人体にはこの破壊されたDNAを修復する機能が備わっている | 日本のお姉さん

人体にはこの破壊されたDNAを修復する機能が備わっている

放射能認識を巡って、いわゆる保守派と言われている人にも、反核運動以来の左翼の宣伝、はっきり言えばデマに取り込まれているのでは、と思われる発言が見受けられるのは大変残念なことです。

 竹田恒泰氏は『原発はなぜ日本にふさわしくないのか』の中で(p.82)、「嘘③少量の放射線は身体によいー放射線が身体に良いわけがない」と書いています。こんな初歩的な無知に基づいて放射能害悪論を言っているのですから困ったものです。放射線はDNAを破壊する作用がある。そこまでの知識しかないということです。人体にはこの破壊されたDNAを修復する機能が備わっていることが近年の研究で明らかとなってきており、第1人者のチュビアーナ博士は、胎児の細胞を使った研究で10ミリシーベルト/時以下の放射線に対してはDNA修復は完ぺきにできるという結果を発表しています。しかも、放射線に当ることによって、修復能力が刺激されて高まる為に、ガンになりにくい、だとか色々な免疫機構の機能が高まることが、ホルミシス効果です。よいわけがないどころか、100%よいことが分かってきているのです。ラドン温泉などがよいのはこのためです。

 LNT仮説は、実はLNT虚説であることが明らかになり、ICRPなどの基準値が全く
科学的に無意味であり、リスク推計が全くのでたらめであることも明らかになっています。
竹田氏はこういうでたらめ推計に基づいて、日本の原発労働者のうち160人から320人がガンで死んでいる(p.135)とまで言っているのです。とうとう320人もの方が、殺されてしまったのです。こんな膨大な犠牲者の上に成り立つ原子力産業なのに、権力がこの事実を隠している、こんな主張は「権力絶対悪論」の左翼でなければ言えないのではないかと呆れるばかりです。

 実態はどうなのかという事を推計する上で、欠かせないデータがありますので、もう一度紹介します。9月9日に発信しました通信でご紹介した「核施設労働者についての8つの研究」です。添付のグラフをご覧ください。

 8つの研究がカバーしている核施設労働者の数は、約15万人に上り、統計的に極めて有意です。そのどの研究でも、放射線被曝量が増えるにつれて、通常の同類の環境の労働者 に比べて、ガン死亡率が低くなる傾向が明快に示されています。1のケース(ケンドール)、7のケース(アバット)では、10cSvすなわち100ミリシーベルトの被曝では、通常の労働者の20%以下のガン死亡率になっています。ホルミシス効果が働いていることが明白です。デタラメ仮説では、320人もの労働者ががんで死んでいることになっていますが、実際は、通常の労働者に比べて日本の核施設労働者の死亡率も遥かに低いはずである、という「科学的」な推計が成り立ちます。

 高田純札幌医大教授から教えられましたが、第5福竜丸の久保山愛吉さんの死因は、放射能ではなく、売血の輸血による急性肝炎だそうです。ムルロア環礁の原住民の調査も行ったそうですが、放射能による肝炎の死者は皆無だそうです。つまり反核運動は、原点からウソで始まっているのです。高校時代に反原発に関心を持ったという竹田氏に申し上げたい。
そろそろウソの呪縛から解放されるべき時ではないですか。情報はいくらでも差し上げます。
 
平成23年11月10日  茂木弘道拝