同性愛・性同一性障害はどこからくるのか(つづき)
Julie Harren(セラピスト)によると、同性愛と性同一性障害は、自分で選択しているではない場合があるとのこと。
つまり、行いや態度は選択できるが、願望は人の心の中から出てくるので、意識して願望したわけではないと言う。
では、その願望はどこからきたのだろうか。
その原点は幼児期からの成長過程にあると言う。
※同性愛と性同一性障害は基本的には原因は同じで現れ方が異なるもの。
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(1)一般的な自己同一性発達
男性の発達段階:0~1歳
すべての赤ちゃん(男女共)は、母親とひとつであると感じている。
1歳半頃~:母親に対する愛着から、父親に対して愛着を持ち始める時期。
2歳半頃~:父親との関係を通して自分が男の子であるという意識を持ち始める。
父親を通して男とは何かを学び始める。
5歳半頃~:
男の子の行動、言葉使いなど、自分が男の子の基準に達しているかなどを気にするようになる。
周りの同世代の男の子と自分を比べて男性のあり方などを学び始める。
2歳半頃から思春期までは、異性に興味を持つ前に自分自身の性について学ぶ必要がある。
父親が息子の好きなことに興味を示したり、「よくできた。いい子だ。」などと褒めてもらったり、キヤチャボールやレスリングなどの一緒にできる遊びをしてもらう。
~~~~~~~~(2)ゲイ(男性同性愛者)は、一般的な自己同一性発達のプロセスを通っていない場合が多い。
※ゲイは通常、2歳半頃何らかの理由で父親に対して愛着を持つ経験がない。
○父親がそばにいなかった。
※母子家庭で育った男の子が全員同性愛に走るとは限らない。
○男の子が、自分の父親に対して安心と安全を感じることができないとき。
例:大声で怒鳴る父親。
(2歳の男の子にとって、どなる大人の男性は怪物に見える。)
例:失敗したとき、父親から「なんだ。女の子みたいだな。」などと言われたとき。
※たとえ、男の子が自分の父親から拒絶されていると感じたとしても何度か父親に近づこうと試みるが、何度も拒絶されたり離れていくなら、拒絶されることを我慢するにも限界があるので、自分から父親を拒絶するようになる。
3)父親から男性がどうあるべきかを学ぶ時期に、母親との関係を深めてしまった結果、
女性的なものを身につける。物静か、繊細、優しい態度など。
(そ物静か、繊細、優しい態度を持つことが悪いというわけではありませんが、女性的な雰囲気や態度やしぐさをコピーしてとりこんでしまう場合があるということです。)
4)学校へ行く頃、男の子とどう関わっていいのか分からず、
周りの男の子とうまく関わっていくことができないため、自分が関われる女の子と関わりを持ち始める。
5)思春期になると、日ごろからよく知っている女性より、よく知らない男性に性的に興味を持つようになる。
※男性の性同一性障害は、母親との関係が強くなり、女性に関することを学んで育ったため、男友達ではなく、女友達の方が一緒に過ごしやすく、自分が男性であることに違和感を感じるようになる。
また、胎児の時に、別の性への期待を受けていると、物ごころがついた頃から、自分は別の性でなければならないと感じて、そのように行動するようになる。
※男性の性同一性障害は、子どもの教育に無関心な父親と過干渉の母親、また末っ子、一人っ子に多いと言われる。
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(3)レスビアン(女性同性愛者)は、一般的な自己同一性発達のプロセスを通っていない。
※幼児期に男性との関わりは強く、女性を知らないで育ったので、興味の対象として女性を求める。
※母親との関係があったが、幼い時に、病気や死などで母親と引き離されたので、母の面影を持つ女性を強く求める。
※男性に傷つけられた経験により、自分を守るようになる。
異性への激しい嫌悪からレスビアンとなる。
これらのような感情の強い依存、共存から性的な関係へと進んでいく。
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(4)女性の性同一性障害の場合
※父親が母親を虐待しているのを見ながら育つと、弱い女性を否定し、また女性そのものを否定するようになる。
※性的虐待を受けることによって、男性から性の対象とみられる女性を否定する。
同性愛者や性同一性障害には、多くの理由や個々の事情がある。
以上のような環境に育つと全ての人が同性愛や性同一性障害になるというわけではない。その傾向が強くなるという意味である。
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