チュウゴク軍、フィリピン漁船を威嚇射撃
中国艦艇が比漁船を威嚇射撃
6月29日 16時56分
東南アジア諸国と中国が領有権を巡って対立を深めている南シナ海で、ことし2月、フィリピンの漁船が中国海軍の艦艇から立ち去るよう警告されたあと、威嚇射撃を受けていたことがNHKの取材で分かりました。
フィリピン政府や軍の高官によりますと、ことし2月25日午後、フィリピンの漁船、マリクリス12号が南シナ海の南沙諸島にあるジャクソン礁という浅瀬の近くで漁をしていたところ、ミサイルフリゲート艦と見られる中国海軍の艦艇が接近してきて、無線を通じて「中国軍の艦艇だ。ここは中国の領海だ。直ちにこの海域から去れ」と警告してきたということです。
近くにいた3隻のフィリピンの漁船は現場を離れましたが、マリクリス12号は、いかりを上げる装置が故障して動くことができず、中国の艦艇は「射撃する」と繰り返したあと、海面に向けて3回威嚇射撃を行ったということです。
ベトナム政府は、自国の漁船が先月末、中国の艦艇から威嚇射撃を受けたことについて公表しましたが、フィリピン政府はこうした公表を一切、控えていました。
フィリピンのデルロサリオ外相は、先週、中国の艦艇による問題行為が、ことし2月以降、9件起き、行動がより攻撃的になっていると非難しており、背景には今回明らかになったような中国艦艇による武器を使った威嚇行為があるものとみられます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110629/t10013854671000.html
南沙諸島:比カラヤン町長が中国批判
【パラワン島(フィリピン南西部)矢野純一】南シナ海南沙諸島でフィリピンが実効支配する島々を管轄するカラヤン町のビトオノン町長(55)が毎日新聞の取材に応じ、「中国が海域に建造物を建設するのは絶対に許されない」と述べ、中国側の動きを批判した。
フィリピンはパラワン島の西約480キロにあるパガサ島など9カ所の島や環礁を実効支配しており、これらを管轄するカラヤン町はマルコス政権下の78年に設立された。パガサ島には住民60人が暮らし、他の島には兵士が駐留している。
パラワン島にある町役場分室で取材に応じたビトオノン町長は中国艦船が5月、南沙諸島の浅瀬で構造物を建設する動きを見せたことに触れ、「中国側の構造物ができると中国軍が駐留するため、近くを航行できなくなり、漁民に大きな影響がでる」と指摘した。
町長によると、中国が95年に南沙諸島のほぼ中心に位置するミスチーフ環礁に軍事拠点を建設して以降、周辺海域で警告射撃を受ける船もあるという。
中国艦船の活動は近年、活発になっており、船舶の航行が妨害されるケースが多発しているという。
町長は「比海軍艦船は老朽化しており、海域を守ることもできない。中国に拿捕(だほ)されたり射撃されたりしないように逃げるしかない」と話す。米比海軍の合同演習については「国軍の艦船が増強されるわけではなく、状況は変わらない」と述べた。
毎日新聞 2011年6月29日 20時32分
http://mainichi.jp/select/world/news/20110630k0000m030075000c.html
ベトナム:南シナ海で演習 中国をけん制、緊張高まる
ベトナム海軍が実弾演習を行った海域
【バンコク西尾英之】ベトナム海軍は13日、同国沖の南シナ海で実弾を使った軍事演習を実施した。領有を巡り対立する中国を刺激するのは必至で、南シナ海の緊張は一層高まりそうだ。
演習が行われたのはベトナム中部クアンナム省沖約40キロの海域。海軍当局者はAP通信に、大砲などを使った演習で毎年行われる通常のものと説明し、中国との対立とは無関係だと語った。
しかし南シナ海では、西沙諸島や南沙諸島周辺海域の領有を巡り中国とベトナム、フィリピンなどが対立。5月下旬以降、ベトナムの資源探査船と中国の船舶との小競り合いが続いている。ベトナム政府は中国への抗議を繰り返しており、この時期の軍事演習には中国をけん制する狙いがあるとみられる。
中国の南シナ海への進出をけん制したい米国は、ゲーツ国防長官が今月、東南アジア各国と協力して地域への軍事的関与を強める姿勢を示したばかり。しかしベトナムの軍事演習については「力の誇示は緊張を高めるだけだ」(国務省のトナー副報道官)と懸念を表明し、間接的ながらベトナムに自制を求めた。
