄起さん


金正日亡き後の北朝鮮について専門家や有識者がいろんなことを言っているのだが、


――――思い出して欲しい、

金日成が亡くなり金正日が政権を継承した時に、いわゆる専門家という人達が何を言っていたのかを――――。


あるいは、拉致被害者が帰国して後に核兵器の爆発実験をした事から、経済制裁を掛けるときに、何を言っていたのかを。


これら専門家は、皆の希望を実現するかのごとく、予想として述べていた。


金正日暗殺、クーデター、内乱、等々の事件が起こり、結果として北朝鮮は崩壊するのだと言うのだった。


しかし、ご存知のように、北朝鮮は崩壊等しなかった。

将軍様は優雅な生活を送っているのに、国民は多数餓死したりしたが、反乱など起こりもしなかった。


国民が餓死していても、金正日は、テロをしたり、核兵器開発をしたり、ミサイルを開発したりして金を使っていて、諸外国から受取った援助もそれらに流用していた訳である。


やくざよろしく、強請りタカリの類で喰っていたといえるのだが、しかし、暗殺もクーデターも全く起こらなかったのである。


評論家や専門家見間違ったのは、北朝鮮為政者の組織した不満分子、危険分子の摘発・排除システムが完全に機能していたことと、権力に従順に従う教育が徹底して実施された効果が非常に大きかった事であろう。


そのバックは、金正日の猜疑心で、彼の短命は、ストレスではないかと言う評論家もいる。


さて、北朝鮮3代目の金正恩の権力継承は上手くいくのだろうかに関しての予想も沢山出されている。


それらを読んで思うのは、中国が北朝鮮をどのように思っているかを想定する部分が異なる事により、結果が大きく違ってくる。


例えば、北朝鮮が崩壊して中国に大量の難民が入るのを嫌がるから云々と論じるが、本当に難民が入ってくるのを嫌がるのであれば、国境線沿いに侵入防止装置を完備するに違いない。


それは、鉄条網やコンクリートの壁にとまらず、本当に困るのなら装備した兵や地雷原も選択するかも知れない。


だから、難民が入り込むのが非常に困るから、北朝鮮の政権の安定を画策するようには思えない。


北朝鮮の金ファミリーの政権世襲が嫌だと言う風にも思えない


中国の政権は、世襲に親和性を備えているはずである。


最近、池田信夫氏のブログで紹介されていた本、

高島俊男著「中国の大盗賊・完全版」(講談社現代新書)を読んで目から鱗の剥がれる思いであった。


中国関係のお仕事を持たれる読者の方が多いので、お読みになった方もおられると思うが、これは必読の書になるほど中国と言う国の本質を理解できる。


これを読むと、なぜ中国は、歴史上一度も選挙をやらない国なのかが分かった。


お読みになっていない方のために、ほんのエッセンスだけをお話しする。

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中国4千年の歴史の中で数多く王朝交代がされたが、その多くは盗賊から成り上がって王朝を開いたものである。


高島氏は「中国の『盗賊』はかならず集団である。


中国4千年の歴史の中で数多く王朝交代がされたが、その多くは盗賊から成り上がって王朝を開いたものである。


高島氏は「中国の『盗賊』はかならず集団である。


これが力をたのんで村や町を襲い、食糧や金や女を奪う。

へんぴな田舎のほうでコソコソやっているようなのは、めんどうだから当局もほうっておく。

ところがそのうちに大きくなって、都市を1つ占拠して居坐ったりすると、なかなか手がつけられなくなる。

さらに大きくなって、一地方、日本のいくつか の県をあわせたくらいの地域を支配したなんてのは史上いくらでも例がある。


しまいには国都を狙い、天下を狙う。


実際に天下を取ってしまったというのも、また例にとぼしくないのである」として、唐を開いた劉邦、明の朱元璋の例を丁寧に解説する。


そして、どろぼうから皇帝になった最近の例として、毛沢東をあげる。


毛沢東は、マルクスを学んだのかと言えば、中国人の書いた「マルクス早わかり」のパンフレット位は読んだ程度だと高島氏は述べている。


これは、中国内でもそのように指摘されているのであろう。


しかし、中国の古典を非常に勉強しているし、韻を踏んだ中国の詩作もあるがそれはすばらしいと言う。


だから、毛沢東は、ソビエトなどと類似の革命を実現したのでなく、水滸伝よろしく盗賊の徒党を組んで、盗賊として組織を大きくし、蒋介石の国民党との戦いを制して皇帝になったというのである。


中国のような農村社会でプロレタリアート革命は、200%できないと言われていたのに、共産党政権を樹立できたのは、劉邦、朱元璋と同じ方式を採用する事で成し遂げたと解説するのである。


