孫社長はデータセンターを韓国企業と合弁で韓国に設立し、日本から移す計画を進めている。
坂の上の雲を
☆我欲だけの政権など今の日本には要らない
紋起さん
先週の大きな話題は、松本龍震災復興担当相の辞任と、突然の原発ストレステ
ストの提示であった。
ーーーこれは、菅政権並びに民主党政権の分かりやすい本質の露呈で、そういう切口で見てみよう────。
松本復興担当相が自らの発言の責任を取って就任後数日で辞任した。
You tube
で見る限り、酷い発言内容である。
種々の発言の真意についての評論や記述があるが、
興味深いのは、松本龍氏は日頃は非常に大人しい礼儀正しい人だと指摘している地元の人が多い。
しかし、復興担当相になってからは積極的に発言するよう
になったらしい。いわゆる張り切ったという評価をしている人もいる。
面白いコメントを出しているのは、田原総一朗氏で、松本大臣はいわゆる名門
のお坊ちゃま育ちで、麻生太郎元首相と同じ行動パターンで問題になった、と
言っている。
===マスコミが意地悪だからそのような取り上げ方になったと
言うのである。
松本大臣は、宮城県知事にも岩手県知事にも親密さを示す意図であのような言
い方になっているのであると解説していた。
私には、よく分からないが、麻生氏と同じく露悪趣味があるという事らしいから、まあ、一つの解釈にはなり得るのかもしれない。
もう一つの違った面でのコメントは、元共産党参議院議員小池晃氏が、ツイッターで発信した文に書いてあることだ。
「『書いたら終わりだぞ!』というマスコミ恫喝は、部落解放同盟の地金が出た」と断定しており、さすが長年部落解放同盟と抗争を繰り広げてきた共産党でありますから、水に落ちた犬はこの際叩けという意図でやってもおかしくない指摘である。
小池氏の指摘は、部落開放同盟はそういう権力構造になっている、まるでテキヤやヤクザのようなものだと言いたいのかもしれない。そして、小池氏のツイッターに反応して同意しているコメントも結構多い。
私が、これが動機ではないかと思ったのは、内田樹氏の「この行動は、マウンティングだ」と言うものである。
Wikipedia で、ニホンザルに文化的行動という項目があって、
┌--------
群れの個体はすべての個体間で力の強弱による順位が決まっており、全体として直線的な順位制を持っている。順位が高いものに対しては尻を向け、上位者がその後ろから乗りかかる『マウンティング』という行動があり、これによって順位が確かめられると同時に、争いが回避される。
順位が離れるほどこの行動はおこなわれなくなる。
└--------
猿一般の行動ではなく、ニホンザルの特徴とされる、君らより私の方が上位なんだよと知らせる行為がマウンティングなのである。
松本大臣は、岩手、宮城の知事に、俺の方が上なのだと露骨に大臣として初対面のときに見せたのではなかろうか(それ以前に会っていると言われている)。
何故そうしたのかは、彼が副委員長をしている部落開放同盟で日常的なのかもしれないし、民主党では普通なのかも知れない。
民主党が政権を取ってからの行動に、マウンティングに類する行為は幾つか報道されている。例えば昨年夏の自衛隊の納涼祭で、「民主党の松崎哲久衆院議員(60)=埼玉10区=が昨年7月、航空自衛隊入間基地(埼玉県狭山市)で行われた納涼祭で、
秘書が運転する車を呼び寄せる際、空自側の規則どおりの対応に不満を抱き、隊員に「おれをだれだと思っているのか」と“恫喝[どうかつ]”ともとれる発言をしていたことが、分かった。
防衛省幹部や、自衛隊を後援する民間団体「航友会」関係者が明らかにした。
松崎氏は7月27日の納涼祭に来賓として出席。帰る際に駐車場から約30m離れた場所に自分の車を呼び寄せるよう、車両誘導担当の隊員に要求した。
だが、歩行者の安全確保策として片側通行にしていた道路を逆走させることになるため、隊員は松崎氏に駐車場まで歩くよう求めた。
ところが松崎氏は、歩行者はいないとして車を寄せるよう指示。隊員が拒否したところ、『俺を誰だと思っているのか』『お前では話にならない』などと発言した。
別の隊員が松崎氏の秘書が運転する車を逆走させる形で寄せると、『やれば出来るじゃないか』という趣旨の発言もした。
これなど典型的なマウンティングで、俺は今までの野党ではなく政権党なのだから、特別待遇しろという魂胆だろう。こう言う例は、
口蹄疫への対応が不適切として糾弾され、菅内閣で再任されなかった赤松広隆元農林大臣、元国家公安委員長であった中井洽議員などの行動もマウンティングの一種であろう────。
皆さんも会社で、マウンティングに及ぶ上司をご覧になったことがあるかもしれないが、共通しているのは、実力(能力]のない人物だということだ。
彼らは自分の言う事を聞かせるのは、権力(肩書き]しかないから「俺は〇〇だ。〇〇の言う事を聞けないのか」とくるのである。
会社では、〇〇に課長等を入れるが、永田町では大臣を入れるわけだ。
実力がないから、こう言う人達のやる政治は碌なことがない。