一方、ベトナムの首都ハノイと南部のホーチミン市では12日、5日に続いて再び市民による反中国デモが行われた。社会主義国の同国は市民の政治デモを厳しく取り締まってきたが、反中デモについては事実上容認している模様だ。
【毎日新聞 2011年6月13日 20時03分(最終更新 6月14日 0時24分)
http://mainichi.jp/select/world/asia/news/20110614k0000m030057000c.html
南シナ海:中国艦船3隻が漁船に威嚇射撃 ベトナムが抗議文
【バンコク西尾英之】ベトナム外務省は2日、同国と中国が領有を争う南シナ海の南沙諸島周辺でベトナム漁船が中国艦船3隻から威嚇射撃を受けたとして、ハノイの中国大使館に同様の行為を即時中止するよう求める抗議文を送った。
ベトナムのメディアによると、発砲を受けたのは1日。外務省は「我が国の主権を侵害する行為だ」と抗議。領有問題の平和的解決を目指して中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が02年に署名した「南シナ海行動宣言」に違反すると主張した。ベトナムは同国の排他的経済水域(EEZ)内で5月下旬、資源探査船が中国監視船から妨害を受けたとして抗議していた。
毎日新聞 2011年6月4日 東京朝刊
http://mainichi.jp/select/world/news/20110604ddm007030129000c.html
ベトナム:「艦船が漁船に威嚇射撃」中国に抗議…南沙諸島
【バンコク西尾英之】ベトナム外務省は2日、同国と中国が領有を争う南シナ海の南沙諸島周辺でベトナム漁船が中国艦船3隻から威嚇射撃を受けたとして、ハノイの中国大使館に同様の行為を即時中止するよう求める抗議文を送った。
ベトナムのメディアによると、発砲を受けたのは1日。外務省は「我が国の主権を侵害する行為だ」と抗議。領有問題の平和的解決を目指して中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)が02年に署名した「南シナ海行動宣言」に違反すると主張した。
ベトナムは同国の排他的経済水域(EEZ)内で5月下旬、資源探査船が中国監視船から妨害を受けたとして抗議していた。
【毎日新聞 2011年6月3日 22時05分(最終更新 6月3日 23時33分)
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110604k0000m030087000c.html
南シナ海:ベトナムが中国批判 探査船妨害され
【バンコク西尾英之】ベトナム外務省によると、南シナ海の同国の排他的経済水域(EEZ)内で5月26日、調査活動を行っていたベトナムの探査船が中国監視船の妨害を受け、調査用ケーブルを切断された。ベトナムは「重大な主権侵害」と強く非難し、南シナ海領有をめぐり対立する中国とベトナムの緊張が高まっている。
ベトナム側によると現場は、同国中部フーイエン省沖約220キロの地点。資源探査活動中の国営石油会社の探査船が中国の監視船3隻の妨害を受けた。現場は中国とベトナムなど東南アジア各国との間で領有争いが起きている南沙、西沙諸島の中間に当たる海域。
中国の梁光烈国防相は5月23日、フィリピンのアキノ大統領との会談で南シナ海問題の平和的解決を確認したばかり。ベトナム外務省のグエン・フオン・ガー報道官は29日に緊急に記者会見し、事件が起きたのは中国と領有を争う海域ではなく、完全にベトナムのEEZ内だと強調。「中国は平和的解決を訴えながら、(自身の行動で)状況を複雑化させている。ベトナム海軍は領土保全のためあらゆる手を尽くす」と警告した。
◇中国「正常な監視活動」
【北京・成沢健一】ベトナム外務省が南シナ海で同国の探査船が中国監視船に妨害されたと発表したことについて、中国外務省の姜瑜副報道局長は31日、「正常な監視活動であり、ベトナム側は直ちに侵犯行為をやめるべきだ」と反論した。
毎日新聞 2011年5月31日 19時50分(最終更新 5月31日 19時55分)
http://mainichi.jp/select/world/europe/news/20110601k0000m030064000c.html