警察が少年を尾行していなかったら、あの会社員も大やけどしていたはず
詳しい記事が見つかったので紹介します。
警察が頑張ってくれたんだなとわかりました。
日本の警察、ありがとう!!
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ホームレスの女性が次々“炎上” 逮捕された少年
配信元:
2012/02/19 20:14更新
【衝撃事件の核心】
東京都内で今月、人が衣服に放火され、重軽傷を負う事件が相次いだ。1日にはホームレスの女性が大やけどを負い、いまも重体。その7日後には、新橋の街中で、サラリーマンが火をつけられた。殺人未遂の現行犯で警視庁に逮捕されたのは18歳の少年。なぜ、見知らぬ人に火を放ったのか。少年が語った動機は、理不尽極まりないものだった。
■うめき声、焦げた臭い…路上の“惨事”
「熱い、熱い。助けて…」
2月1日早朝、東京都中央区八重洲の繁華街。JR東京駅の近くとはいえ、まだ人通りもまばらな時間帯に、異変は起きた。不審な煙に気づいて、屋外に出た飲食店経営者の男性(46)は、路上にうずくまり、うめくホームレスの女性の姿を目撃した。昨年夏ごろから、現場近くの路上で、寝泊まりをしていた女性だった。
周囲に広がる、焦げた臭い。厚手のスカートはすすだらけで、女性の手は真っ赤に焼けただれていた。女性の持ち物とみられるポリ袋からは、1メートルほどの火柱が上がっていた。
「何があったのか」
男性は事情も分からないまま、大急ぎでバケツに水をくみ、火を消し、女性は救急隊によって病院に搬送された。
「ひざを抱えて寝ていたら、突然衣服が燃え上がった」。女性は駆けつけた救急隊員に、こう説明したという。両手や下半身に大やけどを負い、意識は朦朧。病院に搬送されたものの、危険な状態だった。
■「ホシはもう一度、ヤマを踏む」
女性の周辺には当時、火の気はなく、警視庁は「何者かが、路上の人に火をつけた疑いがある」として、殺人未遂容疑で捜査に乗り出した。
事件が発生したのが早朝だったこともあり、なかなか事件の目撃者は見つからなかった。女性に詳しい事情を聴こうにも、重いやけどで、まともに会話ができず、問いかけに視線で応じるのがやっと。
しかし、近くの防犯カメラの画像を解析した結果、事件の前後、現場周辺で、不審な動きをする男の姿が記録されていた。
警視庁は、男の身体的特徴や服装などをもとに、雑踏や交通機関で犯人を捜し出す「見当たり」捜査に乗り出した。捜査員は、繁華街を歩き回ったり、電車の車内を見回したりして、地道に犯人を捜した。
「今回のホシ(犯人)はもう一度、同じヤマを踏む(事件を起こす)。そうなる前に捕まえないと…」
捜査員が焦りを募らせているとき、再び事件は起きた。
■尾行する捜査員たちの目の前で起きた凶行
2月8日早朝、JR新橋駅前で、張り込んでいた捜査員が、防犯カメラに記録された男とよく似た人物を発見した。「ホシなのか」。そう思ったが、証拠もなく、どこの誰かも分からないのに、逮捕するわけにはいかない。仲間の捜査員とともに、ひそかに男の跡をつけた。
たちまち、衣服から炎が上がり、近くにあった男性のカバンにも燃え移っていた。
あわてて火を消す捜査員と通行人。逃げようとする男も、別の捜査員が取り押さえた。
被害者の男性は、千葉県に住む会社員で、終電を逃し、時間をつぶそうと考えたが、周辺のビジネスホテルはすべて満員。公園のベンチでうたた寝をしていたところだった。背広やコートが大きく焼けたが、幸い、けがは左手の指に軽いやけどを負っただけで済んだ。
■定職持たず、都内を転々 そして…
殺人未遂の現行犯で逮捕された男は住所不詳、職業不詳で、18歳の少年だった。
「慌てる反応を見るのが面白かった」
捜査関係者によると、少年は警視庁の調べに、こう供述した。さらに、「中央区でも女性に火をつけた」と、ホームレス女性に火を放ったこともほのめかした。少年は自分の行為を反省したり、逮捕に動揺したりする様子は見られないという。
「何を考えているのか理解に苦しむ」
取り調べの様子を知る捜査関係者は、こう首をひねる。少年は定職も持たず、都内を転々としていたとみられ、東京・八重洲の駅前で放火事件を起こし、その後、新橋で再び、事件を起こしたとみられている。
過去にも、路上の通行人やホームレスを無差別に狙った少年事件はあった。昨年12月には、東京江東区の公園で、ホームレスの60代の男性が少年5人に殴られ、肋骨を折るなどの重傷を負った。昨年7月にも大阪府堺市の路上で、17~18歳の少年7人が、自転車の男性にすれ違いざまにゴム製のロープを引っかけて転倒させ、負傷させた。
「ムシャクシャしてやった」「おちょくってやろうと思った」。いずれの事件も、少年らが明らかにした動機は面白半分だった。
「怖いもの知らずの少年が、こうした犯罪に1度成功すると、何度もやるケースは多い」。捜査幹部はこう指摘する。早朝の都心で、少年は何を思って人に火を放ったのか。警視庁の取り調べは続いている。
「危ない!」
尾行していた数人の捜査員や、たまたま近くに居合わせた通行人たちが、大急ぎで男性のもとに駆けつけるが、間に合わない。http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/crime/546428/