チュウゴク人とインド人は自国通貨を信用していない! | 日本のお姉さん

チュウゴク人とインド人は自国通貨を信用していない!

「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成23(2011)年10月6日(木曜日)参
       通巻第3444号  


 中国とインドの金買いは世界の55%を占めるという異常事態はなぜ?
  いまや中国、インド全土に金ショップ! 自国通貨を信用しない結果である
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 過去三年間の現象だろうと思う。
 金持ちがますます金持ちとなったからである。
 どこの街にも金ショップがある。大手は「周大福」チェーン。これは香港資本で、昔からチムサァチョイ(香港の銀座)の大通りに何軒も店を開いていた。

 先月、マカオで驚いたのは金ショップばかりか「押」の金ショップ。広東語で「押」は質屋である。
博打で負けた人は装飾品を売って金に換え、博打で買った人は、それを買っていく。博打場のあるカジノホテルの街区にはひしめき合って「押」ショップが並ぶ。ついでに言えば「ブランドオフ」もあります(ブランド品の中古チェーン)。

 インドも同様に大手タタ系列の金ショップのチェーンはいまや三千軒。おもにコインが売れ筋。インドは2010年だけで963トンの金を輸入した。
累積の金保有は18000屯、前年比66%増。
 ちなみに同期の中国は579トンの金を輸入し、これも前年比27%増を示した。

 金価格は一オンス=1921ドル15セント(9月5日)という史上空前の暴騰のあと、10月初旬には一オンス=1600ドル台で推移しているが、インドと中国の金買いはまったく止まらない。

 いやそればかりか、金のインゴット販売のATMが中国の首都、北京の銀座といわれる王府井のど真ん中に登場した。現金でもクレジットカードでも買える。ゴールドの自動販売機に人が群がり、ベストセラーが2・5キロの金塊(おそよ16万ドルするのだが)、あまりの列に気をよくしたゴールド自動販売機メーカーは、中国全土に三千カ所に、このATMを設置すると豪語した(アジアタイムズ、10月6日)。

 ともに自国通貨を信用していないところに共通性が見られる。
 インドルピーは国際通貨と見なされていないが、パキスタン、ネパール、バングラデシュでは通用する。

 人民元は香港、マカオ、台湾でこそ使えるが、世界的には通用しない通貨。銀座で買い物しても人民元は使えないから連銀カードで支払う。
 年初来、成田空港で人民元の両替が出来るようになったが、交換レートが不利なうえ、100元札しかおいていない。中国の銀行では一人民元=12円80銭。日本の空港で両替すると1人民元=14円30銭前後。


書評 ◇しょひょう ◇ブックレビュー 

 チャイナタウンが方々に出来たアメリカでは市長が軒並み中国系にとられ、
  増殖する中国系住民との軋轢は激化し、劣化し、日本どころではなくなった


河添恵子『豹変した中国人がアメリカをボロボロにした』(産経新聞出版)
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 日本だけが中国人に掻き荒らされ、引っかき回され、政治まで北京有利な方向へと壟断されているのではなかった。
欧米諸国における華禍被害はもっと酷い。
 すでに米国政権閣僚に中国系アメリカ人がいるが、連邦議会にもいる。いやいや、サンフランシスコ市長もだ!
 カリフォルニア州の夥しい市政がいまや中国系アメリカ人に乗っ取られている現実、この詳細を現地で克明に追跡した著者は、中国人の通る跡にペンペン草も生えないように、米国もめっちゃくちゃな「華禍」の惨状に遭遇していると生々しいレポートである。
 へぇ、そういう情報は知らなかった。
 現場への突撃ぶりも、女性ジャーナリストならではの視点がある。
 日本のニセコ、山中湖など既に中国資本がどっぷりと入り込んだ現場からまっさきにレポートを世に送った著者は、今度はアメリカ各地へ飛んで、チャイナタウンとチャイニーズタウンの実態を調べて回った。
そのフィールドワークの成果、本書はその最新報告である。

 フランスでもボルドー醸造所の一部はすでに中国資本が買い占めた。
ブータンの領土の18%が知らない間に中国領に編入されていた。
えっ! えっ! と驚くことばかりが並んでいる。
 しかし日本では、中国の観光客を当て込んだ旅館、観光地、土産屋がどうなったか?
 中国人の買い物客で儲けているようなばかげた嘘放送しか流さない日本のマスコミ!
 各地の温泉旅館、中国人が帰ったあと、散らかしっぱなしの食堂を片付ける労苦、トイレは凄まじいほどに臭く汚れきり、なんでこうなるの?


