どのみち、ギリシアはユーロから離脱することになるでしょうから | 日本のお姉さん

どのみち、ギリシアはユーロから離脱することになるでしょうから

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ギリシャは、ユーロから離脱すると言っている!

ギリシャには、昔のソクラテスやプラトンとは別の人種がたくさんいるので

昔は素晴らしい国でも、今は別の民族のDNAが混じって別物になっているのでは?

今のEUはつぶれて新しい10カ国連合ができると思います。聖書の預言ではそうなっている。そして、ローマから独裁者が現れると書いてある。


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読者の声1)ギリシャの国民投票問題で、ユーロの先行きがいよいよ怪しくなってきました。貴誌の『たしかに現在のギリシアは民族的に、かのソクラテス、プラトンの時代の民族とは異なり、町をあるくとスラブ系、セム系、ラテン系が入り交じっている。マケドニアの独立に際して、アレキサンダー大王の由緒と矜恃から、「旧ユーゴスラビア・マケドニア」という国家の名称を名乗れと譲歩させた』
という指摘、テレビでの映像を見てもスラブ系の顔立ちが思いのほか多いですね。
ギリシャ・トルコのタクシーの話、ポルトガルのタクシーではトルコ人の運転手、10倍以上も吹っかけてきました。
運転手に手荷物を奪われそうになり、ホテルのフロントに駆け込み、なんとか3倍ほどの料金でおさまりましたが、トルコ人のタクシーはこりごり。帰りのタクシーもトルコ人ドライバーは手荷物しかないのにトランクに入れろ(荷物をトランクに入れると別料金)としつこかった。
乗り換えのアムステルダムでは、空港のタクシーに市内まで、というと電車の方が安くて早いといい、乗り場まで教えてくれました。
アリのように働くのはいやで、キリギリシャといわれながらも古代ギリシャ文明の矜持で国民投票とはたいしたもの。
しかし報道で見る限り、緊縮財政はいやだが、ユーロも離脱したくない、というのは虫が良すぎるようにも思えます。GDPでいえば日本の20分の1程度のギリシャすら救えない独仏、スペインやイタリアなど財政破綻予備軍が控えていますから、早晩ユーロは空中分解でしょうか。
 (PB生、千葉)

(宮崎正弘のコメント)どのみち、ギリシアはユーロから離脱することになるでしょうから、今回は無理でも来年、再来年。そうしないと根本の解決にはならないでしょう。
さて拙宅の本棚をみたら、小生、『ヨーロッパの悪夢』(カッパブックス)という本を21年前の1990年三月にだしていたのでした。忘れていましたが、EU統合はいずれ空中分解と予測した本です。

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(読者の声2)貴誌前号ですが、パパンドロウ(ギリシア首相)を買いかぶり過ぎですよ。
今朝はメルケルに最後通牒を言い渡されて、国民投票を撤回するという噂で、NY株価の先ものは上げたり、下げたり(笑い)。
ぼくは、ダウ50ドル以下の上げだと見ている。
ギリシアは社会党が19年も、ポピュリスト(大衆迎合)支配し、減税はもとより、国家会計杜撰、大バラマキの結果が今日の破綻(ギリシア国債は全く買い手がいない)なんですよ。つまり、現金が消えていくという。矜恃なんていっておれませんよ。乞食の天国になっていく。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)ああ、よくわかりますね。アメリカにおける感覚が。乞食になっても精神で抵抗できるかどうか。
こんどの国民投票は、民族精神の戦いであるべきでしょう。しかし欧米マスコミは、パパンドロウの袋だたきを始めました。