だから、毛沢東が樹立した政権は、プロレタリアートの政権ではなく、中国の歴代王朝と同じ性質と構造を根底に持つものなのである。


だから、毛沢東としては身内に政権を譲りたかったようだが、長男は朝鮮戦争で戦死し、妻の江青に譲ろうとワンポイントで起用した忠実なはずの華国鋒が遺言を守らず、江青ら4人組を逮捕して、毛沢東の思惑から外れる路線を走り始めたが、結局トウ小平に権力をさらわれ華国鋒は追放されて、毛一族とは別の政権になったということだ。


私は、この本を読んで、それまで、共産主義国がなぜ簡単に(国家)資本主義に切り替える事が出来るのかが分からなかったのだが、なるほど共産主義を名乗ってはいるが、封建時代と同じように中国人民の上に蓋のように王朝が鎮座すらる構造だったから、共産主義を簡単に捨てる事が出来たのだと理解できた。


また、中国軍がなぜ党の軍隊なのか理解できなかったのだが、大盗賊が全国を制覇して出来た王朝だと理の軍隊ではなく盗賊が軍隊に転化したのだから、党の所属になって当たり前の事である。


北朝鮮は、どうなのだろう。


金日成は、ソ連が総書記に就けたと言われているが、朝鮮半島は、中国の影響を有史前から受けているわけで、大盗賊が王朝を作ることに違和感はないのではなかろうか。


朝鮮も中国と同じように王朝が変わっている訳で、日本のように萬世一系の王朝などありえない。


それも革命などと言って、暴力で権力を奪ったことは、全く触れないで、前政が国を真当に治められなかったから、天が新しい王に統治を命じたのだと正当国理をそのまま使っていたのではないかと思う。


だから、中国共産党政権は 金正日亡き後の息子の金正恩への政権移管に違和感など全く無く、新政権をどうコントロールするかは自国の都合次第であると断じて良いと思う。


金正日の路線を振り返ると、それは、中国にとって受け入れられるものであったはずだ。


もし、受け入れられない路線なら、援助など絶対にしないし、中国にすがって生きている北朝鮮だから、援助を打ち切られるような行動は、命令されずとも避けるはずである。


したがって、北朝鮮の最近の種々の行動は、中国にとって好ましいと思っているものであったと判断すべきだろう。


核兵器開発も、それをパキスタンやイラ ンに売ることも、韓国の掃海艇の爆破も、ヨンビョン島の爆撃も、全て好ましい事だと思っているに違いない。


中国は米国と覇権を争う積りであるから、米国が迷惑に思うことをすることは、善いことなのである。


まだ、米国に軍事ら的にも経済的にも対抗できないと思っているから、中国自身ではやれないので成り代わって米国の嫌がることをやる金正日は、それだけに好ましい奴であったはずだ。


金正日路線は、大盗賊時代(朱徳・毛沢東時代)の党の本質に近いのかも知れない。


――――したがって、新らしい北朝鮮政権も、金正日路線と同じ路線を走るのではなかろうか。


――――評論家達は、軍の影響が強いからだと解説するだろうが、影響が強いのは中国なのである。


食料、燃料、重要物資を中国に依存している北朝鮮は、生殺与奪の権を握られているから仕方がないのである。


中国と同じような改革開放路線を取るのではないかというコメントの専門家もいるが、この路線を取ることによって、外部から情報が国全体に入るようになって、政権転覆の危険性が増えることになるので、現状の既得権益を持つ層は同意しないのではないだろうか。


他方、米国は、北朝鮮の存在が疎ましいかと言えば、そうでない面も持ってい る。


それは、北朝鮮が事件を起こすことで、米軍の存在価値が関係国に再認識され場合によっては兵器が売れる需要が発生しているのである。


北朝鮮のおかげで兵器の拡売に繋がっていることを、米国も認識しているから、北朝鮮を消し去るようなことはしない。


米国は、北朝鮮がある限度を超えて事件を起こすことは許さないだろうが、それ以内なら、米国にとっても好ましい行動なのである。


――――しかしそれにしても厄介な国が我々の隣に存在したものだ。

しかも、アメリカ、中国の両強大国にとっては、好ましい部分があるから、両国とも本気でそういう路線を排除しようと思っていない。


したがって、事件を起こす政権が継続してきただろうと思うし、今度も同じような路線が継続となるだろう。


金正恩が暗殺やクーデターで排除される可能性は大いに残る。


それは、先の述べた路線を踏襲するのに相応しくない能力であったとか、北朝鮮内の人事面での確執が生じたとかした場合に、より金正日路線を走れる人物が浮上するのだろう。


――――これが、私の仮説である