宮崎正弘の新刊
『中国大暴走 高速鉄道に乗ってわかった衝撃の事実』(1365円、文藝社)
 ――中国新幹線を全部のりつくした筆者が、現場からなまなましい実相を報告する!
http://www.amazon.co.jp/dp/4286114228/

『中国は日本人の財産を奪いつくす!』(徳間書店 1260円)
http://www.amazon.co.jp/dp/4198631565/

<宮崎正弘のロングセラー>
 http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
『自壊する中国』(文藝社文庫、672円)
http://www.amazon.co.jp/dp/4286109364/
 『震災大不況で日本に何が起こるのか』(徳間書店、1260円)
  http://www.amazon.co.jp/dp/4198631670/
 『中東民主化ドミノは中国に飛び火する』(双葉社新書、880円)
http://www.amazon.co.jp/dp/4575153753/
『ウィキリークスでここまで分かった世界の裏情勢』(並木書房、1470円)
『オレ様国家 中国の常識』(新潮社、1470円)
『上海バブルは崩壊する』(清流出版、1680円)

<宮崎正弘の対談シリーズ>
『猛毒国家に囲まれた日本』(佐藤優氏との対談。海竜社、1575円)
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『絶望の大国 中国の真実』(石平氏との対談。ワック、933円)
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
『世界が仰天する中国人の野蛮』(黄文雄氏との対談。徳間書店、1575円)
 宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/

(C)(有限会社)宮崎正弘事務所 2001-11 ◎転送自由。転載は出典明示。

 風呂は着替場が水浸しとなり、食堂は怒号の嵐となり、おまけに代理店に徹底的に値切られ、バスは一日チャーターして三万五千円(日本人団体は八万円が相場)、代理店は中国の代理店から集金がままならず、とうとう倒産したケースも続出。
 何のために中国人ツアーを受け入れたか分からない。
まるで倒産されられたいばっかりに?
 殆どネを上げあきれ果てている観光業界のホンネをなぜ日本のマスコミが伝えないのか、本書を通読後の率直な感想だった。
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 西尾幹二全集刊行 記念講演会のご案内
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 西尾幹二先生の全集刊行が開始されました。これを記念して氏の講演会が開催されます。ふるってご参集下さい。
 入場無料です。
            記
とき  11月19日(土曜) 午後六時開場 六時半開演
ところ 池袋「豊島公会堂」
    http://www.toshima-mirai.jp/center/a_koukai/

演題  西尾幹二「ニーチェと学問」
入場  無料

豊島公会堂:豊島区東池袋 一丁目 十九番地の一 電話:03‐3984‐7601
(JR、東京メトロ〈丸の内線、有楽町線、副都心線、西武線、東上線、都バス〉
    各線池袋東口下車 徒歩5分)
 主催  ?国書刊行会(http://www.kokusho.co.jp)
     問合せ先 電 話 :03‐5970‐7421
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(読者の声1)泰緬鉄道についての追加情報です。
捕虜の建設妨害工作:白人捕虜は戦争中の日本の鉄道建設に協力することは利敵行為になるので妨害工作をしました。たとえば橋の木柱の基礎に石を入れないなど。
このためある捕虜は戦後墓地調査で手抜き地点を通過する時おびえたと記しています。
  (東海子)
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宮崎正弘 『自壊する中国 ネット革命の連鎖』
       (文芸社文庫、672円 (税込)
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 中国について過去から現在までを貫く該博な知見、内外から集めた膨大な情報と詳細な統計数字、中国各地を歩いて自らの五体に叩き込んだ現地感覚と中国庶民の最新動向、加えるに醒めた目線を身に備えた著者が、これらを縦横に駆使し、大胆かつ緻密に、ハーマン・カーンの口癖である「考えられないことを考え」て著したのが本書である。
 「ひとくちに『中国人』などといっても北京人、上海人、広東人はまったく性格が違う」ように版図が広大なだけに、各地それぞれが異なる性格、気質、歴史的背景を持っている。そのうえに「『中華民族』なる架空の概念は日々空々しくなるだけ」。だから「中国が列強に伍そうとして『国民国家』を目指そうとする」ものの、「(共産党)執行部が狙う中国の国民国家化はかけ声だけに終わるだろう」。

 かくして先ず著者は、?歴史的背景の異なる人々は地域ブロック化し、?金融膨張が中国人に格差をもたらし、?利権の横行が統一的国家経営を阻害し、?まがりなりにも中国人を一つに結び付けていた中華思想は風化の一途を辿り、?氾濫するニセモノ・パクリ文化は国民的統合を損ない、?矛盾する対策が少数民族の反漢族化を促し、?拡大し進化し深化を続けるネット社会によって情報の一元化は破綻を来たす――だから将来は、経済活動を軸にして「東北三省」「北京・天津経済圏」「上海経済圏」「福建経済圏」「広東経済圏」「四川経済圏」「チベット人居住区」「新疆ウイグル自治区」の七つに分裂すると予測する。

 次いで中国経済が世界経済を牽引するなどとは真っ赤なウソで、「中華帝国」は自壊する運命にある。
目下のところは愛国心と軍国主義で求心力を保っているが、人民の「放心力」は拡大するばかりだ。幹部をみても世代が下るごとに指導力不足は否めず、苦労知らずで飽食世代の若者は勝手気まま。若者の価値観は激変し、世代間の対立は激化の一途だ。

上海や広東は独立を志向する一方、チベットは独立状態に戻り、漢族の民族差別に激怒するウイグル族は茨の道ながら独立へ突き進む。ならば「中国とは無縁の地」である東北三省や台湾が独立を求めたところで、何らの不思議はない。
そこで著者はネット世代に焦点を当て、執権党である共産党による独裁支配の行く末を見極めようとする。
 著者は次から次へと「考えられないことを考え」て読者を刺激し知的に挑発する。是非一読をお薦めする。                 
    (樋泉克夫)
 http://www.amazon.co.jp/dp/4286109364/