鳥だけのハナシだと思います。
わたしの知っている男性は、若いときからジジイになった今でも
性的魅力をふりまきっぱなしで、ぜんぜん衰えている気配はないです。
身体が病弱な人が異常に性的に興奮している様は何人か見たことがある。
性的に弱い人が長生きするとは限らないと思います。
いろんな人がいるから、鳥と人間を一緒にはできないはず。
精子を絞り出し過ぎた人が早く衰えるかどうか人間で記録をとってほしいわ。
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性的魅力をふりまくオスは衰えが早い?
ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト 8月11日(木)16時52分配信
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カナリア諸島で野の花に囲まれるフサエリショウノガンのオスの成鳥(資料写真)。
(Photograph from FLPA Alamy)
生き急ぐものは、それだけ早く衰える。少なくとも、フサエリショウノガンという鳥のオスはそうらしい。手の込んだ求愛の誇示行動に時間を費やすオスほど、そうでないオスに比べて、精子の質が早く低下するという研究結果が明らかになった。
求愛パフォーマンスを休みなく続けるには、多大なエネルギーが必要だ。目立ちたがり屋のオスは、あとになってその代償を支払うことになる。最初は、おとなしいオスより健康で丈夫な精子を生産しているが、やがて精子の生産能力が落ちてくるという。
「自然界では、常に死の危険と隣りあわせだ。そのため、ある行動が今すぐ与えてくれる利益と、その行動があとでもたらす代償とを天秤にかけなければならない」と、研究の上席執筆者でフランス、ブルゴーニュ大学の進化生物学者ガブリエル・ソルシ(Gabriele Sorci)氏は話す。
ソルシ氏によると、フサエリショウノガンの場合、性的魅力を誇示したがるオスは、生存という観点から見てこのバランスを正しくとっているという。野生では若くして死ぬ確率が高いこともあり、「早くに利益を得ておいて、あとからその代償を支払うというのは、常に最良の(生殖)戦略だ」とソルシ氏は話す。
ソルシ氏によると、実際の生物種において、このような代償がオスの生殖能力低下という形で現れることを示唆したのは、今回の研究が初めてだという。
北アフリカに生息するフサエリショウノガンのオスは、メスの気を引くために、1年のうち最大半年間は長時間の誇示行動を示す。一部のオスは誇示行動に1日数時間を費やし、また回数も多く、他のオスに比べて多大なエネルギーを求愛に注ぐ。
誇示行動においてオスは、身をのけぞらせて歩いた後、装飾的な“盾”のような長く白い羽を立て、しばしば岩や茂みの周りを猛スピードで円を描いて走るという。
そしてクライマックスでは、黒と白の羽を見せびらかしながら、太い声で数回鳴く。ソルシ氏によると、その声は非常に低く、ほとんど人間の聴力の限界を超えるほどだという。
走る周数が多く、休む回数や時間の少ないオスほど、メスに選ばれる可能性が高い。
今回の研究では、モロッコの人工繁殖施設にいる1700羽あまりのフサエリショウノガンのオス(1~24歳)を、10年間にわたって観察したデータが用いられた。
施設では、職員が毎日オスの求愛行動を観察した。求愛行動は野生のオスとほぼ変わりなかった。研究チームは、オスが誇示行動を見せた日数と、時間の長さを計算した。この数値が、オス各個体の生涯における1年ごとの「性的誇示活動」の度合いを示す指標となった。
研究チームはまた、オスに毎日ダミーのメスを与えて交尾をさせ、射出した精液をペトリ皿に採取し、精液の質(1回分の精液に含まれる精子の数や精子の運動率など)を記録した。
その結果、若いときに誇示行動をさかんに行っていたオスほど、年を取ると精液の量が減り、精液中の死んだ精子や異常な精子が増えることが明らかになった。またこのデータは、未解決の謎も提示している。ソルシ氏によると、誇示行動のさかんなオスは、生殖能力のピークを過ぎたあとも求愛ショーをやめないのだという。
◆人間の男性も要注意?
概して、若いうちに性的魅力の誇示にエネルギーを費やすと、そのツケがあとからまとめて来るという理屈は、他の生物種にも当てはまる可能性がある。人間も例外ではないとソルシ氏は言う。
いわば、フサエリショウノガンのオスは「週末にバーやナイトクラブで目立ちたがる男性の鳥バージョン」かもしれないと、今回の研究の主執筆者で同じくブルゴーニュ大学のブライアン・プレストン氏は声明の中で述べている。「フサエリショウノガンと同じ理屈が当てはまるなら、こうした男性たちもまた、思ったより早く老化が始まることになる」。
今回の研究は、「Ecology Letters」誌オンライン版に8月1日付で公開された。
Christine Dell'Amore for National Geographic News