そして忘れてならないことは、自分のためにポジションを使うだけで、国民のことなどコレッポッチも考えていないことだ。
国民のために政治をする人は、少なくともマウンティングなどしなくても皆が敬してくれるからやらないし、また、威張る必要もないのだと思われる。
さて、次はストレステストについてである。
3・11の震災で福島原発が大量の放射能漏れを起こした事は、驚きであった。
ーーー今までの安全の基準が現実に適合していなかったのである。
こう言う場合は、安全基準を早急に変更して、新しい安全基準で既存の原発の安全性を確認する事が急務である。
こう言う一連の作業をストレステストと呼ぶときがある。
新しい負荷(ストレス]をかけた時に未だ余裕があるかどうかを科学的に判断して、危険性が高い時には原発を停止しなくてはならない。
本来は、福島の事故が発生した時に、他の原発の安全性確認作業の準備を始めなくてはならなかったはずなのだが、何らそういうことはせず、勘と度胸‥本当は厚顔無恥かも知れないが‥で浜島原発の停止要請を菅総理は行った。
基準は、自分の思い込みだけである。だから公平性が全くない。
その一方、玄海原発は稼動に向けて海江田経産相が要請に赴き、玄海町長が許可を与えると言うところまでたどり着いたときに、ストレステストをやると菅総理がぶち上げた。いわゆハシゴを外したのである。
こういう稼動の安全性評価に関する基準の変更は、英知を集めて決めるべきであり、首相の独断でしてはいけない事である。
緊急やむをえない時もあろうが震災後4ヶ月近くも経過してから、エキスパートに相談することなく基準を変更する必然性がどこにあるのだろうか。
ニュースの解説や評論でよく言われているように、世の反原発の動きに乗ろうとしているだけ、それにより人気を博したいと思っているだけという指摘は当たっていると思う。
再生エネルギー法案についても、あれは菅首相がソフトバンクの孫正義社長に丸め込まれているだけとの評判も多い。
だから、先週の週刊誌あたりから孫正義社長のエネルギー業界への進出は、政商としての儲け主義にしか過ぎないと特集記事が出されるようになった。
凄い分析だなとおもったのは、「金融日記」と言うブログを書いている藤原数希氏による孫社長の思惑の推測だ。
この前の私の稿へのコメントで教えてもらったが、孫社長はデータセンターを韓国企業と合弁で韓国に設立し、日本から移す計画を進めている。
韓国は、現状でも日本よりかなり電力料金は安いのであるが、日本が脱原発で再生可能エネルギーの全量買取制度を定めれば電力料金は大きく上がると推定される。
そのようになれば、電力を大量に使うデータセンターの韓国での操業は、日本で操業している競合に対して非常に優位に立つことが出来る。
すなわち、日本で操業している競争相手を蹴落とせるし、また、コスト安さから、孫社長はデータセンターの売上は日本でやるので、超過利益を上げることが出来るであろうというものである。
すなわち、電力の販売でソフトバンクは儲け、その電気代が上がる事で、データセンターでも大きく儲けるという魂胆である。
孫社長に取っては、再生可能エネルギーの高額買取は、アーモンドチョコと同じく2度美味しいのである。
私は、恐らく藤原氏の分析は正しいだろうと思う。
ーーーと言う事は、再生可能エネルギー法案は、日本を衰退させることはあっても、振興することはないと言える。
菅総理の、原発の安全基準の恣意的な変更や、再生可能エネルギー法案の任期
内制定の動機は、日本の、あるいは日本国民の幸せを考えていることから発しているのではなく、自分の権力の維持したいという我欲遂行の動機からなされているものである。
すなわち、マウンティングも公正でない基準変更も、すべて権力を我欲で行使することから生じていることである。そして、これが民主党の本質だと認識すべき事なのだ。
例えば、菅氏とトリオを組んでいた、小沢氏、鳩山氏が震災復興で何を言っているのだろうか。殆ど話題にならないような意見しかいえていないのである。
彼らも菅氏と変わらない自らの権力を維持するための活動しかやっていなかった。そういう民主党という党創設者や共同創設者あるいは協力者らの本質が今大震災と言う未曾有の困難な状況の中で露出してきているのだ。
小沢氏の震災後の動きを見ても、何ら建設的なことは言えていないし、動いていない。動いたのは、自分たちに権力を横取りできる菅総理不信任決議騒動の時だけであった。それとても、権力の横取りが難しいかと思うと、
ーーー採決時に欠席するという敵前逃亡をするだけの男であった。
文藝春秋7月号で次期総理に推挙する人を著名人が挙げている。
5位まで書けば、1位 石破茂、2位 安倍晋三、3位 小沢一郎、4位 河野太郎、5位 亀井静香、という順位であった。
この段に及んで未だ小沢一郎という名前を挙げるのだから、何も見えていない人が多いのだろう。
推薦理由を期待することとして小文で書いているが、訳が分からない昔話ばかりである。
この苦境にある日本に、我欲だけの政権も、政治家も要らない!!
= この稿おわり =