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(読者の声3)貴誌、以前の記事ですが、サウジアラビアの次期皇太子の予測でナエフ(ナイエフ、ナーイフ)王子が有力とのこと。頑迷な保守派で反米・親米の色分けは意味をなさない、という指摘はアメリカとサウジの過去を見てもわかる気がします。
アメリカはサウジの石油を必要とし過去にはサウジの石油地帯を制圧する作戦も立案している。対するサウジ、1980年代に中国から極秘で核弾頭搭載可能ミサイルを購入、砂漠に隠していた。
イスラエル・インド・パキスタンが核を持ち、イランが核開発を進める現状ではサウジも核を保有すべく、パキスタン・中国と連携する可能性が無きにしも非ず。
パキスタンでの中国軍基地の記事がありましたが、中国軍はソマリア沖にも海軍を派遣していますね。中国の軍事拡張路線からすれば中東の石油はなんとしてでも手に入れたい。
パキスタンを押さえれば陸路で中国に石油を送ることが可能になります。
1973年の中東戦争で石油危機となりますが、1968年の第三次中東戦争で完勝したイスラエルは、これで平和が訪れる、と本当に思い込んでいたようで、アラブ側がイスラエルを認め平和条約を結ぶならすべての占領地から撤退すると閣議決定までしていたといいます。
しかしソ連がエジプト・シリアを支援しアラブ側はイスラエルとの交渉などありえないと拒否。その後第四次中東戦争ではイスラエルとの間で米ソの最新兵器の実演ショーが行われたものの、アラブ側のソ連製戦車&戦闘機はイスラエル軍に10:1かそれ以上という途方もない大差で撃破され、ソ連および衛星国に動揺が広がりました。
ソ連のパイロットもミグを操縦していたといいますが、百戦錬磨のイスラエル空軍にはまったく太刀打ちできず。イスラエルからすればソ連のパイロットは教本通りの操縦で応用が利かないため臨機応変のイスラエル空軍の敵ではなかった。戦車戦でもアラブが多くの戦車を遺棄して逃げ出したのに対し、イスラエルは被弾した戦車のほとんどを修理し前線に復帰させています。
このあたりは朝鮮戦争で釜山まで追い詰められながら、日本という後方兵站基地(主として工業力)があったために国連軍が反撃できたことに通じるように思います。
第四次中東戦争についてはアラブの面子の問題とともに、石油価格が下落して経済的ダメージが大きかったサウジを中心とする産油国側にとっても石油戦略を発動するために必要なものだった、というイスラエルの分析もあります。イラクのサダム・フセインがクウェートに攻め込んだのも、イラン・イラク戦争での膨大な戦費(湾岸諸国からの借金)が、クウェートの協定無視の石油増産による石油価格の低迷により返済が難しくなったことが要因の一つといわれています。
9・11の同時多発テロでは実行犯のほとんどがサウジアラビア人でした。
全米ですべての航空機の離発着が禁止されるなか、サウジアラビア人は空港に集められ、管制記録に残らない形で出国したといいますから、オイルマネーとともにアメリカ政府中枢への影響力の大きさがうかがえます。
アメリカから膨大な金額の兵器を購入しながら、スカッド・ミサイルによるサダム・フセインの恫喝に自国では立ち向かえず、アメリカ軍に守ってもらうしかなかったことが、ビン・ラディンのアル・カイーダに繋がるのですから、国防の基本は兵器よりも国民の意識の問題ということがよくわかりますね。
  (PB生、千葉)

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(読者の声4)このところ、保守陣営のなかでも、TPP議論をめぐって、桜井よし子女史への批判が強いように思われますが、先生のメルマガには殆ど桜井さんのことが出てきませんね。どういう評価なのでしょうか?
  (JJ子、滋賀) 


(宮崎正弘のコメント)桜井さんはいろいろな会合、パーティでお目にかかるので挨拶をする程度ですが、著作は一、二冊しか読んだことがなく、論評するには距離があります。つまり彼女はジャーナリストであっても思想家ではなく、そのスタンスが分かりませんので。
 思想的な位置がつかめない以上は論議するべき対象とは思えませんが? 率直に申し上げるとあまり興味がありません。女性の思想家的存在でしたら長谷川三千子さんがいます。
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