自分は兄で、亡くなったのは弟だ | 日本のお姉さん

自分は兄で、亡くなったのは弟だ

なりすまし容疑者:兄の免許証書き換え…タクシー運転用に
 病死した1歳違いの兄になりすまして自分の死亡届を提出したとして、電磁的公正証書原本不実記録などの容疑で逮捕された東京都足立区の無職、大泉司容疑者(58)が、兄が死亡する2年前、兄の運転免許証もなりすまして書き換えていたことが警視庁西新井署への取材で分かった。警視庁は本人確認時に気づかなかった。大泉容疑者は一時、兄名義の免許証でタクシー運転手をしており、同署は免許証の不正発覚を恐れ、兄の死亡を隠そうとしたとみている。
 西新井署によると、大泉容疑者は以前、タクシー運転中に交通違反を繰り返したとして免許を取り消され、仕事ができなくなった。このため06年4月、府中運転免許試験場(府中市)で兄になりすましてタクシー運転に必要な2種免許試験を受験し合格。兄の免許証を書き換え、写真も変えたという。その後、大泉容疑者はタクシー会社に就職した。08年1月に兄(当時56歳)が病死したが、自分が死んだとする虚偽の死亡届を足立区役所に提出したとされる。
 大泉容疑者は10年4月には母の介護を理由に退職し、同年7月からは兄名義で生活保護を受給。「生活が苦しかった」と供述しているという。【浅野翔太郎】
毎日新聞 2012年1月26日 2時30分
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120126k0000m040119000c.html

成りすまし容疑者:兄病死、借金逃れに自分の死亡届出す
 病死した兄に成りすますため、自分が死んだとする虚偽の死亡届を提出したとして、警視庁西新井署は25日、東京都足立区鹿浜5、無職、大泉司容疑者(58)を電磁的公正証書原本不実記録・同供用容疑で逮捕した。大泉容疑者は名前を変え、兄名義で生活保護も受給していたとみられる。

 逮捕容疑は、08年1月に兄が病死した際、葬儀会社社員に兄弟の名前を差し替えて伝え、足立区に対して大泉容疑者が死亡したとする虚偽の死亡届を提出させたとしている。同区からの連絡で、本籍地である北茨城市の戸籍には、大泉容疑者が死亡したという虚偽の内容が記録されたという。

 大泉容疑者はこの後、兄を名乗って3年以上生活。兄名義で足立区から生活保護も受給していたが、昨年夏、「うそをつく生活に疲れた」と西新井署に申告。同署が裏付け捜査していた。

 戸籍法では、死亡届を出すには、医師が署名押印した死亡診断書などを必要としている。

 医師は当時、兄の遺体を確認したが、「自分は兄で、亡くなったのは弟だ」という大泉容疑者の説明を信じたとみられる。

 足立区の初鹿野学・戸籍住民課長は「死亡届は医師の診断に基づいて提出されており、うそを見破るのは難しい」と話している。【浅野翔太郎】
毎日新聞 2012年1月25日 15時07分(最終更新 1月25日 19時50分)

http://mainichi.jp/select/jiken/news/20120125k0000e040219000c.html